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ゆとり世代が考える「子どもがスマホ持ちたい」と言った時の考え方

子どもにスマホが欲しいと言われて、やっぱりまず先にリスクを考えるわけですよ。高校生にもなれば、まあそろそろ自己責任かなという側面もありつつ、自分は高校時代にプチ炎上したことがあるしニコニコは垢BANを食らったりしてるよなとか、義務教育の間は流石にダメでしょとか思うわけです。

まだ要らないんじゃない?とか時期の話だとちょっと根拠に乏しくて、そもそも「部活でLINE使うから~」とか理由をつけられて無事解禁とかいう流れに対し、この得体の知れなさは何?というモヤモヤに対する考え方のエントリです。

そもそもゆとり世代ワイ、2017年までスマホ持ってなかった民なので「いらんもんはいらん」のスタンスで問題ない勢ではありました。2012年くらいから親友達がスマホを持ち始め、そのうち「なんでスマホにせんのよ」「LINEないから連絡取りにくいねん」と言われても「うるせえメール送ってこい」と返すタイプだったので割り切りが大事。

リスクが取れる?

で、いざ子どもとスマホというフェーズが始まりました。その是非についてめっちゃ考えた結果、とかく「あなたリスク取れんの?」という話に尽きます。ワイはリスクとか知らなかった。

子ども側の欲しい動機としてはいたってシンプルで、「みんな持ってるから使ってみたい、やってみたい」的な憧れにほかなりません。わかる。ワイもガラケーとかそうだった。

こうなると親としてはその時に伝家の宝刀「よそはよそうちはうち」論を令和になっても振りかざすことも可能ですが、言うて親もスマホめっちゃつことるやろがい!という子どものイラつきも斟酌せねばなりません。

なので、持たせない理由よりも、持つとどうなってしまうのかというところにフォーカスするのか、というアプローチが有効になります。ここを明確に、かつソフトに話ができると、大人と子どもの間の認識の差を埋める事が出来るでしょうし、もしかしたら子ども側のもっともな反論が飛んでくるかもしれません。時代に必要なツールなのか、過ぎたる道具なのか、すり合わせていきましょう。

スマホを持つとどうなる?

まず子どもがスマホを持つとどうなるか。一つは「連絡が楽になる」ことが挙げられます。部活とか、習い事とか、位置確認にも便利なわけです。でもこれが唯一にして最大のメリットでしょう。スマホを6年使ってまた手放しつつある私ならではの批判的な観点でしょうが、そのほかのメリットはPCで代替が効くものがほとんどだからです。

次に、子どもがスマホを持つとどうなるか。やはり、「ソッコーで友達としゃべりまくる」が発生します。ともすればこれは遊びの一環なので許容せざるを得ません。ここに伴う通信費や睡眠時間の確保などをどうコントロールするか、ことが起こってずるずると就寝時間が遅れていく前にあらかじめ話し合いも必要でしょう。ここに関してはメリットデメリット双方が浮かんできます。

では、この「喋りまくる」を分解すると「通話」「テキスト」「SNS」に分割されていきます。個人的に「通話」なら許容できると思います。何話してるかわかるし、連絡も交流も必要でしょう。でも「テキスト」「SNS」に関してはどうでしょう。私的にはここから雲行きが怪しくなってきます。ここがまさしく「リスク」の1丁目1番地だとわかるからです。燃えるぞ。

「ブログ炎上」

インターネッツにどっぷりつかったゆとり以上のお歴々は数々の炎上事件を目の当たりにしてきたかと思います。思い返せばORANGERANGEがおしゃれ番長の歌詞に「ブログ炎上」という言葉を忍ばせて早19年も経ったわけなので、炎上は常にテキストベースで19年間発生し続けているといっても過言ではありません。そしてこれからも。

つまり、テキストの悪いところは「残る/消えない」という性質です。文字という道具は簡単に人の手で転がされ嘲笑の対象にも狂気にもなります。更に、タップ一つで全世界に発信してしまえます。このリスクが義務教育レベルの子どもたちの発達段階で許容できるのかという話です。私には「できない」と言い切る事が出来、なので子どもには「炎上したら責任取れんの?」→「どうやってとるの?」という問答が不可欠になってくるでしょう。ここは丁寧にやりたい。

「SNS」に関してはもはややらない方が賢明です。当ブログでも再三書いているとおり、メインストリームにあるX、YouTube、TikTok、各種配信系サイトは今やリスクしかありません。上記にあるようなことに加えて、高画質の写真や映像はデジタルタトゥーとなり大きな影響を及ぼすでしょう。後述しますが、見てる分には楽しいかもしれないけれど、顔出しや実名で投稿や配信をし始めたら本当に一巻の終わりのコンテンツとまで言い切れるでしょう。

親は使いすぎてない?

親側がこうしたスマホの過激な利用をしていない場合、起こるリスクをとらえ、必要なことが精査できれば、構えた割にスマホの利活用のガイドラインは家庭ごとにすんなり決まっていくでしょう。持たせて試してみるか、やっぱり持たせないか。フィルタリング設定などの存在も込みで、ここはしっかりと話し合った方が良いでしょう。

一方で、「日頃から親がリスク無視でスマホをいじってたら子どもはやりたがるし、制限すると反発する(=根拠に乏しくなる)」ことは特筆すべき点です。子どもから見たら普通に考えてずるいですよね、親が無制限にスマホでXやってTikTokみてPokemonGOやってFGOやってYouTube見てるのに自分はダメとか。

ではでもやめらんないよおという親御さんはどうすればいいのか。お前たちはちょっと黙ってもらっていい?
考え得る子どもへのアプローチの方法は3つあり、

① 親がスマホでSNSやゲームをするのをやめる(両成敗)

② PCやタブレットなど、モニターが家族で確認できる状態で利用させる(妥協)

③ 親と同様、子どものスマホ利用を無制限に認める(許容)

この中からお互いに無理しない着地点を見つけられればいいのかなーとか思います。ちなみに私個人は、過去エントリにもある通り今①に向かっています。急に辞められるものではないので、これをやる場合は、まずアプリを消してブラウザだけで見るようにするとか、通知をすべてオフにする、ログボをあきらめるとか、段階を踏んで決行しましょう。そのうち触らなくなります。ワイはタイミングよくお気にのゲームのサ終ラッシュもあったためすっかり触らなくなりました。なんだったんだスマホって。

②は家族で何をしているのか共有しあうということです。子どもが隠れて何かすることに対して、親がアプローチする行為(例えば、机の中を勝手に開けるような行動ですら)保護観点から義務教育中であれば認められるという判例もあるように、そも監督義務があるので、事前にそういう取り決めをして使っていくと良いでしょう。親の利用法をどう棚に上げるかがポイントです。

③に関しては、もうめんどくさいからいいやって考え方です。ワイはこれで育って燃えた。基本親が楽をするための選択肢で、端から無関心か若しくはだんだんそうなっていくので、子どもはネットが楽しくなってオタク化+メンヘラ化する地獄界曼荼羅みたいなのが発生します。気づいたら子どもがトー横でODしてるとかキャス勢に食われてるとか言っても泣くなガチャのフラグが立つやつ。正直デジタルネグレクト方面まっしぐらなので早くスマホをやめろ。

親が決めること

特に、義務教育の間までは子どもにインターネットに適応した広範な社会意識を求めるのは酷な事であり、親ですらそれに難儀している以上、子どもに明確なビジョンを求めるのは無理な話でしょう。スマホの利活用に関しては親が必ずイニシアチブをとり、自信を持って決断することが望ましいところです。

女の子の内輪の陰湿問題さはSNSとは別に論じるとして、特に男の子に関しては、発達特徴として衝動性の項目があり、おおよそ14歳、遅くとも18歳ごろをピークに減少していく傾向があります。裏を返せば、13,4歳ごろとか何するか全くわからないわけですよ。ワイも多分そうだったのでまあそういう事なんだと思います。昔のエントリとか見てるとヒエッてなるよね。そういうことも頭に入れて、子どもの発達を助けてあげる必要があるでしょう。寿司ペロしないようにどうするんやと。

つまり、子どもにスマホどないすんねん問題は、親のスマホ・ITリテラシー(リスク管理意識)が問われているというコインの表裏なような問答なのだと思います。このことを頭に入れ、「よそはよそうちはうち」の肉付けとして、「親としてどう振舞うか」「子どもにスマホで何をしてほしいか」を、子どもに説明できるところまでかみ砕いた上で、自分の黒歴史もある程度開陳しつつ結論を出すとよいでしょう。前略プロフで何書いてたとか。

備考

なお、特にSNSは、人の心の隙間に入り込んでくる言葉がバズりやすく、その手の広告も多い手前ネガティブに陥りやすいため礼賛はできないと個人的に思います。デジタルネイティブであるZ世代の、特にSNSやポータルが日本より発達している韓国社会では心の病が深刻(韓国10~20代の「心の病」急増…メンタルヘルス部署がある自治体2カ所だけ 写真枚 国際ニュース:AFPBB News)であり、そのことからも、SNSに思春期に触れる事の是非、早期SNS利用に関してはもっと問われるべきと思います。これは先述のとおり「テキスト」による傷つけあいの深刻さを更に深めているので、非常に注意が必要です。

「親も炎上」

翻って、親がそれに加担していないことは最も重要です。親がXやYouTubeで非難コメントを連投しているのであれば、子どももそうなるだけの話であり、親がSNSを通して見ている華やかな世の中と、目の前の子どもがいる現実とのギャップを大きくとらえてしまうと、子どもは孤独を感じやすくなると言えるでしょう。

高校生以上のスマホ利活用に関しては別稿にて述べる予定です。

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