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人生、本当にこれでいいのか?

当時仕事に明け暮れていた僕は、ふとそんな言葉が頭に浮かんできました。このまま、労働が人生の半分以上を占めて、束の間の休日さえ次の労働に向けての準備期間。朝必死で起きては好きでもない人間関係にもまれ、社会の常識をこなし、疲弊していた自分とついに向き合ったのだった。



好奇心や胸の高鳴りといったものはとうにどこかへ消えて、 1年の終わりに向かって一刻も早く消費しようとする日々。

 「人生、本当にこれでいいのか?」

週 5、 6の頻度で労働して、一人暮らしなら当然生活もあります。付き合いもあります。その上、生活を回すためには絶えずメンテナンスが必要で、それどころかあらゆる場所で年齢に比例した責任、義務、タスクが重なりに重なっていく。

自分の時間を取るなんてとんでもない。気がついたら定年退職。むしろ定年まで働けるならまだいいかもしれない。そんな健康的に働ける保証はどこにもないし、普通のことが人よりできない僕ならなおさらだった。

一念発起して、新しい自分を決意した次の朝はまた出社。忙しい日常にその思いは揉み消されて、そうしてまた忘れていく。そして渦中にいた僕はそのことに気づくことすら出来ませんでした。それでも、僕は職場を思い切って退職した。外に出されたことで冷静になれた。その時初めて、自分の擦り切れそうな人生に気がつきました。

「何だこの感覚は…」

部屋の中で一人、愕然とする。変えられるのなら変えたい。今すぐにでも。でも、変え方がわからない。。そんな鬱々とした僕の目の前に飛び込んできたのは、


大人気ないほど心から笑って

「人生を楽しんでいる人たち」だった。


楽しんでいる人は沢山いる

SNSなどを漁ると、

「旅しながら生計を立てている人」
「旅するために働いている人」をよく見かけます。

因みに後者は「余った時間で旅をす?」ではなく、「旅するため」にお金と時間を手っ取り早く稼いで、「旅が中心にある生活」を送っている人のことです。特に登山や旅行ライターなど、アウトドアが好きな人に多いかもしれません。自分の趣味で調べたブログや雑誌などの著者などを、 Twitterなどの SNSで探すと私生活もみえてきます。

仕事と言いつつ、楽しそうにニコニコ笑っている人たち…その笑顔を見たとき、「この人たちは、ちゃんと生きてる。」当時の僕は衝撃を受けました。

「旅」とは、ここまで人を活き活きとさせるものなのか。画面越しでも伝わる充実感。自信。誇り。当時、何一つ僕が持っていなかったものでした。僕の中に押し込めていた琴線に触れたのか、幼い頃に感じたどうしようもないウズウズとした気持ちが沸々と湧いてきました。

「僕も飛び出したい。」シンプルで純粋な人間らしい感覚。価値観が 180度裏返るような体験でした。もしかすると「表」に返ったのかもしれません。この瞬間、僕の生き方が変わりました。


旅の目的とは?

僕にとって旅とは、「人生を活かすもの」です。それは、キャンプでもいいし、読書でも、登山でも、昆虫観察でも、 ネタ収集でも、ライブ実況でもなんでも構いません。

生きるために「必要」ではないはずなのに、それがあるからこそ「生きている」と感じるもの。人によって感じ方も、目的も違うかもしれませんが、そこには心を突き動かされるような力学が働きます。

どこからともなくエネルギーが発生していつの間にかやってしまってること。やっていて安堵感に包まれて心地いいこと。私がやらなきゃ!という使命感が発生すること。時間を忘れて夢中になること。たかぶった感情に生きている!と心と体で感じること。

旅なくして僕「K」は存在しません。実際、職場で働いていたときには、消耗することばかりで、生きている心地はありませんでした。旅こそが「自分らしさ」を滲み出すもの。旅なくして「自分にしかできない人生」なんて感じられるわけがなかった。

「自分のエゴ」を楽しめるもの。それこそが「旅」でした。だからこそ人間は、遊んでいると充実するし、口もぬるぬる動く。真剣になれる。魂一杯、表現したくなる。好きなドラマがあれば最速で仕事を終わらせてリアタイで観るし、山に登るために体を鍛えるし、海に潜るためにはリサーチをする。

遠足の前夜には、眠らなきゃ!と思いながらもワクワクして眠れなかったり、推しを見届けるためには「生きるしかない」と思えてくる。旅を通して自分と繋がって、旅を通して自分を大切にできるのです。

旗を立てると人生は好転する

さらに「旅」を人生の中心に据えると生活に面白い変化が起きてきます。極めれば極めるほど、旅に重さが掛かり、無駄なものが振り落とされ、人生が「最適化」されていくのです。

そして、無駄なものが振り落とされることは同時に、無駄な「辛さ」や「苦しさ」をも削ぎ落とすことになります。例えば、キャンプが趣味だとしましょう。休日は絶対にキャンプに行きたいから、仕事で疲れるわけにはいかなくなります。給料や条件が見栄えなくともストレスがゼロに近い職場、また休みを確実に取れる職場を探し始めます。

そこで、無駄な人間関係での消耗、ブラックな職場は排除されていきます。もちろんそれだけだとお金の心配はありますよね。しかし、考えてみてください。キャンプが中心の生活と考えると、家は寝れたらいいし、プリウスを乗り回すことも必要ない、惰性で付き合う無駄な飲み会だって参加する必要はありません。

お金は自分が本気で買いたいもの(キャンプ)に全振りされていきます。なんだかんだでお金も節約され始めるわけです。それでも「欲しいギアがある!」となれば喜んで副業でもバイトでも何でもし始めるはずです。「好き」が起点なので意気込みが違います。人間関係も、同じです。

日本一周中、キャンプをしていると仲間ができます。作る作らないは本人次第でも、その気になればコミュニティなんていくらでもあります。そこで気の合う仲間でも見つかれば、職場の上司やダラダラとつるむ狭く息苦しい付き合いにも依存しなくて済むようになるはずです。

むしろ相性抜群の仲間が、新しい遊びに誘ってくれる。もしかすると親友やパートナーといった出会いまであるかもしれません。ざっと考えただけでも、これだけ生活が反転します。ストレスは削られ、喜びは増える。

まさに「QOLが上がる」生き方と

いえるのではないでしょうか。

旅を「人生の旗」として立てるだけで、幸福度も生活の質も人間関係も格段に変わってくるのです。考えるだけでワクワクしてきませんか?

まとめ!

・実は遊んでる人は沢山いる。
・遊びとは「人生を活かすもの」
・遊びを通して人生が最適化される。

さて、ここまで「旅のやり方」の重要性、人生に与える影響について話してきました。

ここからは「実践編」です。

先程、例に挙げた生活はもちろん可能です。そのことを証明しつつ、この章からはさらに枝葉を広げて、他の選択肢も実際の例も交えて紹介させていただきます。

旅のための断捨離ハック

旅人生活には、コンディションがばっちりじゃないとせっかくの楽しい時間が台無しですよね。そこで、いかに生活を効率よく使って、遊びのための時間、お金、メンタル、体力を最大限に捻出するかに重きを置くことを考えます。

もちろん、節約と言って体を壊したら元も子もないのでトリッキーなことはしませんが、より生活が楽になってくるはずです。

▶旗を立てろ

まずは生活に「旗」を立てましょう。旗を立てると、ひとまずそこを目指すので他のことを考えなくて済みます。例え灼熱の砂漠だとしても、遠くにオアシス(水場)が見えていると、迷う思考や不安など捨てて歩み始められるはずです。

さて、この機会なので少し考えてみましょう。『あなたにとって、旅人生活はどんなものですか?』

①旅をするために求める条件はなにか? 

②どこまで譲れるか? 

③その条件をどう満たすのか?

④いつまでに達成したいのか?

ざっと最低限ですが、これらを考えてみると見えてくるかもしれません。それでは、具体的に考えていきます。因みにここからは分かりやすくするためインドア、アウトドアに分けて、「キャンプ至上主義マン」と旅中に知り合った「お絵描き大好きマン」を例にしてそれぞれ考えていきます。


生きるために求める条件はなにか?

まずはその遊びをするために求める生活条件は何でしょうか?「キャンプ大好きマンの場合」キャンパーでも、勿論生活するための「お金」は必要ですよね。お金がないとキャンパーというか修験者みたいになってしまいます。キャンパー生活にかかる「お金」と、

・生活費(家賃、食費、電気ガス、保険…)
・キャンプ道具費用
・キャンプ時にかかる費用(移動費、食材費、キャンプ場費用など)そして「住居」または生活環境。

・体を休める寝床、キッチン、トイレ、シャワー
・キャンプ費を圧迫しない家賃
・騒音などの迷惑行為がない

人によっては様々あるかもしれませんが、

僕はこれぐらいあれば十分です。

健康を損なわないレベルを維持することを考えています。ここでも既にやたら広い物件や高層階なども排除できてきます。金額などの詳細は後に説明するとして、ざっくり最低限これだけあれば幸せにキャンプライフを楽しめるわけです。

早くもダラダラ飲み会費やギラギラや

ブランドバック費などは排除されてきました。

お次は「お絵描き大好きマン」の場合

お絵描き大好きマンの「遊び費用」はどんなものか?

・生活費(家賃、食費、電気ガス、保険…)
・画材費用・資料費用
・通信費人によっては、これらにプラスして美術館に行くなどの勉強代がかかることもあるでしょう。コストを掛けるのも抑えられるのも自由なのが芸術のいいところだと思ってます。次に「住居」または生活環境です。

・体を休める寝床、シャワー、キッチン、トイレ
・画材や作品を置くスペース、間取り
・制作費を圧迫しない家賃
・騒音などの迷惑行為がない

住居に関してはほとんど変わりません。強いて言うなら作品制作しやすい間取りぐらいは必要かもしれません。

作品を作れるだけでいいので、健康に害がなければ問題はありません。(ちなみに、少し違うアプローチをするなら、「インドアで全然外に出ない、むしろ引きこもってる方が幸せ。」という方は、家に思い切って投資をしてみるのも手かもしれません。

部屋が最高に心地いい空間であれば、交際費や遠征費を考えるより安いという場合もあります。)さてさて、ここからさらに無駄を削っていきます。

詳細を見ていきましょう。

どこまで譲れるか?

さて、旗を立てたことでざっくりとですが目指すべき生活が見えてきました。ここからさらに細かく見ていきます。投資でボロ儲けしてる人や油田でも持っていれば、お金も時間にも余裕があるのでいくらでも使っていいのですが、僕含め大抵の人はリソースが限られているはずです。

具体的に数字で見ていきましょう。

「キャンプ至上主義マンの場合」
・生活費  月 90000円 →月 9万もあれば無理しない程度に生活できます。内訳としては、

・家賃 30000円
・食費 20000円
・保険 20000円
・光熱費、通信費 10000円
・雑費 10000円

というところでしょうか。これぐらいの金額ならどこの地域でもだいたい想像がつきますよね。時給 800円のコンビニバイトでも週 5で 6時間でも働けばどうにかなります。

よく考えてみると、二十歳そこらの大学生でも勉学に励みながら一人暮らししています。会社辞めたとしても生活費は捻出できるものです。また、食費も家賃もまだまだ削れるところはありますが、そこは削るべきではないと判断しました。

あくまで「より快適に遊ぶため」の生活なので、身体をボロボロにするべきではありません。最低限の生活費を把握し、「余剰分」を全て遊びに回すことができれば、それだけであなただけの「ミニマムな幸せ」が完成します。あとは徐々に大きくなる豊かさを感じながら楽しめるはずです。

それでも、もし万が一の場合を考えて、家賃などに関しては無理しなくともガッツリ削る方法はあります。人並みに働けるのなら、住み込みのリゾートバイトなども沢山あります。時期によっては作業する代わりに食事付きで住み込んでいいよという山小屋やイベントなどの募集も結構あるようです。

近頃では、何かしらの「スキル」を提供する代わりに家賃を半額にしてもらえるシェアハウスや、某ネットカフェでは月 7万ほどで漫画はもちろんネットや食事もつき、コインランドリーやシャワーまで完備している場所もあります。ネカフェ難民どころか豪遊ですよね。

難易度は高いですが、過疎化してきた地域では空き家が増え、少し修繕が必要でも家賃 5000円などはザラにあるようです。一度気にならない程度に直してしまえばスキルもつくし、その後ウン十万も浮きますよね。

また、地方移住までしなくても、「お試しで 3ヶ月地方移住体験」のようなシェアハウスや行政の取り組みだってあります。もちろん、これらの場所にずっと住み続けられるかどうかと言われると難しいものもありますが、お金がない!となったときに逃げ込める「駆け込み寺」にはなるのではないでしょうか。

そんな場所をいくつか知っているだけでも、人生に対してのハードルがグッと下がります。ぜひ自分なりに、行けそうだ!と思う場所を探してみてくださいね!

俺も絶対に価値観を変えてやるぜ!!
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