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第4回ビジネスデザイン講座開催レポート

i.schoolエクゼクティブ・ディレクターの堀井秀之の著書「イノベーションを生むワークショップの教科書 i.school流アイディア創出法」の出版を記念し、本の内容に基づいて、ビジネスデザインに焦点を絞った講座を、全8回シリーズで開催中です。1回完結型になりますので、シリーズの途中からでもご参加いただくことが可能です。

今回は、1月14日(金)に実施した「第4回:新規性を生み出すアプローチ4:未来シナリオ」の様子をお届けします。

「未来シナリオ」を使った新規性を生み出すアプローチとは

このアプローチは未来の予兆と考えられる記事を集め、そこから未来に関する示唆を得て、「未来シナリオ」を作成することがポイントとなっています。当たり前の未来からは当たり前のアイディアしか生まれません。当たり前でない未来を描くことで新規性を生み出すのが「未来シナリオ」を用いたアプローチの特徴です。

ワークショップの様子

■ ワークショップのテーマ
ワークショップでは、事前にi.schoolが用意した「未来シナリオ」を用いて「未来のニーズに応える、革新的で有効な人材育成の仕組み、ビジネス」を発想してもらいました。

■ ワークショップの内容
①未来シナリオを準備する。
②未来シナリオを事前課題として読む。
③未来シナリオの登場人物(組織)を考 え、困りごと、ニーズ(必要とするも の、こと)を発想。
④③のニーズに応える商品・サービスを発想し、メンバー全員で共有。

ワークショップの様子

本来のプロセスでは、アイディアを発想した後、以下のプロセスが続きます。
⑤アイディアの評価(第5回ワークショプで実施予定
⑥試行錯誤の最適化・総括的分析(第6回ワークショプで実施予定
⑦アイディアの精緻化(第7回ワークショプで実施予定
⑧仮説検証(第8回ワークショプで実施予定

■ 質疑応答
ワークショップの最後に設けられた質疑応答の時間には「世の中にある情報の中から、どうやって”兆し”になりうる情報を抽出すればよいのでしょうか?」「アイディア発想の質を求めたいのですが、どのように設計すると成功率が高められるのでしょうか?」……など、多数の質問をいただき、盛会のうちに終了いたしました。

参加者の声

未来シナリオについて、フォアキャストという言葉は知っており、今までぼんやり考えていましたが、プロセスを踏んで具体的にどのように実施するかが体験できたことがよかったです。

教科書を読む限りではもっとフローチャート的に行われるのかと思っていましたが、最後のQ&Aで、堀井先生も「肌感覚」とかおっしゃって、そうか場数がもの言う側面もあるんだな、ということが分かりました。イノベーションはスキルだ!説が強化されました。 あと、いろんな会社のいろんな考え方持つ人達とディスカッションして、アイデアがどんどん玉成されていく経験ができたので楽しかったです。第4回(今回)からの参加ですが、残りの回を全部申し込んでいます。とても楽しみです。

自分もワークショップを御提供する機会があるのですが,未来シナリオを作りこんでというのはやったことがないので大変新鮮でした(リソースパーソンによる情報提供までがほとんどです)。 メンバーの認知的多様性を期待してチームを組むにしても,実際には蓋を開けてみないとわからないので、むしろ未来シナリオによって多様性を生み出すほうがよいように思いました。テクストのなかに「隠れた問い」がさまざまな発想に結び付きやすいものが“よいシナリオ”だろうなと思った次第です。 完全に本筋からは離れますが,既存の大学とミネルバ大学を止揚したかたちの「大学」が未来形の大学かなとも思います。未来シナリオはどこまで先の未来を見せるのか?であったり、まだ見ぬ未来を描かせるワークはできないか?といったことを触発されて考えました。大変楽しかったです。ありがとうございました。

いくつかのアイデアについて、アイデアの追加・拡張がなされました。実践の場ではこれを精緻化していくことになるのだという想像ができました。個人ワークの重要性も改めて実感しました。

「エクストリームケース(ユーザー)を見つけることが、新規ビジネスの兆しや未来の当たり前を見つけるヒントになる」「兆しとなるようなコンテンツを見つけ、共有することが考える起点となる」「コンテンツを共有する際になぜ兆しになると思ったのか」を言語化しておくことで議論がしやすくなることがわかりました。

次回以降のご案内

第5回以降のビジネスデザイン講座の概要は次の通りです。

第5回:アイディアの評価:評価マトリクス
■日時:2022年1月28日(金) 16時〜18時
■概要:アイディアが本当に良いものかどうか、次のステージに進むべきアイディアか、評価する方法を学びます。

第6回:試行錯誤の最適化:総括的分析
■日時:2022年2月18日(金) 19時〜21時
■概要:短時間の思考で必ずしも良いアイディアが発想できるとは限りません。その場合に、どのように再思考をすればよいのか、論理的に考える方法を学びます。

第7回:アイディアの精緻化
■日時:2022年3月4日(金) 16時〜18時
■概要:たくさんのアイディアの中からひとつに絞った後、あらゆる方向からアイディアを捉えて詰めていく方法を学びます。

第8回:仮説検証の方法論
■日時:2022年3月18日(金) 19時〜21時
■概要:検討を重ねて詳細に詰めたアイディアが果たして未来社会のユーザーに受け入れられるのか。その検証方法を学びます。

【各回実施形式】
・ 1回 2時間(座学30分、ワークショップ60分、Q&A 30分)
・ オンライン会議システムZOOMを使用します。
・ ワークショップには、i.schoolで開発された電子付箋ツールAPISNOTE を使用します。

過去のワークショップの概要は、note記事でご覧いただけます。
第1回:新規性を生み出すアプローチ1:アナロジー思考
第2回:新規性を生み出すアプローチ2:バイアスブレイキング
第3回:新規性を生み出すアプローチ3:エクストリームケース

本講座の申込み方法 (受付中!)

ビジネスに焦点を絞った、アイディア創出法を体系的に学ぶ本講座は、随時Peatixより受け付けております。


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