見出し画像

理想の部屋のこと

一人暮らしをはじめて早1年と半年ちかくが経つ。はじめの頃は甲斐甲斐しく整えていた部屋も、ひきこもり気味の今でははちゃめちゃに散らかっている。


それまでにはなかった強引さで一人暮らしを決めた時、一番困ったのはインテリアだった。なにせ興味がなかったから。でも、きれいで何もない部屋が手に入るからにはダサい部屋をつくるべきでない、という強迫観念じみた思いがあった。


しかし門外漢。とりあえずリサーチ。「生活を感じさせない部屋」がなんだかオシャレっぽいという風潮を感じる。生活してるのに「生活を感じさせない部屋」ってなんだよ〜なんでだいたいみんな白い部屋なんだよ〜と半泣き半ギレになりながらリサーチを進める(私は部屋選びの際、白い部屋は嫌と不動産屋に言っていた)。理解できない感性に頭を悩ましたり、興味がなくても目的の為にやり遂げなければという姿勢はもはや仕事…。とは言えもちろん仕事ではないので、リサーチもそこそこに諦め、必要最低限のものだけを買って入居。


ギリギリまで決まらなかったのは出窓のカーテン。剥き出しアルミの出窓はカーテンがないだけで、部屋の印象を独房のように演出。と言いつつ、半年くらいはその独房にいたけど。

と、えらく苦戦した部屋づくりだけど、最近になって「こうしたいな」というのがぼんやり見えてきた。

○ いろんな柄のファブリックを置きたい
○ 無意味だけどすきなものに囲まれたい
○ 雑然としているけど整合性がある部屋にしたい

すきなものを集めて、置いた結果、ごちゃごちゃしてるようでその人らしさを感じさせるある種の整合性がある部屋。こんな部屋が理想。たとえば、本田翼ちゃんとか森星ちゃん、あとは映画『私をくいとめて』のみつ子の部屋。


部屋の外に出たらこわいことや嫌なことが山ほどあるなぁと再認識したのもあり、せめて自分の部屋くらいは安心できる場所にしたいのかもしれない。インテリアとかそんなんじゃなくて、本当の理想はそこにあるのかもしれない。


たまに、家のことを「城」と表現したり、部屋の散らかり様を「心の乱れ」とするけど、ほんとうにうまく言ったもんだなぁと妙に納得できる。

わたしだけの城。

たしかに、あまり人を招きたくない部屋と、人からの侵入を過剰にこわく思う心は似てるな。

わたしの頭と心は絶えずごちゃごちゃとものを考えてるし、部屋はめちゃ散らかっている。でも、床は見えてて、ゴミもちゃんと捨ててるから、案外はちゃめちゃではないのかもしれない。どっちも。


理想の部屋づくりを考えて、なんだか自分を見てしまったような気がする。あーこわい


いまなら「理想の部屋づくり占い」とか言って心理テストつくれそう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?