第21回

ただ俺を生かす力 〜ハードコアアンダーワールド〜第二十一回 名古屋老舗有名ホテル長楽編

日本のPUNKシーンを取り扱っているBollocksという雑誌がある。
そこに2014年から2019年にかけて、30回にわたり「ただ俺を生かす力〜ハードコアアンダーワールド〜」という連載コラムを執筆してきた。
残念ながら2019年のNo.44号で連載が終わってしまったが、そのBollocksで書いていた連載をnoteで読めるようにすることにした。
noteで連載している「ISHIYA私観平成ハードコア史」と「ISHIYA私観平成ハードコア史 第2章」と被る話も最初の方にはあるが、途中からその時々で感じたことや、ライブ、ツアーの様子なども書いているので、また違った趣向のコラムにはなっていると思う。
これまで雑誌を買わなくては読めなかったコラムだが、連載が終わったことによって俺個人で発信することができる許可を得て、今回noteでの公開となった。
売文稼業なので有料とさせていただくが、全30回分を雑誌で読むとなると3万円+消費税がかかるので、お得に全話読めるようになっている値段設定になっていると思う。毎回雑誌掲載時に乗せた写真もカラーで掲載するので、興味のある方は是非購入していただけると幸いである。
掲載時の話に加筆・修正は加わると思うが、内容は変わらず時系列などは当時のままで掲載させてもらうので、是非購入して楽しんでもらいたい。

写真 1980年代後半に行った鉄アレイ、OUTO、Nightmare、DEATH SIDEのツアーでのホテル長楽前にて。

バンドマンはツアーをすることが多い。ツアーに行く先々では色んなところに泊まるのだが、俺たちのような金のないドサ回りバンドは、その土地土地の友人やオーガナイザーの家に泊まることがほとんどだ。
そんな貧乏ツアーを何十年も続けている中で、唯一定宿と呼べるホテルが存在する。
名古屋の今池にある「長楽」というホテルを知らない人間はこの業界にはいないと言って良いだろう。

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!