ジョルジュ・スーラ 光の点描

点描画の画家として有名なジョルジュ・スーラ。

ジョルジュ・スーラの詳細はこちらをご確認ください


以前、彼が特集されていたテレビ番組を見ていたところ、

私の感覚と極めて近い思想を持っていたのに驚きました。

正直、点描画というものが存在すること自体曖昧な記憶であり、

改めてその技法を見て凄いなと思いながらも自分がやるかと言われるとやらない技法です。

では彼と何が近かったのかと言いますと、

「パレット上で色を混ぜない」

ということです。

彼は何故そうするかと言うと「色をパレット上で混ぜると、その色が持つ光が失われるから」とのこと。

なるほど、彼の描く絵は「光の点描」とも言われており、独特の光を放っていると言われています。

その裏には彼のそんなこだわりがあったということです。

確かにパレットには横並びに各絵の具の色が並べられており、それぞれを混ぜた形跡は一切ない。

それでも実際の絵では様々な色が展開されているのは、いわゆる「重ね塗り」を繰り返していて、

近くで見るとテレビ画面のカラフルなドットのような点描が見えてくるのです。

それを離れて見ると様々な色として目に飛び込んで来ているわけです。点描の深さを知りました。

私もふと自分のパレットを見てみると、スーラと同じようにパレット上では色を作らない、

混ぜない傾向にあることが分かりました。

そして、私が描く絵に対し、見て頂いた方から「色が鮮やかだよね」とよく言われます。

それはきっとスーラと同じようにパレット上で混ぜずに、その色が本来持っている色で勝負しているから、

混ぜるとしても完全には混ぜず「載せる」に近い色の組み合わせを行うからできていることなんだと

そのテレビ番組を見てハと気づきました。

スーラとは違い、色を重ねることで色を作ることはせず、上記の通り「載せる」イメージで、

「通わせる」イメージでもあります。

ただ何となく感覚で描いていたわけですが、改めて見てみると自分なりのこだわりがそこには存在して

他の人には真似できないものなのかもしれません。

誰もがそうした些細な気づきが、他の人にはない自分らしさ、自分の武器に繋がるのかもしれない。

ちょっと大げさですがそう考えています。

10年先、20年先、未来の住民のために木を植えます。