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良書から学ぶ。「普通なのにまた行きたくなる『すごい接客』」編

良書から得た知識を自分のものにするために


noteでの新しい取り組みです。
良書から得た知識をただ知り得たという満足感だけで終わらせず、自分に生かせる知識にしていくために、noteの記事として、アウトプットしてみようと思います。
どうなるか想像がつきませんが、よろしければお付き合いください。

これらの記事では、出来るだけ本の引用は避けて、自分の言葉で書いていきたいと考えています。
理由は、最初に上げた「アウトプット」が主ですが、もう一つとしては、ぜひ本に興味を持っていただいて、ご自身で手に取っていただきたいと考えているからです。

「普通なのにまた行きたくなる『すごい接客』」


シリーズ、最初の本として選んだのはこちら。

筒木幸枝さんが書かれた「普通なのにまた行きたくなる『すごい接客』」です。
内容としては、これまで30年以上も企業の接客研修に携わられてきた著者が、多くの企業が勘違いをしている「接客」への考え方の例を上げながら、接客の本質について語られている本です。
しかも、ただ原理原則を説いているだけではなく、これからの時代にどのような接客が求められるかの提案もしてくださっています。
そんな本の内容を、各章に分けて、自分なりにアウトプットしていきたいと思います。
今回は第一章の「接客の本質」という部分からアウトプットしていきます。

接客の本質とは

筆者は、接客の本質は「お客様が再来したくなるコトをすること」と定義しています。
ポイントは再来「してもらう」ではなく、再来「したくなる」という部分。
前者は店側の視点で、後者は顧客視点となります。
「再来してもらう為に○○しよう」と決めつけた接客をするのは、店側の視点で自己満足の世界です。対して顧客視点とは、何百通りもあるお客様の要望に対応する視点になります。
しかし、何百通りもある要望に全て答えることはできません。
では、どのようにして再来したくなるお店にする為のコンセプトを作ればよいのでしょうか。それには、以下の三つのことを考える必要があります。

  • 接客は心ではなく「技術」である。

  • 自店(自社)が何をしたいのか?

  • どんなお客様に来て欲しいのか?

それぞれ深掘りしていきたいと思います。
ここからは、私の意見が多く入ってくるので、内容が気になった方はぜひ本を手に取って実際に著者はどう言っているのかを確かめてみてください。

接客は心ではなく「技術」

著者は「接客は心ではなく『技術』だ」と書かれています。
正確には「いくら心を込めても、技術がなければ、現場で生かすことができない」ということなのですが、私はこの意見にはとても共感しました。

その例えを「サッカー選手」でされていたのも、サッカー好きとしては、とても共感が持てました。(笑)

サッカーの試合は、そもそも「足で止める、蹴る」の技術が正確でなければ、試合に出ることもできません。
更に、サッカーはチームとチームがぶつかり合う競技なので、相手と味方の動きをみながら、動きを変えていかなければいけません。

接客の現場も同じで、まずは接客の基本技術「挨拶」「返事」「身なしだみ」や飲食であれば、お皿を持つ、ドリンクを注ぐなどの技術がなければ、お客様の前には立てません。
更に接客はチーム戦でもあります。
自分一人だけでなく周りのスタッフがどう動くのか、そしてなによりもお客様はどう動くのかを俯瞰してみながら動きを変えていく必要があります。

接客の現場はなにかと「心」をフォーカスされがちですが、著者がおっしゃるように「いくら心を込めても、技術がなければ、現場で生かすことができない」のです。
そして、その「技術」とは「個人技術」だけではなく「チーム戦術」も学ばなくてはいけません。
今の接客の現場にはこの「チーム戦術の強化」の部分が疎かになっているように私は考えます。

自店(自社)が何がしたいのか?

よく、現場で聞く話として「このサービスのやり方は某有名ホテルも実践しているやり方だから、ウチでも取り入れていきます」という話を聞くことがあります。
先程の話で言えば良い「技術」を取り入れることは、お客様の満足度を上げるためにはとても良いことだと思います。
ただ、その某有名ホテルのサービスは、自店の雰囲気や客層にあったものなのでしょうか。
しかも、そのレベルのサービスをすぐに実行できるだけのスキルがスタッフにはあるのか、そして、有名ホテルと同じだけの時間と費用をかけることができるのでしょうか。
お店に来るお客様全てが有名ホテル並みのサービスを求めているわけではないと思います。
この安易に「良いサービスだから取り入れる」という考え方が著者が指摘する「自己満足な世界」だと私は思います。
お客様にまた行きたくなると思ってもらうためには、自分達のお店はどういった人達に利用していただきたい(またはいただいている)かをはっきりとさせて、もし、他からサービスを持ってくるのならば、自分のお店にふさわしいアレンジを加えてから実践していく必要性があります。

どんなお客様に来て欲しいのか?

これもよく聞く話ですが、お客様からクレームが上がる度にサービスのやり方を変えていくお店があります。
「お客様の声にすぐに反応して対応した」と言われれば、聞こえは良いのですが、あまりにたくさんの声に対応しすぎて、現場が混乱して、その混乱を抑えるために結局元の形に戻るというのを私も実際に目にしてきました。

先程の「何がしたいのか」にも当てはまるのですが、多くの要望を持ったお客様の中からどういったお客様を大事にしたいのか?という視点はとても大切だと思います。
私のサービス理想論の中に「等価交換を意識した接客サービス」があります。

人にも組織にも限界があります。あれもこれもと要望を叶えていくことは、等価交換の原則に反するので、必ず不具合が起きます。
そのバランスを保つためにも「自分達が大切にしたいお客様像」をしっかりとスタッフ間で共有し、そのお客様に向けて全力の接客をしていく必要があります。
人間関係でもそうですが「全ての人に好かれる」ことは難しいです。
時にはお客様に嫌われてしまう結果になっても「自分達が大切にしたいお客様」のための接客サービスをしていくことが大事だと思います。

まとめ

接客の本質は「お客様が再来したくなるコトをすること」という顧客視点を持つという考え方の下で、顧客視点に対応するために3つの事柄を上げて考えていきました。
「多様性」という言葉が多用されている世界で全てのお客様の要望に応えていく接客サービスを求めることは限界があります。
そんな中で「自店はどんなサービスを提供してどんなお客様に満足していただきたいのか」をはっきりと打ち出せないお店は今後は多様性の中に埋もれていくだけになってしまうと思います。

そうならないためにも、しっかりと自分達の立ち位置をスタッフ間で明確にして、それを体現できる接客「技術」と「戦術」を高めていくこと。
その試みの繰り返しがリピーターを生むお店の原動力になっていくのではないかとこの本を読んで学びました。

今回も長い文章をここまで読んでいただきありがとうございました。
今後の課題として、もう少し要点をまとめて短く記事にしていきたいと考えています。
もしよろしければ、ぜひ一言コメントを残していってくださいね。

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