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医療崩壊前に「政治とメディアの信頼絶賛崩壊中」

注)以下の文章はあくまでも私見です。ただ、みなさんがいろいろ考える上の参考になればと、自分の頭の中にあるものを文章化しました。


ここ最近、小池百合子都知事が「家に居ろ」と様々な強い言い方をしている場面をよく見かける。

マスメディアも「本日の感染者数は〇〇で過去〇〇」という見出しで連日報道を続けている。

それなのにも関わらず、人の往来の様子は大きく変わった様に思えない。これを実感してる自分も、多分に漏れず外に出てる一員だ。


遡れば昨年の4月に緊急事態宣言が出された。

その時は国民みんな従った。その時期にどうしても必要な用事があったので渋谷の街に行った時、驚愕した。

「あの渋谷に人がいない!」

もちろん、ちらほらは見かける人影。しかし、27年間東京で生きてきて見たことない光景がそこにあったのだ。


さて、今はどうだろうか。

もちろん通常の時と比べれば人の往来は少ない様に見える。しかし、その光景は驚愕するほどには値しない。

「ちょっと人が少ないね」

そんなもんだ。


何でそんなことになったんだろうか。




まずあの時と今の違いを比較しよう。

まずウィルスに対する見方が違う。当時は「完全に未知なウィルス」、今は「ある程度実態が把握されたウィルス」

約1年前と比較して、世界中の研究者や医療関係者の多大なる尽力によって、「COVID-19」という奴がどんな感じか、ある程度把握できるようになったし、それは多かれ少なかれ世間一般にも浸透している。

そして、ウィルス対策に関しての認識も進歩した。当時は「何が原因かよくわからんから人との接触を避けなくてはならない」だったけど、現在は「人と接触する上で気をつける事項はある程度把握出来てる」に変わっている。

もちろん、その事項を完璧に守ったとて感染する可能性はあるわけだけど、だいぶ軽減出来ていることは分かっている。


つまり、この1年間でCOVID-19は、「未知のウィルスで対策の仕方がよくわからんもの」から「ある程度既知のウィルスで対策の仕方はある程度ある」というものになったのだ。

「ある程度」という認識を持つことは重要だけど、人類は完全に無防備なサンドバッグ状態ではなくなったわけだ。



しかし、政治の議論やマスメディアの報じ方はどうだろうか?
当時と現在で何か進歩した部分があるだろうか?

政治の世界では、緊急事態宣言後、そのことによって受けた経済的ダメージを少しでも回復しようと躍起だった。その1番の旗印が「Go To キャンペーン」であった。

自分もその恩恵に預かり、地方にお金を落としに行った1人である。
故にGo Toキャンペーンを批判するつもりもないし、実際行った先で感謝された経験があるので、一定の効果があったのだと思う。

ただ、医療制度に関しては無策だった様に思えた。COVID-19の「指定感染症」の「2類相当」の見直し、これの議論が行われていない(有効かどうかではなく、”議論がないこと”自体を問題視している)。

国会では、なんかよくわからん政治と汚職、金の問題に関しての追求を野党が行い、政府与党が防戦するという平時の光景が見られた。
更に病院にお金がないことによる看護師などの給料カットに関しても、先月ようやく吉村大阪府知事が言及した程度だ。


そして、マスメディア。

「感染者〇〇人」というワードを、各ニュース、記事で乱発し、その数字の意味を真面目に論じてこなかった。

感染者を報じるなら同時に「検査数」も報じるべきである。例えばの話だが、「検査数500人中の感染者100人」と「検査数10,000人中の感染者100人」だと、だいぶ意味が変わる。

しかし、今のマスメディアの報じ方では「感染者100人」としかならない。

この数字にどれほどの意味があるのか?

また、人との接触を避ける様にと連呼する割には、テレビ番組の収録では人との接触を避けれる様な収録になっていない。
その収録の仕方が正しい正しくないと言いたいわけではなく、ただ言ってることとやってることが違うということが言いたいのだ。


こういったことが積み重なり世間の間では「政治とマスコミに対する不信感」が渦巻いている。別にこれまでだってそうであったけど、この1年間で政治家並びにマスコミが発信する「空気感」と世間の「空気感」の解離が激しく感じられることは今までなかったように思う。

つまり国民は政治とマスコミに対する信頼が崩壊していて、政治とマスコミは国民をコントロール出来なくなっているのだ。これはかなり怖い状態であると言える。本当に緊急事態が発生しても、誰も言うことが聞かないと言うことを意味する。「日本国民はそん時になれば言うこと聞くだろう」という性善説的な考えは危ないのだ。


このnoteを書いている時に「緊急事態宣言の要請は東京都と首都圏3県」という記事を見かけた。

しかし、緊急事態宣言を宣言するには「全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるもの」という用件を満たす必要がある。つまり、一部の知事が要請するものではないのは明白だ。やるなら全国知事会の同意を取り付ける必要があるはず。その努力を怠っているのはなぜだろう。

つまり、これもただのアピールの一巻。今までの「自粛要請」という看板を「緊急事態宣言」という看板に変えたいだけ。具体的な策など持ち合わせていないのだ。

意味のないアピール合戦は辞めて、大変でも嫌われても本当に必要なことは何かを議論し、実行していかなければならないと思う。医療崩壊が起きる時、国民の行動が主要因ではなく、それは政府とマスコミの無策によって引き起こされた結果ということになろう。


まぁ、我々も気をつけるところは気をつけていかないとですけどね。大変ですけど、頑張りましょ。


(参照)

新型インフルエンザ等対策特別措置法(厚生労働省)

<自己紹介note>


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