水出しコーヒー

 水出しコーヒーの「ポタ」という装置をずっと前に買って持っている。
 まだアマゾンとかなかった頃の話だ。まあインターネットの通販で買ったんだけれども。
 今は同じ名でバージョンアップしたものが売っているみたいだが、こうして見ると今も昔もけっこうなお値段だ。こんなのよく買ったなあ昔の私。あの頃の私は、コーヒーにお金かけるのを惜しまなかったんだな。
 で、夏はやはり水出しコーヒーが最高だ。この季節には引っぱり出してきて淹れるんだけど……。
 水出しコーヒーって、使用する豆の量に対して、できるコーヒーの量が意外と少ない。だからいつもコーヒーを飲むのに使っている豆を使うのが、なんか勿体なくて(だって普通にドリップしたら絶対にもっとたくさんのコーヒーが飲めるんだもの)、水出しコーヒーのときだけは大抵、安いアイスコーヒー用の豆を使っている。

 で、昨日……。
 実家で母がコーヒーを淹れようとしていて、コーヒー豆を半袋ほど床にぶちまけてしまった。自宅のと同じで、勝田台の行きつけの焙煎屋さんで買ってきた、いい豆だ。
 姪っ子と私とで拾い集めてザルでふるってゴミを落としたのだが、いらないという。あまりに勿体ないから持って帰ることにした。
 湿気のある部屋にしばらく放置されてしまった豆なので、とりあえずは生豆を焙煎するための焙烙で軽く煎って、それから粉にして水出しコーヒー用に使ってみた。

 安いアイスコーヒー用の豆でさえ、水出しコーヒーにすると美味い。普通に淹れるよりも、断然飲みやすくなる。
 だから、良い豆で作ったりしたら、もうたまらなく美味い。ときどき思い切って作ることはあるから、それはわかっている。
 ポタをセットして塾に出かけ、帰ってきたらコーヒーはできていた。
 さっそく、一杯飲んでみる。
 よしよし。
 わかっちゃいたが美味いのができてるぞ。
 というわけで、容器を移し替えて冷やしておくことに。
 明日が楽しみだ。

 しかし、これだけ豆を使って600ccぐらいか~。
 やっぱり、こんなことでもないと良い豆で思い切って作ったりできないなあ、水出しコーヒー……。 

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