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8歳と美術館さんぽ/タラブックスとの出会い

3年生になる娘は、けっこう喜んで美術館につきあってくれる。昨日も別件二人旅のついで、京都三条ちかくの細見美術館にふらりと寄ってみた。

いまやってる展示は『世界を変える美しい本~インド・タラブックスの挑戦~』。これが文字通りとびきり美しいので、お絵描き大好き・お話大好きの娘にはぴったりだった様子。

珍しく全館撮影OKの展示会でした。

巻物のような長い作品を見ては「めっちゃ長いなあ!」と目を見張る。蛇腹折りにした作品には「こういう折り方の本やったら真似できそうや」。ひとつひとつ創作の参考にしてる。

父が特に気に入ったのは白黒のハンドメイド作品、Santosh Kumarの "Black: An Artist's Tribute" という一冊。点描ベースの描き込みがめちゃくちゃ綺麗だった。売店でインド版の原書を買い求めた。手作りなのでいいお値段するけど、家に帰ってビニールを外したら、紙とインクの強い独特の匂いがした。手触りのいい作品をひとつ、手元に置けてよかった。

南インドのタラブックスによる、手漉き紙にシルク印刷のハンドメイド絵本。著者自らの遍歴を、ミティラーと呼ばれる伝統画法で描いた、ブラック・アンド・ホワイトのコントラストが美しい一冊。

自分の好みは写実系/細密系の絵画に寄っているのだけど、瀬戸芸しかり、いろいろな種類の芸術にこどもがちょっとずつ触れることを意識したい。芸術家になってほしいとは欠片も思わないけど、芸術をみること・つくることを通じて学べることは、はんとうにたくさんあるはずだから。


この日、実は「宇宙」をテーマにした展示会にいくつもりが、あまりの待ち行列の長さに辟易して、急遽プランを変更。ロームシアター京都の蔦屋書店と、細見美術館と、「絵本屋きんだあらんど」とを巡り、お昼にバインミーを食べて帰宅。「予定変わったけど、よかったなあ!」と満足気だった。反抗期が来る前に、いろいろ連れ回してやろう。

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