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【10分師匠】「どん底の淵から私を救った母の一言」〜奥野博〜

どうも、伊志嶺海です。

このマガジンでは、毎朝10分間で偉人の哲理を学ぶPodcastプログラム「10分師匠〜偉人の哲理〜」の内容を発信しております。

音声はstand.fmとSpotifyで聴くことができるので、そちらもぜひCheckしてくださいね。

「分かった。お袋、俺が悪かった」

奥野さんは両手をついて涙を流しながら、お母様に吐いたそうです。

さて、今回の師匠は奥野博さん。
奥野さんは冠婚葬祭の事業を展開しているオークスグループの創業者です。

今回のお話を聞いて、楽をしたくなる気持ちってどうしてもつきまとうものだけど、少し労力やコストを払う方が総合的なメリットは大きいかもしれないと思いました。

結論は次の通りです。

やすやすとできたものに、愛情は持てない。

奥野さんは40歳のときに倒産を経験され、人生のどん底に追い込まれていたそうです。

そんなときに、奥野さんが幼少の頃に亡くなったお父様の三十三回忌の法要があり、奥野さんは実家へと帰省します。

しかし実家にいくと、兄弟や親戚の視線は冷たくしらじらとした雰囲気が漂っていました。

なぜかというと、奥野さんは会社設立の資金を、兄弟や親戚から援助してもらっており、その会社を倒産させてしまったからです。

当時84歳のお母様に、「今はどうしているんだ」と聞かれます。

奥野さんは、「これから絶対失敗しないように、なんで失敗したのか徹底的に考えているところなんだ」と伝えました。

するとお母様は「そんなこと考えんでも分かる」というのです。

「どうして分かるんだ」と奥野さんが聞くと、「聞きたいなら正座しなさい」と威厳のある声で言うんですね。

そしてこう言います。

「倒産したのは会社に愛情がなかったからだ」

奥野さんは驚きます。

自分が作った会社なのに、愛情がないわけがないだろうと。

誰よりも愛情を持っていたと。

さらにお母様は続けてこう言うんですね。

「あんたはみんなにお金を用立ててもらって、やすやすと会社を作った。やすやすとできたものに愛情など持てるわけがない。母親が子どもを産むには、死ぬほどの苦しみがある。だから、子どもが可愛いのだ。あんたは逆子で、私を一番苦しめた。だから、あんたが一番可愛い」

藤尾秀昭「1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書」, 致知出版社, 2022年3月

涙ながらに話すお母様に、奥野さんも胸を打たれます。

そして、お母様から愛情とはどういうものかが痛いように沁みてきたと語っています。

お母様は奥野さんが苦しいときも、身を寄せて自分のことのように悩み苦しんでくれたそうです。

奥野さん自身は、会社を経営していく中で、嫌なことや苦しいことがあると、人のせいにばかりしていたと、そう浮き彫りになってきたと話しています。

そして、「分かった。お袋、俺が悪かった」と両手をついてお母様に涙ながらに伝えたんですね。

楽して手に入れたものは愛情が持てないというのは、確かにそうだと思いました。

本をとっても、図書館でタダで借りるより、書店で自分で購入した方がしっかり読もうという気になりますよね。

人間どうしても楽をしたくなったり、辛いことから逃げたくなりますが、ある程度は無理やコストを払うことも大事だと感じました。

嫌なことや苦しいときには、「成長するために必要なことだ」とポジティブに捉えることで、そのものへの愛情、熱意が高まります。

無理し過ぎは当然良くないですが、楽をしすぎることも成長のスピードを鈍化させてしまいますよね。

今回の奥野さんのお母様の教え、ぜひ参考にしてみてください。

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