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「グランメゾン東京」レビュー集

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第8話まできたのでまとめてみました。連ドラを全話観てるのもすっごく久しぶりだし、毎回感想を書くっていう経験も初めてだからなんだかうれしい。
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「グランメゾン東京」最終話レビュー。

 めちゃくちゃ泣きました!!!!!!!!!!!!!  三つ星とれてよかった!!!!!!!!!!!!!!!!!  以上!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「グランメゾン東京」第10話レビュー

 リンダは怖いんだよね。  圧政を敷く権力者っていうのは、意識的には無意識的にか民を恐れている。どちらかといえば、自らに生じる民への恐怖を圧政によって無意識に抑圧しているのだろう。リンダもその部類なんじゃないかって思えてきた。尾花や平古くんをここまで執拗に追いかけ(冷蔵庫の中まで確認するか)、何度も何度も「星を取れなくさせる」だの「ミシュランの有力な調査員に知り合いがいる」だのと尾花たちに脅しをかけ続ける。しかも金銭的な要求などを突きつけることなどなく、ただ、自分のプライドと

「グランメゾン東京」第9話レビュー

 特に感想を持たなくなってしまった。  良かったのは、尾花が倫子のことを「おばさん」って呼んでも倫子が何も言わなくなったこととか。とろサーモンの久保田さんが上沼恵美子のことを「おばはん」ってtwitterで読んで(それが直接的な原因じゃないかもしれないけど)大炎上したりする世の中なので、コンプライアンス的に「おばさん」っていう呼称が受け入れられるかどうかはわからないけど、二人の関係性が着実に深まっている証拠とも取れた。  尾花ももう倫子のことを料理人としてリスペクトしているし

「グランメゾン東京」第8話レビュー

 先週の停滞が嘘のようなおもしろさ。  最初に浪漫亭でビーフシチュー食べたところの尾花の表情を見れば「味が違う」→「脳梗塞を発症している」→「後遺症で味覚に変化が?」くらいの推定はできた(でも、ほんの一瞬の表情の変化で視聴者にここまで推定させるキムタクの演技力がスゴい)し、展開としても、頑固な師匠から一転認められるというのはなかなかありがちな展開で、やはり新鮮味には欠ける、けどやっぱり王道をきちんとやられちゃったらおもしろいに決まってるんだよね。おもしろいから王道なんだもん。

「グランメゾン東京」第7話レビュー

 今日のテーマは「超克」。  今までは「グランメゾン東京で三つ星をとる」ということが目標として言語化されていたが、今回では「エスコフィユを超える」という発言が尾花からも相澤からも飛び出し、その反復によって「過去を超えること」が強調され始めた。開業資金を借りるために相澤の力を借りようとしたときはあれだけ抵抗感があった尾花も、ここにきて「相澤の力が絶対に必要だ」とはっきりと名言するようになった。芹田くんに対する指導にも熱が入り、倫子の視線を交えながら、尾花の変化が印象的に描かれる

「グランメゾン東京」第6話レビュー

 過去のグランメゾンで一番良かった。  芹田くんがグランメゾン東京に戻ってくることなんてもうわかりきってたことなんですよ。江藤が芹田くんにコンタクトを取り始めたときから、「最近芹田くんが取り残されてるような描写も多いし、一回は江藤の方につくんだけど、一悶着あって戻ってくるんだろうな〜〜」っていう展開は誰でも予想がつきます。つくけど、全部わかってるけど、やっぱり感動しちゃったよね!!! 悔しい!!!  まかない料理を使うっていうのは思いつかなかった。前回の平古くんのまかないの

「グランメゾン東京」第5話レビュー

「おいしいものを作ってる。間違ったことはしてない」 いや〜〜〜〜激アツの展開になってきましたね〜〜! 今回の主役は平古くん。終盤で恋人と尾花をどっちとるか!?なんてお決まりな展開を予想していたけど、本編ではあっさりと恋人を切ってグランメゾン東京のお手伝いを開始。そして、ナッツ混入事件の犯人(というか過失による混入)が平古くんであったことも判明。風評被害(?)によって店に客が来なくなったために、印象回復のためにフードフェスを行脚するも毎度恒例江藤オーナーの妨害によって挫折。しか

「グランメゾン東京」第4話レビュー

 先週のラストにステルス出演を果たした新キャラ、柿谷。一切の紹介なしで急にグランメゾン東京の厨房に現れた彼(彼が入ってきた経緯は「グラグラメゾン」を観たらわかるのかしら?)。まぁ案の定、gakuのオーナー、江藤が放った刺客でありまして、一番大事なところでウニの下処理をほっぽらかして急に消えていなくなっちゃいました(妨害するにしてももっとおしゃれな妨害の方法はなかったんかいな…)。魚料理の欠品という大ピンチを迎えたグランメゾンの一同でありますが、後輩ちゃんの様子を見にくるという

「グランメゾン東京」第3話レビュー

 このドラマは「悪役無きドラマ」である。  勧善懲悪的ストーリーに落とし込むのであれば、ここで懲らしめられる悪として挙げられるのは「gaku」のオーナー、江藤(手塚とおる、最高)しかいない。このドラマに登場する全てのシェフは己の信念に従って料理を追求する。今回のゲスト、猟師・峰岸(石丸幹二、歌うよりも普通に演技する方が似合ってる。和服は絶望的に似合ってなかったけど)も、尾花と同じ、自尊心に満ちていて、己の道を突き進む職人だ。誰も「懲らしめられる悪」としては該当しない。  江藤

「グランメゾン東京」第2話レビュー

 まず一つは「結局政治家の力かよ!?」でした。直接な描写はなかったけど、おそらく平子(玉森)と婚約者の会話から類推すると、婚約者の父親である政治家、蛯名(岩下尚史、キャスティングセンスはなかなかいいと思う)が信用金庫に口利きをして、尾花にチャンスを与えさせた、と取れる(なんかスピンオフドラマにここのいきさつが描かれているらしい)。無理難題を解決する方法として「政治家の口利き」を挙げるドラマってどうよ??ドラマの脚本としてはご都合主義だし、めっちゃ安易だと思うんだけど、っていう

「グランメゾン東京」第1話レビュー

ミッキーの中身はだぁれ?? 木村拓哉のドラマというのは、ソリストに木村拓哉を据えた協奏曲だった。もちろんバンドも一流であったが、やはり木村拓哉のために全てが用意されていた。いかに木村拓哉を見せ、いかに木村拓哉を聴かせるか。全ての力点はそこに向かっていた。しかし、「グランメゾン東京」はその中でも異質な形式を取っているように「見える」。いつも通り木村拓哉のドラマを見ようと思った私であったが、そこに広がるドラマは違うものだった。私の印象では「鈴木京香のドラマ」だった。いや、その印象