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1,わたしは何者か何をしているのか何をしなければならないのか

わたしにはこの世に落ちてくる前の記憶が鮮明にあります。



真っ暗闇に、赤や黄色や緑や紫など様々な色の光が飛び交っていて、光のレールに見えます。

わたしはどうやら青色担当のようで、わたしから青い光のレーザーが出ていて

わたしは番号で呼ばれ、というか番号が刺激される感覚があり、
青いレールの上をスススーっと身体が勝手に進んでいき、向こう側にある青いボタンを押して、また戻っていき白い箱の中に納まる。

白い箱のなかでは「業務」が終わると壁から自動的に青いカプセルが落ちて、それを食べて過ごしている。食べるといっても手も身体もない。

そしてまた番号が刺激されると勝手に動き出す。身体は無い。

進む感覚はあるが身体は無く、押す感覚はあるが身体は無い。あるのは意識だけ。

そこでは「自分が何者なのか、何をしているのか、何をしなければいけないのかを問うた者はトロッコが来て黒い穴に落とされる仕組みだ」とだけ聞いていたから、自由意思を持ったこともなく、何も考えたことがなく、
『無』だった。

あるとき、白い箱に納まっていると、隣から音が聞こえてきて、
瞬時に「わたしの他に誰かいるのか、わたしはここで何をしているのか、わたしは何者なのか、、、」と思ってしまった。
するとすぐにトロッコが来てわたしを捉え、黒い穴に落とされた。



穴に落とされるとき、遠くから聞こえたんだ。大いなる存在の声を。



「あなたは観てるだけでいい、すべてを」と。



そして落とされたのがここ、地球の日本。


そして穴からこの日本に落とされたとき、ここには人がいない。ここは灰色でお墓しかない。と感じたんだ。何故だかわからない。

                             
                             続く→2へ

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