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避妊リングものがたり ~装着、その後

避妊リングものがたり、最終回でございます。
前回は無事夫の了承を得られ、婦人科に装着予約を入れたところまでお話しました。

避妊リング装着当日。
予約時間に婦人科へ。受付時に避妊リング装着と伝えてあるので、検尿や血圧、体重測定など産婦人科でお決まりの診察前準備は一切不要で医師の待つ診察室へ向かいます。
医師より事前説明の後、今から自分の体内に挿入する避妊リング実物を見せられました。白く、綿棒の軸くらいの太さの、プラスチックのような素材の棒状のものです。全長10センチくらいでしょうか。避妊「リング」と呼ばれるのにリング状ではなく、英字のYのような形です。
ほ~これですか、としげしげと眺めてしまいました。これから何も無ければ5年間、私の子宮内で共に生きるモノ。ひょっとしたら長年の貧血を解消してくれるかもしれないもの。避妊具として活躍してくれるもの。こんな小さな器具にそんな可能性があるかと思うと、人体の仕組みの不思議を思わずにはいられません。
避妊リングとの対面が済むと、いよいよ装着へ。
あの椅子、妊娠中に何度も座ったあの、自動で開脚状態になるあの椅子に座ります。
避妊リングを子宮内に装着するために子宮の入り口を器具で開いて固定され、装着、と進むわけですが、挿入するときに「ううっ」とうめいてしまうくらい、うめきを我慢できないくらい鈍い痛みを感じます。が、それはほんの数秒のことでした。あの椅子で開脚状態になってから医師に「はい、終了です」と告げられるまで、2~3分だったと思います。え、もう終わり?と拍子抜けするくらい、あっという間でした。

ごく稀に避妊リングが子宮から飛び出したりすることもあるそうで、私はなんとなく、装着したその日は自転車に乗るのを自粛して、そーっと過ごしました。性交はいつから可能なのかと尋ねると、当日は一応やめといたら、と言われました。
※当日したかったわけではないです。。

装着から数日間、下腹部にほんの少しだけ、違和感がありました。痛くはないけれど、やっぱり今までいなかったモノがいる、という感じでしょうか。数日経つとなじむのか、全く気にならなくなりました。

肝心の生理出血はどうなったのか。
避妊リング装着前の出血量を100とした場合、
100(避妊リング装着前)→避妊リング装着→45→18→10→8→4→4→1→0.3→0→0→0.3・・・
という印象です(あくまで当社比イメージ)。
装着後初めての生理でいきなり、目に見えて出血が激減。半年くらいはごく少量の出血がありましたが、生理用ナプキンはいらない、おりものシートで十分対応できる量でした。
その後、おりものに少し色がつく日がある、くらいの時期を経て、生理出血は完全になくなりました。避妊リングを入れた人で生理出血がなくなる人の割合は、結構高いようです。
なお、出血はしませんが、排卵自体は止まらず続いています。

生理出血がなくなったことで、私の貧血は完治しました。避妊リング装着後に鉄剤投与をやめ、4ヶ月後、その4ヶ月後と2回血液検査をしたところ、鉄剤投与していないにもかかわらず血液の値がどんどん良くなっていったのです。
7年に渡る貧血治療の末、主治医から「完治です」と言ってもらった時の清々しさ、想像してもらえるでしょうか。

ただ、生理出血がなくなってしまうことには、賛否両論あると思います。生理は女性にとってデトックスと言いますので、月に一度の自然のデトックスチャンスを失ってしまうと良くないのでは、と私も思いました。
避妊リングを入れたことによるネガティブな影響というのは、今時点ではわかりません。今のところ、特に避妊リングのデメリットは思いつかないですが、数年後に何かあるのかもしれません。何もないかもしれません。
デトックスという意味で、今まで以上に身体の巡り、汗を含む排泄には意識をむけようと思います。
また、避妊リングを装着後、1ヶ月後、その3ヶ月後、その半年後、と、避妊リングの位置確認に婦人科へ通うことになります。
婦人科に定期的に足を運ぶ機会ができるという大きなメリットは、避妊リング装着前には気づいていませんでした。
生理出血がなくなることでデメリットがあるとしても、婦人科定期受診で早期発見できれば結果オーライと思っています。

3回に渡る避妊リングものがたり、読んでいただきありがとうございます。
どなたかの参考になれば幸いです。

↓今までの避妊リングものがたり


避妊リングに限らず、色んな質問、ぜひお寄せください。


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