炭水化物は摂らなすぎても摂りすぎても死亡リスクが上がるぞ!というメタ分析

以前、低炭水化物ダイエットには多くのデメリットがあり高タンパク質な食事を摂取していてもそのメリットは失われてしまうという旨の記事を投稿しました。

今回はそのデメリットになんと、死亡リスクの上昇も上がってしまうという事を明らかにしたメタ分析を紹介したいと思います。

ソースはこちら


今回の研究では米国の4地域、45~64歳の成人15428人を対象として、炭水化物からのエネルギー摂取の割合と全死亡率との関連性を調べています。

また、8つの観察研究から432179人の炭水化物摂取量と死亡率も調べています。

研究の平均期間は25年と長期にわたります。


x軸が「炭水化物からのカロリー摂取割合」でy軸が「総死亡リスク」


結果が上記のグラフでして、総カロリー当たり50~55%の炭水化物摂取量が最も総死亡リスクが低かったという結果です。
ちなみに摂取量が40%以下だと総死亡リスクが20%高まり、70%以上だと総死亡リスクが23%高まるという結果でした。

結論として、炭水化物は制限しすぎず食べるのがよいであろうというありきたりな結果となっています。

ちなみに炭水化物を何と置き換えるかによっても死亡リスクが変わるようで、動物性の食品だと死亡リスクが高まるのに対し、植物性の食品だとむしろ減っていました。
結局は野菜が重要という事ですね。


また考慮すべき点として、本研究は観察データであり、臨床試験ではない点も押さえておきたいです。
研究者らによると「死亡率に関する低炭水化物食のランダム化比較試験は、長い試験期間が必要なため、現実的でない」とのこと。

また、食事パターンが25年の間に変化する可能性があることも重要です。
参加者は追跡期間中に炭水化物の摂取量を増やしたり減らしたりすることができるためです。


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