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浅草でイタリアの粋とコーヒーへのロマンがある場所

Vol.065

コーヒー屋さんへ行って「いつもの」が嬉しいと書いたのはつい最近のこと。

こういった「いつもの」が通用するのは、日々通っているからできることで、ちょっとしたお店と自分の信頼関係なようなものであると思う。

だけど、時には違う場所でコーヒーを飲みたい時がある。
そういう時に、チョット嬉しかったエピソードを。

渋谷から浅草へ移転したコーヒースタンド ニシヤ

もはや渋谷界隈でカフェ巡りが大好き! という方にはお馴染みのカフェであると思う。
カフェでコーヒーを主体とするお店であるにかかわらず、そのプリンのクオリティが半端なく高いことから、SNSでバズられるほど。

その人気店のコーヒーニシヤは渋谷のお店を閉めてから浅草へ移転した。
移転してもうかれこれな年にはなる。

渋谷店の西谷くんのコーヒーは好きだったけど、行列が嫌なおばさんはなかなか行けなかった。
時間差で滑り込み! という感じだが、西谷くんのコーヒーやお店に対する姿勢は本当に毎度と勉強させてもらっていた。

イタリア帰国前に浅草に用があった。
具体的にいえば浅草橋に用があった。
そして娘に「雷おこしを買ってきて!」と言われていたので、ちょうど良い散歩道で浅草橋から浅草へ歩くことにした。

なかなか荷物があったので、チョットコーヒー休憩が必要だと思い出して訪問したのが西谷くんの浅草のカフェである。

スタンドでも十分に楽しめるカフェ

本当に久しぶりに顔を出すにも関わらず、「席作りますね。荷物も預かっちゃいます」と、覚えていてくれただけでも嬉しいのに、この紳士的な対応に神マスターを描く私。

スタンド席につけば、
「今日はプリンしかないです」 とまずオーダー状況確認は当然。

大人気のプリンとカフェコンパンナ。

ということでプリンは流れるようにオーダーしたのだが、西谷くんのアートなコーヒーを楽しみたかったので、あえて生クリームをプリンにつけずにコーヒーへトッピング。
すごく美味しかった。

プリンとコーヒーを楽しむ間も、相変わらず大繁盛なコーヒースタンド。
宿木的に伺ったので、お話できるとは思ってなかった。
むしろ元気な顔を見れて良かたと思っていたに関わらず、結構お話ができて嬉しかった。

人情味溢れる浅草のカフェは宿木だけでは済まない

「いつイタリアから来たの?」 とか、「浅草はなかなか来ないでしょ」とか。
満席に関わらず、嬉しい話のフリである。

そして常連さんらしいお客様とは、ご近所や近況など。 
すごく忙しくワンマン営業に関わらず、すべてのお客様への個別対応と美しいコーヒーを提供するのはプロフェッショナルの域というか、もはや仙人の域を垣間見たコーヒータイム。

来てよかった。

一人でも頑張って、お客様にきちんと対応して、そしてその風格もしっかりとあって。
まだ浅草では新人のカフェかもしれないが、しっかりとした風格と老舗感もあったコーヒースタンド。

元気でシャカリキなのに風格のあるバリスタの西谷くん。
抜群の愛嬌。

私はこのカフェでヴェネチアのバールを思い出した。
そんな感じで思うと、なんだか急にイタリアのホームタウンな空気感を感じた。

また宿木で伺いたいのは、元気な顔を見に行くのと、貫禄あるマスターのタータンチェックのベストの後ろ姿を見ながら素晴らしいコーヒーを堪能したい。

ところ変わっても、イタリアンコーヒーを淹れ続けているキャリアに拍手!

大切なのは、「向き合う」の継続は信頼関係だなと思った。
久しぶりなのに「いつもの」ような温もりがあってよかった。

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