コーチ達は、何故、大規模に協力し合えないのか?
友達に言われました。
「うまく言葉にできなくても、その時、あなたが感じたことにきっと間違いはないと思います。
うまく伝わったら気持ちいいかもしれないけれど、
今日の夕日が言葉で表せないくらい綺麗なように、僕らの心も言い表せないけれど確かなものだという具合に。 」
◆
お互いを活かしあえるコーチングスキルがあるのにも関わらず、資格取得中の人も合わせれば、数万人はいるはずのコーチ達が、何故、大規模に協力し合えないのだろうか?
という疑問があって、それについて、自分自身で実験していることも含めて、いくつか仮説があるが、最近、新たな仮説ができた。
成人発達理論でいうと、ほとんどの人達は、コーチングに触れる前は、他者依存段階にいる。コーチングを受ける&学ぶことで、そのうちの何割かは、自己主導段階へ移るが、この段階の人達は、自分の価値観や願い=「自分そのもの」というプロセスを経る。
そして、価値観や願いが光の部分であるならば、闇の部分であるメンタルモデルは、統合していない。無意識のうちに、自分のメンタルモデルを他者に投影して、反応が起こる。
光の部分だけにフォーカスしているうちは、協力しあえるが、真の願いに到達するためには、闇の部分とも向き合う必要が出てくる。
その過程で、お互いがメンタルモデルを他者に投影しあい、反応や衝突や分断が起こる。
この事象を、残念な結果だと思っていたが、今は、自分のメンタルモデルを統合していくための健全なプロセスだと思う。
自分の闇の部分を受け止める範囲が広がるほど、次の発達段階である相互発達段階に近づいていく。
この相互発達段階の人たちは、お互いの闇の部分とも仲良くできる段階にいる。つまり、この、相互発達段階にいる人たちの割合が増えていくことで、広く、他者と協力しあえる世界の可能性が開けていくのではないか、という仮説。
◆
自分の特性や、大切にしている価値観の輪郭がはっきりとしてくると、許せない人たちや物事への反応も強くなる。
それは、健全なプロセス。
その次のプロセスは、大小、たくさんある他者の許せない部分や許せない物事の要素が自分の中にも "ある" ことに気がつき、認めていくこと。
このプロセスは、長くてしんどい。
でも、自分のなかにあるものを認めることができると、その要素をもっている他者を認めることができる。その範囲が少しずつ、広がっていく。
◆
主体性の探究の先には、全体性への探究の道がつづく。
全体性は、多様性をもって経験される。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?