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#199 協働的な学びは学習意欲の着火剤

今私たちは「個」の時代を生きています。

同調圧力に屈せず、一人ひとりが自分らしくあれる社会を目指すべきでしょう。

一方
学校教育の中で「協働的な学び」が推奨されています。他者との学びを通じ、様々な意見や考え方を得ることができます。

人は自身が所属する「集団の環境」に大きな影響を受けます。
自分の才能や能力を伸ばすためには、その集団(に所属するメンバー)の助けが必要不可欠だと言えます。

パーソル総合研究所上席主任研究員・小林祐児氏は、他者との関わりが学びの意欲に火をつけると述べています。

同氏は企業に勤める社員の「個」の重要性が強くなりすぎたあまり、組織として学ぶ力が低下していることに警鐘を鳴らしています。

企業が組織としてリスキリングを進めたいならば、この「学びの共助」とも言うべきコミュニティ化を戦略的に考える必要があります。

「学びの共助」という表現は、学校教育における「協働的な学び」に繋がるものがあると言えるでしょう。

自分自身が成長したい、何かを達成したいと思った時、それを自分自身だけで実現することは非常に困難です。

学びの意欲を根源として、個を尊重しつつ、一緒に何かを学べる環境がそこにあれば、組織としても個としてもより高みを目指していけるでしょう。

今回は「一部の社員しか学ばない」というリスキリングにとっての重い課題について考えてきました。この問題に直面した人事や経営の多くは、「個」のやる気を刺激しようと頭を悩ませます。しかし、「個」に対するカンフル剤のような施策だけでは、ほとんどの人は継続的に学ぶことはないでしょう。「稼げる資格」「これから必要なスキル」などの情報を個人が得ても、学びが続かないのと同じです。
 そうした個に閉じた「ろうそく型」のような動機づけよりも、他者と関わるハコの中で、刺激を受け合って学んでいく「炭火型」の動機づけが、日本人の学びの「火」をつけるには向いている。筆者はそう確信しています。

という言葉で、彼は記事を締めくくっています。

一人ひとりの存在を大切にできる人たちが集まって、自分の学びを互いに支えあえる環境がとても大切なのだと言えるでしょう。


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