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雨の日の夜、息子のちいさな愛に気づいた話。

先日のことです。私は、仕事終わりで、子連れで、スーパーにより、雨予報だったのでベビーカーのかごに荷物を載せ、娘を乗せ、自分の傘は持ち手にかけて、家路を急いでいました。

時間は夜の18時頃、寒くて、暗くて、今にも雨が降り出しそうな天気。早く帰ってご飯の支度をしなくては、と思い立ち、でもなにもないと気づき、嫌だけどスーパーに一緒に行くしかない、と慌てて買い物をすませました。

息子(6)には、今日は、お菓子は買わないよ、と宣言し、じゃあお菓子のところは行かないようにしようね、と言って事なきを得たのですが。会計を済ませて外を見るとぽつぽつ小雨が降り始めていました。私は早く帰りたい一心でベビーカーを押し、必死で歩きました。

スーパーから家までは大人の足なら、5,6分の距離。いつもの道なのに、雨で、荷物もあって子供連れで疲れ切っていて一刻も早く帰りたかった。小雨が降り出したのに、イヤイヤ期の娘(2歳4ヶ月)は、ベビーカーのレインカバーを拒否!

私は自分が濡れるのも構わず、(一応ダウンのフードはかぶった)娘がとにかく濡れないように、あと暴れてひっくり返られないように、と急ぐことに必死で傘を差し掛けて彼女のことを風邪を引かせたら大変、と思っていました。なので、後ろの息子にまったく気が回っていませんでした。

息子は、自分の傘をさし、しっかり長靴を履いて、防寒もしてしっかり歩けるから意識の外にありました。少しでも早く家に帰りたくて、息子を振り返る余裕も、大丈夫、と言ってあげることもなく、ひたすら早足で歩きました。息子は後ろから必死についてきている足音がしました。

家まであと半分というところでふと、違和感を感じました。雨が降っているのに、私はなんでぬれてないんだろう。

ダウンのフードをかぶっているとはいえ、あまり雨が当たる感じがしなかったのです。そこで初めて振り返りました。すぐ後ろで、息子が一生懸命、私の歩く速さに合わせて一言の文句も言わず、傘をずっとさしかけてくれていたのです。私は、前しか見てなかった自分を恥じました。同時にすごくあたたかい気持ちになりました。

そこには、息子の小さな愛が確実にありました。涙がでそうになり、ごめんね、ありがとう、ママが濡れないようにずっとこうしてくれていたんだね、と言いました。そしたら急に私が止まったので彼がさしてくれていたこどもの傘の先が、コツン、と頭に当たりました。

ふふふと思わず笑ってしまい、ありがとう、と言いました。私は静かに感動していました。私が娘にしていたことを、彼が自然と自分もできていたこと、それを一生懸命している健気さを愛おしく、誇らしく思いました。

その日の夜、寝る前にもう一度、すごく嬉しかったよ、と伝えました。子育てはとても大変で毎日泣きたくなるときもあるけど、こうしてこどもの成長を感じられた瞬間は、忘れたくないかけがえのない時間です。なのでここに単なる日記のようになってしまいましたが残しておきたいと思いました。

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