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下北沢の喫茶店めぐり。(1) 喫茶ネグラ。


下北にはいい喫茶店がいろいろあります。
この街、いろんな人いるので、その分いろんな喫茶店があります。。  

用途や気分によって使い分けたり、一緒にいる友達にぴったりな喫茶店に案内したりするのも、下北喫茶店巡りの楽しみです。

さて、今回のお店はぼくのお気に入りの喫茶ネグラです。
西口から歩いて3分くらい。
建物の陰になった細い路地の先にある、隠れ家的喫茶です。ちなみに男子は秘密基地が何歳になっても好きです。僕もです。

ネグラって名前がまずかわいいです。冬眠動物になった気分です。お店の前のボードに、待ち状況が書いてある小さな便箋があります。入れますとあったら、迷わず入りましょう。

店は4人掛けと2人掛けのテーブル席が合わせて五つくらい。奥が厨房になっていて、ひらひらした薄いカーテンがかかっています。

置物が洋風レトロで、ところどころぬいぐるみ。深く座れる花柄模様のソファに身を沈めると気分は世紀末ヨーロッパです。花柄模様のコップに注がれた麦茶を飲みながらメニューを選びます。

ここはフロート類が人気で、メロンソーダやラム酒入りなどたくさん。
でも僕のおすすめはメープルシロップとホイップクリームのかかったメープルコーヒーです。
あったかくて甘くて、お腹がじんわりいい気持ちになります。
いつも違うカップで来るのも楽しみ。僕は写真の、赤と黄色のお花がプリントされた、平べったくて丸っこいカップが気に入りました。

昔ベルリンに遊びに行った時に、旧東ドイツ時代の雑貨が流行っていると聞いて、博物館や雑貨屋をまわったことがあります。オスト(東)+ノスタルジー(郷愁)で、オスタルギーというらしい。当時の社会主義体制下で大量生産されたであろう、プラスチックの画一的なデザインの雑貨たちが、なんだかとてもかわいらしくて懐かしいので、僕も欲しくなって、鳥の形をしたゆで卵立てなどを買った記憶があります。
なんだかその懐かしくてちょっと切ないノスタルジックな雰囲気が、このお店にもある気がしました。

僕は自分たちで作っている文学雑誌の打ち合わせや、1人で読書するときなどによくここに来ます。

ちょっとわかりづらい場所にある、懐かしくてあったかい隠れ家的喫茶店ネグラ。ぜひみなさんも行ってみてください。

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