最近馴染みある有名人の方がポロポロと亡くなっている状況を見て、40代半ばなりに考えたことを書いておこうと思ったのでした。もはや若造でもなく、だからって高齢というわけでもない、って半端者なんだけど、この年だからこそ言えることもあるなと。

若い子向けの話。

40代まで生きてきて、「もっとこうしておけば要領よかったな」って思うこと、いっぱいあるんです。ですが、私が子供だった時にそういう話を私の親や親世代の人たちはろくにしてくれなかったのね。「知ってたなら教えとけよな！」と正直キレたいけど、まぁ、もう上の世代にキレても仕方ないので、せめて私はここで年下の人たちに言っておこうと思います。

自分に子供いないから、人の子供に向けて言っておこうと思う。老婆心ってやつですね。

①大人の意見はなるだけ聞いておいた方がいいけど、同じくらいほどほどで聞き流しておくべき。

大人はね、子供より長く生きてるので経験積んでいるんですね。だから「経験値の高さ」っていうのはめちゃくちゃ参考になる。だから一応は話を聞いておいた方がいいです。次にまた話してくれる機会があるかは分かんないしね。

ただ、大人なソイツは若い君よりは比較的早く死ぬんだね。そんで言葉で若者に呪いをかけておいて、死後君が言葉に従った結果どうなろうと責任は取ってくれないんだね。言い逃げなんだよね。

あと「自分が君たちの年の頃は～」とかよく言ってくるわけだけど、それはその時代のその年の人の話なので、若い君にとっては丸ごと参考にはならないよね。

だから年寄りの話は聞いた方がいいし、同じくらい聞かない方がいい。

どっちを選ぶかは自分で好きに決めればいいんですよ。だから聡明な君はここで老婆心NOTEを読むのをやめて好きな推しを眺めたりゲームしたりする方がよっぽどいいよ。間違っても最後まで読んでスキとかしたらいけないよ。それはスキを求める承認欲求にまみれたつみれババアの思うつぼなんだからね。

そして素直に従って推しを眺めたりゲームしたりしてもつみれババアに盲目的に従ったことになるからね、それも駄目だよ。「ハァ？どっちなんだよ？」じゃないんだよ、自分で考えてやるやらないを決めるんだよ！…何もやらないことをあえて選んでもいいんだよ。

ただ大人は年下に話を聞いてもらうと満たされるし楽しいらしい、というのは知っておいた方がいいかな。たまにキュルンとした瞳で大人の話を聞いてみると、レアアイテム的な知識をくれることもあるよ。上手いこと利用した方がタイパいいし機嫌取っておくと助かることもあるよ。死ぬほどめんどくせぇしたまにしか使えねぇけどな。

②流行りや興味あることには一通り乗っかっておこう。

今「自分の世代で流行っているもの」には興味なくても舐める程度にでも関わっておいた方が数十年後に「世代的な思い出として思い出すことができる」ので助かります。みんなが「あー、あのおもちゃ、懐かしいね！」と思い出せるのに自分だけは遊んでないそのおもちゃ、みたいなことになると疎外感がすごいです。年取ると後にボディーブローのように効いてきます。親や自分への恨みが高まるぜ！

若い時は「あんな下らないこと」と思っていたものが年取って人生振り返ると意外に大事だったと気付くことは多々あるわけです。なので、流行りの音楽とかアニメとか漫画とか服とか、何でもいっちょ噛みしておくと後々助かります。

男の半ズボンとか不良みたいな服とか女のロリータとかミニスカートとか制服着崩しとか、若いうちにしかお外では着れないんだからな！髪形にも世代で流行りがあるんだからな！おしゃれは年相応にやっとけよ！

どんなに親やジジババ世代に「またあんたそんな趣味して」ってぶつぶつ言われたとしても、もろもろやっときなさい。どうせ君のお父さんもお母さんも現在進行形で「あれ着ときゃよかった」とか「もう着れない…」って思って諦めた服なんかがいっぱいあるんだよ！

若い時に「あれできなかったな…」と思うことがあると、ある程度金を稼げる年になった途端にその趣味に金をつぎ込んで「当時の心の空白を物量で埋め戻そうとする」ようなコスパ悪いことをするはめになります。

そして今「やっぱりあれ、やっときゃよかったなぁ…」と思っている人。だったら今からでも遅くないです。速攻やって下さいな。年取るとどんどん新しい行動を起こすのが億劫になるぞ！体がついてこないぞ！今だ！今！動くうちにやっとくんだ！早く始めたらもし失敗してもまだ何とかなる確率が高いぞ！

コスト高くついてもあえて物量を突っ込んで心の隙間を埋めておいた方が、さらに数十年後に助かる、とかいうこともあります。心の隙間があると詐欺や変な友人恋人宗教などに引っ掛かりやすくなります。気をつけましょう。

③恋人とか家族とか友達とかペットとか趣味を作っておかないと心が死ぬ。

わりとひとりで生きるの「お一人様用」の施設や家具やらご飯もあるし金さえ稼げていればギリギリ大丈夫！と思っていても、40越えてくると孤独な人生を過ごしていると重くつらくなります。

なので、「何か」を作る努力はした方が後々ひとりで思い詰めなくて助かります。リスク分散という意味で「恋人家族友達ペット趣味、なるべく複数あった方がいい」のは確実なわけですが、とにかく最低限ひとつでも確保した方がギリギリ救われると思います。

で、人生共に過ごしてくれる存在っていうのは急に入手することができない縁なことがほとんどです。ペットだって段取りと十数年に渡っての飼育能力がないと不幸にしてしまいます。なので、なるべく早く動いて金と場を綺麗に整えて確保に走る方が賢いです。若いとチャレンジ回数を増やせるのでより有利です。

特に恋人・家族をお望みの方。孫に囲まれて死にたい…みたいな夢がある方などは、ここには面倒と思っても最優先で時間と労力と金をつぎ込んで下さい。これはあなたの未来への投資です。

中学生・高校生だから結婚とかはまだ早いよ…みたいなこと思った君。君の同級生のうちの何人かは「学生の時の同級生とか先輩後輩とか先生」と数年後に結婚しています。

君がまだ早い…と思っているうちに、君のクラスメイトのある子は、同じクラスとか、同じ部活とか、同じ町内とか、同じバイト先とか、同じ職場とか、同じ趣味とか、友人の紹介とか、まぁいろんなところで知り合った人たちの中から誰かしら結婚相手を選んで結婚します。そして友達うちの連絡網とか同窓会とか式のご招待ハガキが送られるとか風の噂とかで、結婚するといきなり知らされます。つまり、学生でも今将来の伴侶の確保のために動いて何も「早い」ことはないね？

これから老いていく人向けの話。

ここ最近知っている方が芸能人でもリアルの周囲でもポロポロ亡くなっていって、自分の老いも感じざるを得ない、寂しい。

私も同じように思っています。生きている以上いつかは誰しもが死ぬわけですが、つらいもんはつらい。愛する者との別れもつらいし、自分が死に近づいていくのが分かるのもつらい。

仕方ないのでせめて悔いなく充実した人生を…と思うわけですが、充実って何でしょうねぇ。人それぞれですかねぇ。

①40代のリアルな体力・気力の低下の話。

少し前に某ショッピングセンターの本屋に行った時、あと何気なくテレビを見ていた時にも見たんですけどね。TRFさんが「音楽に合わせて体を動かしましょう！」っていうDVDかな、それのCMが流れてたんですね。本屋とテレビのが同じもののCMなのか、同様の別シリーズなのかは分からないんですけども。とにかくそのCMを見まして。

あー、TRFを歌番組で見ていたような、つまり私たち40代前後の世代が、遂にもう体力を気にするターンに入ったんだ…！と悟らされたんですね。

ダンスミュージックじゃないですか。陽キャの方が聞く音楽だったじゃないですか。陽キャも動けなくなってきたからそういうDVDが出るわけじゃないですか。もちろんもっと上の世代の方の音楽(365歩のマーチとか)もそのDVDには採用されているわけですが、TRFが入っている以上は対象年齢層は40代以上、40代も含むってことになるわけじゃないですか。

そっ…そっかぁ…！もう年老いてるんや、気にするターンに入ってるんや、いくら若ぶってももう勝てんのや…！！(地面につっ伏す)

いや、陰キャの私が老いるのはまだダメージないんだよ。「同世代の陽キャ」さえ老いるのがつらいんだよ。あんな当時はキラキラしてた人さえ老いるしかない、という現実がつらいんだよ。

それで、若い時は完コピで好きアイドルの振りで歌って踊れてても、年いってくると動けなくなっていく。「音楽に合わせて体を動かしてみましょう。手拍子しましょう」レベルになっていくんですね。

その未来を、そのCMでリアルに理解したんですね。なるほど、これが「老い」か…って。

そして会う同世代みんな、何かしら体力だけでなく気力の低下を語るわけですね。最近眠りが浅いとか。人間ドックの結果がどうとか。集中力が続かないとか。

そして知っている有名人の訃報がポロポロと届いて「まだ早いだろ」と思う。その有名人を初めて知った時のことを思い出して、それからようやく時が○十年単位で経ったことを悟って、また自分の老いも悟るわけです。つらい。

②老人ホームで私たちが聞くだろう音楽とかボケて語る萌えとかの話。

それで今、老人ホームではきっと演歌とか、戦時中・戦後直後に流行った曲が流れているんだと思うんですけども。

私たち40代の人間が老人ホームに入る頃に施設内で流れている曲は、きっとたぶん演歌じゃないんですよね。

TRFを中心に小室系。あゆ。バンプ。こなーーあぁゆきいぃー。ボカロ。林檎さん。モ娘。ジャニーズ系各グループ。

などなど、挙げれば他にも色々ありますが、そんな感じの「その年代ならではのヒット曲」が流れる中、お散歩をしたりお遊戯をするわけですね。

そして、ボケてても、時にアニメタイアップ曲など流れると途端にオタクだった過去の記憶が刺激されて、いきなり饒舌に職員さん相手にある作品のカプ萌えを語りだしたりするわけですね。

うわあああ！めちゃくちゃこわい！！！！

それで私たちよりもう少し上、50代だとどうなるか。きっとおニャン子とか、winkとか、光GENJIさんとか、小室系ならGET WILDなんではないかと思うんですね。

老人ホーム、暮れなずむ夕暮れに、高らかに響き渡るその曲、「GET WILD」…。うおお…。なんて強がりが過ぎる歌詞だよ。

遠い目で恋人のように冴羽さんのことを語るご婦人や、ふいに「もっこ…(ボソッ)」などと呟く紳士が施設の廊下を行き交うわけですね。

などなど、こういう時に笑って思い出に浸るためにも往年のヒット曲とかは知っておいた方が楽しそうだなって思うんですよね。老後でも楽しめることはあった方がいいはずなので、まだ噛ってない曲でも世代の曲は予習しておきたいものです。

噛っていることが多い方が、老人ホームでのお友だちもより作りやすいかもしれませんし。

③より心穏やかに往年のヒット曲を聞く老後を迎えるために、各自できることを。

それで将来的になるだけそういう往年のヒット曲とか個人的に好きな曲を「悪くない気持ち」で聞きたいし、そういう穏やかな人生で終われたらいいなぁ、と思うんですよね。

「日本の未来はw」とか「世界が羨むy」とかいう歌詞をふいに聞いても、なるべく脳とか心が痛まない感じで一生を終えていきたいわけです。現状は良さげな日本の未来なんて見えないですがね！

いや筋少の「踊るダメ人間」とか聴きながら終えるのも、それはそれである意味ロックでオツな感じではあるかもしれないんですけども。

まぁそうやって楽しく一生を終えるにはどうしたらいいのかなぁと逆算していくことで、ほんの少しでも残り少ない生が輝くのなら素晴らしいかもね。と思うわけです。

人生の、順調に生きられるとしたら約80年くらいの、ちょうど折り返しを過ぎたぐらいであろう40代の人間としては。

いやぁ、それなりに、最期まで、なるべく悔いなく生きたいもんですね。もしかしたら、明日急に死ぬかもしれないですしね。

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