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マネジメントのプロが考えるチームの関係性の質を上げる方法とは?株式会社EVeMの八丈島合宿

2日間という時間を最大限に活かし、チームの関係性の質を向上させるための合宿を行った株式会社EVeMの事例をお届けします。マネジメントを支援する会社にしかできない、質の高い合宿の内容は真似したいことばかりです。今回は合宿に参加したKnowledge Development Director の辻本 知範さんにお話しを聞きました。

株式会社EVeMの八丈島合宿スケジュール
株式会社EVeMの八丈島合宿スケジュール

サマリー

  • 参加企業:株式会社EVeM

  • 参加者:11名 (全社員) 

  • 実施目的:チームの関係性の質向上

  • 実施日程:1泊2日

合宿の目的は?

自らのWhy(信念)を見つけて共有し、チームの関係性の質を向上させることが目的でした。合宿を終え日々の業務に戻った時に、率直な意見で仕事ができる心理的安全性が構築されている状態を目標にしました。今回の合宿を経てメンバー同士を『戦友』という関係値まで持っていきたいという想いもありました。

合宿を決めた経緯は?

社員の人数が増えつつある今のタイミングに全員で合宿に参加することを決めました。代表の長村が「合宿しよう!」と提案して始まったこの合宿でしたが……その流れに違和感なく、皆が泊まりで合宿に行くことをすんなりと受け入れたのは、お互いをもっと知りたいと、なんとなく思っていたからだったかもしれません。週3日リモートワーク、またベンチャーとしては平均年齢が30代後半と高めで家庭を持つ社員が多く、飲み会に行く頻度も少ない、そんな状態だったので泊まりで行く合宿が良いチャンスに感じられました。
 

チームでひとつになった焚き火会場
チームでひとつになった焚き火会場

合宿の準備はどうしましたか?

私がアジェンダを決め、ディスカッションの準備をしました。関係性の質の向上をあげるという目的を達成するためにはどうしたらいいかを考えた時に、自分はなぜEVeMで仕事をしているのを発見し共有する、つまり「自らのWhy(信念)を見つけて共有する」ことができれば、今回の目的が達成されるのではないかと考え、アジェンダを設定しました。

関係性向上のために設計された2日間のアジェンダ

正直、やりたいことは沢山ありました。戦略、四半期の目標など、この場で話し合いたいことは山積みでした。しかし今回は「自らのWhy(信念)を見つけて共有する」ことだけを目的に2日間のアジェンダを考えました。
 
1日目は、組織としてEVeMで何ができるか、何をしたいかを考えました。2050年という誰も想像し得ない未来を妄想する時間をとりました。後は、八丈島富士登山トレッキングやBBQ、焚火を囲んでオリジナルゲームを行ったりと、皆で1つのことを考えたり体験したりすることでチームの輪を強めるための1日にしました。2日目にピークな状態を作るための準備を整えることができました。
 
2日目は、より個人にフォーカスした取り組みをしました。自分史をつくり発表を行い、自分のWhy(信念)を言語化し伝え、更に踏み込んだ内容を1on1で語り合ったり……自分で考えてシェアするということを徹底して行いました。
 
仕事脳をオフし自分に焦点を当てるためにオフィスから離れ、関係性の質を高めることだけを考えた2日間のアジェンダを実行した結果、合宿後半にはメンバーが自分の言葉で、包み隠さず吐露できる状態を作ることができました。私の場合、普段マネジメントを行う際には表に出さない感情を語ることも自然とでき、気負っていた状態が少し楽になったような感覚がありました。東京で1日のワークショップの合宿を行っただけでは、ここまでの関係性になるのは難しかったと思います。

ワークショップで作った辻本さんの自分史
ワークショップで作った辻本さんの自分史

あえて宿題は出さない

2日目には『自分史』を作って発表しました。こういった作業は宿題にして、当日皆の前で発表することがよくあると思いますが、あえて宿題にはしませんでした。格好つけずに素直に書いてほしかった、というのがその理由です。そのためには1日目を終え、このチームは素直な表現をしても許されるチームだという認識を持った上で『自分史』を書くことが重要でした。また、書き始めるとキリがない作業でもあったので時間制限を設けるという理由もありました。
 
この『自分史』も合宿の目的である「自らのWhy(信念)を見つけて共有する」ために必要不可欠なものでした。メンバーの『自分史』の発表を聞き、過去の人生経験を知ることで「自らのWhy(信念)」の理解度や説得力が高まったと思います。


スケッチブックを使った発表
スケッチブックを使った発表

スマホ・PCを絶ちスケッチブックに描くEVeMの未来

1日目はEVeMの2050年という想像できない未来を妄想しました。これは初めての試みでした。正解を出しに行かない、予測を目的にしない、どうなりたいかという “will” を出すためのディスカッションを行いました。
 
3グループに分かれ、好きな場所に行ってディスカッションし、発表はスケッチブックを紙芝居のように使って行いました。今回はお互いの顔を見て、議論に集中するためにこのやり方を採用しました。個人的には、スケッチブックに書きながら手を動かしたりすることが楽しそう!というシンプルな理由もありました。
 
普段のパワーポイントを使った発表では、自然と役割分担が発生してしまいますが、この発表方法にするとスケッチブックを皆が囲みながら議論が繰り広げられ、“皆で作っている感覚” がありました。
 
発表方法は三者三様でしたね。イラストをメインにしたグループ、話す内容を箇条書きにしたグループなどそれぞれ異なりました。内容も仕事中には出てこないような、妄想という言葉に相応しいものでした。たとえば、私たちが作っている会社マネジメントの『型』を様々な分野に応用していくことができるのではないか、という意見です。たとえば動物園、学生の部活など……EVeMが作り出すマネジメントの『型』には無限の可能性があるということを再認識することができました。


島の環境が心理的安全性の向上を助ける
島の環境が心理的安全性の向上を助ける

合宿後の変化は?

「自らのWhy(信念)を見つけて共有する」を目的に行った合宿でしたが、その目的は達成できたと思います。相手のwhy(信念)を知ることができ、メンバーに対する理解が深まりました。『××さんはカスタマーサクセスとして働いている』ではなく『××さんは〇〇という理由で働いています』ということを知り、相手のモチベーションや働いている動機を知ることができ、『戦友』に一歩近づいた気がします。
 
自分の発表に対しても仲間から意外な所に共鳴されました。『自分史』の中でチームスポーツをしてきた過去を話し、そこから自分の働くモチベーションは、実はチームで困難に立ち向かい達成感を得ることにあるということを伝えることができました。単にマネジメントのナレッジを作りたい人ではなく、良いチームで良い仕事がしたいことが、自分のWhy(信念)だと理解してもらえました。
 
また、合宿の責任者として手ごたえを感じたのはメンバーの会社に対しての当事者意識が上がったことです。これまで全社会議を行うと発言者の偏りがありました。まだ発言量には偏りはあるのが現実ですが、本音で意見を言うメンバーが増え、それぞれの参加姿勢がかわったような気がします。

夜の過ごし方は?

焚火を囲みながら全員でオリジナルのゲームをひたすらやりました。ワードウルフのようなゲームなのですが、ゲーム性が高かったこともあり、皆でルールメイキングをしながらゲームを続けていたらとても盛り上がりました。製品に関する内容から作ったオリジナルゲームだったのでかなりマニアックなもので皆で夢中になりあっという間に時間が過ぎていきました。


PCを使わずに紙とペンで自分のWhyを考える
PCを使わずに紙とペンで自分のWhyを考える

2日間を有意義に過ごされ、チームの質の向上が達成できて良かったです。
またのご利用をお待ちしております!

Island and office八丈島お試しプラン

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人数:8名まで(9名以上は応相談)
金額:40万円/泊
施設概要:ファシリティガイド
含まれるサービス:送迎、レンタカー、夕食・朝食つき
オプションサービス:アクティビティ
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