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お知らせ ✴︎ 詩の展示「しあわせの練習」を開催します

詩をぽつぽつと書き、インターネットの世界に放り込んだのは7年前のことでした。誰にも見られなくていい、見向きもされない、とおもっていたけれど、書き続けなさいと言ってくれた師匠、文学フリマに誘ってくれた友達、応援してますと声をかけてくださる方、毎度詩集を買ってくれる方に支えられて、そして何より書くことは呼吸より歯みがきよりおふろより簡単で、好きなことに変わりなく、書き続けることができました。

演劇をやっていた4月、名古屋のギャラリー・atlier hitoさんから「詩の展示をしませんか?」と声をかけていただきました。私が、名古屋で?東京でも知名度がないのに不安しか今もないのですが、10月6日より個展「しあわせの練習」を開催します。

デザイン Akari.n

ずっと、しあわせになってはいけないとおもって生きていた。

お母さんに愛されていたし、読みたい本は片っ端から読んできた、田舎だったけれどおしゃれなお洋服をたくさん買ってもらい、学びたかったお勉強もした、海のみえる部屋での暮らしは大好きだった。それでもずっと渇望し、満たされなかった。ねえ、しあわせって、なに?

東京に来れば死にたくなくなる、しあわせがわかる、とおもったけれど、そんなことはなくて。大学で好きな勉強をしても、プロポーズをされても、しあわせの本質はわからなかった。環境じゃない、自分が変わらないと何も変わらない。人を愛すには、自分を愛さなくてはいけない。そんな簡単なことにも気が付かなかった。もう、20代が終わろうとしていた。

20歳になったころ、30歳までに何者にもなれなかったのなら死のうと決めていた。でも演劇を0から作り上げたし、詩も書きつづけていたらみていてくれた人がいる、何者でもないことは、ないんじゃないか、と思えるくらいにはなって、生きたいと思えることがちょっとずつこの世界でみえてきた。

わたしがしあわせなら、しあわせだと言うひとがいる。その人のためならしあわせになりたいとおもう。そして大切な友人たちの言葉によって、ああわたし、しあわせになっていいんだなとおもえるようになってきた。それでも突然、しあわせを手に入れたり解ったりできないので、手順を確かめるように、夏から秋まで日々、詩や散文、自分への手紙を書こうと思う。そしてそれを公開することで、あなたのしあわせに繋がったならいいなと思う。



photo:Sakai De Jun   styling:Ryota Sakurai

文筆家で編集者のぼくいずみによる、初めての詩にまつわる個展を開催します。しあわせになりたいとおもったことがなかったけれど、しあわせになるとは、そうやって生きるとはどういうことか、考えながら書いてきた詩や日記、手紙を展示します。
また、クッキーアーティスト「糸」と制作した詩のクッキーを販売します。
秋の入り口にさみしい気持ちになりますが、やわらかな毛布で包み込める、そんな場所になりますよう。


2023/10/6(金)~10/17(火)
日・水・木曜日はおやすみ
在廊日はSNSでお知らせします

atelier hito 2F gallery
名古屋市中村区則武1-18-9
名古屋駅徒歩10分


展示を「しあわせの練習」に決めて、そのことばかり考えています。あなたのしあわせは、なんですか?どんなとき?誰といるとき?ぜひ教えてくださいね。

あなたに名古屋で、詩を通して会えること、楽しみにしています

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