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スタートアップのバイラル戦略:第一回 ユニットエコノミクスから考える

バイラル戦略の無料相談実施(10社程度)してますので、興味ある方は記事の最後を確認してみてください(うちのサービスのモニター引き換えに)。

こんにちは、コロナで皆さんいかがおすごしでしょうか。僕はお酒が飲めないネクラ引きこもり体質ゆえ、生活の変化がそこまで感じ取れません。伊藤です。

伊藤は、笑うメディアcurazyというメディアを運営するラフテックという会社を経営し、売却後、ブロックチェーンゲーム作ったりなんやかんやあった結果ピボットして業務効率化とかデータ分析とかする会社を新しく立ち上げ、日々頑張っています。今年で31歳です。

バイラル関連の分析をよくしていたこともあってか、こないだ久しぶりにマーケティングの相談を受けたのと、ゴールデンウィークで本業がもっぱら暇なので、バイラルに関して情報をまとめようと思いました。

話す内容をメモ帳に試しに書き出してみると、案外多そうだったので、いくつかに記事を分けようと思っています。

01 スタートアップにとってのバイラルとは

ここで話す「バイラル」とは、オンラインにしろオフラインにしろ、自社サービスに関連するなんらかの情報が口コミによって多くのユーザーに広がっていく状態を指すことにしときます。正確な定義あんのか知らんけど。

スタートアップがバイラルを求める理由は多岐にわたると思うんですが、

例えば

(1)広告に比べてCACが抑えられる
(2)そのトラフィックが広告収益に直接関わる

なんかがあると思います。

リード・ホフマンも著書「BLIZ SCALING」の中で、

「成長を最大化する4つの成長要因」の一つ「ディストリビューション」でバイラルの重要性について述べています。

指数関数的に成長する必要があるスタートアップにとっては、自社サービスにどうバイラル戦略を設計するかは、わりと重要な命題だと思います。

特にそこまで資金力のないスタートアップだと、バイラル自体をサービス成長の第一の柱に設計してるところが多いと思いますし、ゲロ吐くくらい調達が冷え込むこの数年、バイラル戦略の重要性は高まっていくんだと思います。

また、PaidCACの比率が高いユニットエコノミクスの設計は、投資家や証券会社からのウケ芳しくないからOrganicの施策考えないといけない、えっでもSEOの施策打ちに行ったら確度不明確で時間かかる上に高くね、みたいな方もいるのかなーと思います。知らんけど。


02 ユニットエコノミクスから見たバイラル

今回は特に(1)にフォーカスして説明します。

(2)のニーズもあると思うんですが、多くのスタートアップにとっては、重要性はそこまで高くないのかなーと思っているので一旦スルーします。

ユニットエコノミクスに関する詳しい説明は割愛しますが、下記図みたいなやつです。多分。

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業態や見ている指標によって使い方は様々だとは思いますが、スタートアップでは、主に広告の採算性について検討したり、その事業の健全性を客観的に判断する(SaaSだったら LTV > 3CAC が望ましいとか)ときに使用することが多いかと思います。

また、バイラルをこの中に分類する際は、CACをOrganic CACとPaid CACに分け、Organic CACにバイラルで使ったお金ぶち込む、みたいな考え方も多いかと思います。

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恐らく、CACの分解は色んな方法があり、個人的にはトラクションで分けるんですが、今回は説明しやすいようにシンプルにOrganicとPaidで分けます。

トラクションについてはこちら



03 コンテンツバイラルとバイラルループ

バイラルと聞くと、SNS上でそのサービスに関連する記事がバズることを指すことが多いと思うんですが、恐らくユニットエコノミクスを中心にバイラルを考える場合はバイラルループ、つまり下記図のようなあるサービスの既存ユーザーが潜在ユーザーにそのサービスを紹介した結果、潜在ユーザーが新規ユーザーになり、その新規ユーザーがまた潜在ユーザーにサービスの紹介をする、という口コミの循環のことを指すことが多いのではないでしょうか。バイラル係数とかバイラルサイクルとか持続的な数値に落とし込みやすいですし。

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既存ユーザーが口コミしていくバイラルループに対して、サービスに関する記事がバズることコンテンツバイラルととりあえず勝手に命名しておきます。

コンテンツバイラルは、手法と特性がバイラルループと異なる上に、その効果と測定に注視しないと結構諸刃の剣になるので、ユニットエコノミクスで分類したいのであれば、それぞれ分けて考える必要があるかと思います。

コンテンツバイラルは、スタートアップの場合、多くが既存ユーザー不在で発生します。

そのユーザーの流れは、一時期のアプリのブースト広告よろしくLTVが限りなく0に近いユーザーでごった返すことが多く、その後その盛り上がりにも関わらず、翌月のサーバ費用の風だけが吹く世紀末な世界にさえなりえます。

ブースト広告が、その流入ではなくストアランキングからきたユーザーの獲得が目的だったように、コンテンツバイラルもユーザー獲得ではなく、業界認知度とか投資家アピールとかそっち方面の目的にしか結果的に使えないって場合が多いので注意が必要です(元々それが目的なら問題ないとは思います)。

盛り上がっている演出は、事実と戦略で使い分けないと、メンバーの認知が狂い出すから恐ろしいですよね。すいません話がそれました。

僕もコンテンツバイラルを初めて経験したときは、トラフィックとオペレーションがパンクし、「このパンク、Dropboxのグロースハック再現できる!」と一瞬思っても、「バイラルループになってないから無理じゃん」と我に返りますし、多くのコンテンツバイラルは、タイミングと運で成り立つので、同じコンテンツでもっかい打っても2回目以降効果がなく、施策自体の再現性がない独立した事象だということを理解しました。


04 コンテンツバイラルはスタートとキャンペーン

とはいえ、コンテンツバイラルが無意味かと言われればそんなことはなく、リリースしたばかりのサービスの初速に使ったり、PaidCACに近いキャンペーンという形で効果的に使用できるものだと思います。

あくまで

・効果と測定注視しないとKPIの視界が曇る
・独立した事象として捉える

という注意が必要だと言いたかっただけです。

コンテンツバイラルは、個人的にはOrganicCACというよりは、ユニットエコノミクスで考えた場合、下記図の赤枠ような使用イメージです。

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バイラルループは、OrganicCACだと思っているので、バイラルループとコンテンツバイラルを分けるとしたら下記図のイメージです。

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次回、具体例でバイラルループを解説

今回は、定義の説明ばかりになってしまったのですが、次回は具体的に成功してるスタートアップの事例から、バイラルループの手法を分類していく予定です。

第一回:ユニットエコノミクスからバイラルを定義してみた
第二回:バイラルループの具体例と分類について
第三回:コンテンツバイラルの具体例と分類について
第四回:ビジネスモデル別のバイラル戦略について

といった流れを予定しています。


バイラル戦略の無料相談実施します(10社程度)

最後に、もし伊藤にバイラル戦略について相談してみたいという方いましたら、zoom等で1時間程度無料で対応します。上から目線ですいません。

その代わりといってはなんなんですが、来月新しく分析サービスをリリース予定でして、モニター(使用感とかアンケートとか)に1時間付き合ってもらえる会社さん限定でお願いします。あ、お金はかからないです。時間だけもらいたいです。

【バイラル戦略無料相談の概要】

・10社程度予定
・事前にリサーチしたいのでサービス概要アンケート記入してもらいます
・zoomで1時間程度の予定

・2020年5月10日締め切り予定

下記フォームで申し込みお願いします。


サービスの使用感とかニーズの相談したいので、モニターだけでもマジでお願いします。


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