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ユーザー企業でITのプロを育成出来るのか?

7月以降、すっかり更新が途絶えてしまって申し訳ありませんでした... 多くの方にフォロー頂いて、大変恐縮です。既存の案件対応と、8月にリリースした弊社の販売管理システムの改修等に追われておりまして、時間が取れませんでした。

さて、今回のお題は「ベンダーに丸投げする素人集団はアカン」という、業務系のシステム開発では必ず1度は耳にするお題です。仰ることは、よくわかるけれど。

溜飲を下げるには丁度いいネタだけど、ITが本業ではないユーザー企業のIT部門が、ITのプロと渡り合えるイメージが全く出来ないんですよね。むしろ、どういう教育・実務を与えれば「ITがわかる」ようになるんでしょうか。

そもそも、「ITがわかっている」ってどういう状態を指すのか、明言しないとこのTweetの意味がない気もします。

ITがわかる→導入後のオペレーションが設計できる

ITがわかっているについて、僕の定義は簡単で「このITを導入した後、現場のオペレーションがXXXからYYYに変わるので、ZZZが出来るようになる」という根拠を持っているかどうか、です。導入後の業務設計ができるかどうか、それだけ。

カタログを眺めていても、PaaS/SaaSでこんなアプリが作れます、使えますという事例を眺めても、前には進まない。自社のオペレーションがどう変わるのか、導入する前から明確にイメージできていないといけません。

ITシステムは不定形な成果物ですから、完成形を初めからイメージするのは難しいのは分かりますが、何でもかんでも「やってみないとわからない」ではどうしようもできません。ベンダーへの責任転嫁へと切り替わらないと良いのですが。

業務の流れとデータの流れを把握しよう

ユーザー企業のIT担当者がすべきことは、「業務の流れ」と「業務で扱っているデータの流れ」を把握することです。ドキュメントが揃ってないと出来ないですが。

データの流れが重要なのは、会社に流れるデータの流れを把握すれば、人に依存しない仕組みを作れるからです。誰がどんな仕事をしようと、データの流れは不変。システムで登録するデータの構造は変わりません。

業務の流れをデータの流れに変換して、経営課題を解決するためのデータのあり方を決めて、その通りにデータの操作が可能になれば、業務品質は保たれます。

こういうことを考えるのが、システム企画の骨子です。プログラミングをやったことがないと、システム上でどんなデータ操作が可能か分からないので、業務の流れをデータの流れに変換する引き出しが乏しい。その意味で、プログラミング経験は重要だと思いますが、補完することは出来ます。

まともなシステム企画力を持っているなら、業務の流れとデータの流れを整理した資料を渡せば、御社に最適な提案を用意してくれると思いますので、下手に技術に手を出すよりも、正確な現状認識と正確な情報をITのプロに渡す努力をされたほうがよろしいかと思います。

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