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股関節の評価⑥

前回までに股関節伸展の制限要因が筋なのか?靭帯なのか?関節包なのか?その場合、評価をどう進めていけばいいのか?について整理しました。解剖と一緒に考えることで、評価の精度が向上していきます。ぜひ、評価を解剖、そして動作と繋げて整理していきましょう。
前回の内容はこちらから
臨床1年目の教科書
今回は、股関節の屈曲の評価について整理していきましょう。


1 特徴

股関節屈曲の参考可動域は125°となっています。この深屈曲が意外に重要であり
・入浴時の股関節屈曲
・立ち上がり時の骨盤前傾
など生活で何度も利用されています。
参考可動域の125°ですが、この屈曲角度は大腿骨の屈曲、骨盤の後傾、腰椎の後弯が協働した結果です。
では本来の臼蓋と大腿骨の可動域はどのくらいでしょう?
解剖での骨盤と大腿骨との間の関節を計測した報告によると、股関節屈曲時に置ける骨盤と大腿骨との間の角度は93°と報告されています。(参考文献:関節可動域制限第2版 病態の理解と治療の考え方)
つまり、純粋な股関節のみの屈曲可動域は90°程度となっています。

2 どう可動しているのか?

上記でも整理した通り、股関節は股関節、腰椎、骨盤後傾、腰椎後弯の3つが協働した結果です。
これは股関節が屈曲していくと、大腿骨の頸部が臼蓋と90°前後で衝突をした結果生じます。
つまり、股関節屈曲時に制限があった場合、その制限の要因となっているのは
・股関節由来なのか?
・骨盤由来なのか?
・腰椎由来なのか?
を判断していく必要があります。
そのため1つ1つの可動性を評価していくことが重要です

3 実際の評価方法

ではどうすれば骨盤前傾ができない要因が股関節なのか?その他なのか?を判断すればいいのでしょう?
方法として、骨盤後傾、腰椎後弯を防ぐことにより股関節本来の角度が評価できます。その方法として、腰椎の下にタオルなどを挟むことで後弯していくことが予防できます。

①腰椎の下にタオルを入れる
②股関節を屈曲して行く
③endfeelを感じた角度を測定

4 まとめ

評価を動作と結びつけることで本当に臨床で使える評価となります。そのためには機能解剖と一緒に評価を学ぶことがおすすめです。
そのためには一度機能解剖をご自身でも確認することをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。最後まで読んでいただきありとうございました。

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