加藤淳

リハカレ認定講師の加藤です。療法士が臨床で笑顔で働くために配信して行きます。

加藤淳

リハカレ認定講師の加藤です。療法士が臨床で笑顔で働くために配信して行きます。

マガジン

  • 臨床1年目の教科書

    • 192本

    リハカレスタッフによる、新人さん向けのマガジンです。

最近の記事

股関節の評価④

前回は股関節伸展の制限因子として筋が疑われる場合、次にどう評価を進めていくか?について整理しました。基礎を確認することで、少しの違いで多くのことがわかります。しっかりと機能解剖と評価をつなげていきましょう。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は、伸展のROMを測定した結果を可動域制限が靭帯・関節包であった場合、次の評価にどう繋げていけばいいのか?を整理しましょう。 1 特徴 前々回の復習になりますが靭帯・関節包性のend feelは急に硬くなります。 つまり

    • 股関節の評価③

      前回は股関節伸展のROM測定をした結果をどう考えるか?について整理しました。endfeelを感じ分けることで可動域制限の原因が、筋なのか?靭帯・関節包なのか?が整理されます。ROM測定を量的な評価ではなく質的評価としてしっかりと利用していきましょう。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は、伸展のROMを測定した結果を可動域制限が筋であった場合、次の評価にどう繋げていけばいいのか?を整理しましょう。 1 特徴 前回の復習になりますが筋性のend feelは徐々

      • 股関節の評価②

        前回から股関節の評価について整理しています。股関節は骨頭に対して臼蓋が小さいため不安定な関節に思われますが、ある条件を満たすことで著しく安定性に優れた関節となります。その必要な条件は伸展することでした。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は、その伸展のROMを測定した結果をどう評価に繋げていけばいいのか?を整理しましょう。 1 どう可動しているのか? 股関節の最大伸展位は、多くの靭帯をねじり、螺旋状にさせ、最も緊張させ安定性が得られます。さらに、最大伸展に少

        • 新人応援キャンペーンです 緊張だらけで何をすればいいのか?となっている新人はまずこの3つを学んでみませんか? https://seminar.rehacollege.com/p/newcomer

        股関節の評価④

        マガジン

        • 臨床1年目の教科書
          192本

        記事

          股関節の評価①

          前回までに体幹の評価についてまとめました。それぞれの関節の動きと、その関節を生活でどの筋が動かしているのか?を機能解剖を確認することで、評価項目が整理できます。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回からは臨床で介入する機会の多い、股関節の評価について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 股関節は近位関節として下肢の上端にあり、下肢をあらゆる空間内の位置に置くことかでき、3つの軸と3度の運動自由度をもっています。 この股関節は一見不安定なように思

          股関節の評価①

          体幹の評価⑤

          前回は体幹の伸展保持には腹筋群にも注目する理由を機能解剖から確認しました。機能解剖を確認することで基礎と臨床がつながり、評価の目的が明確となります。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は前回の補足ですが、腹斜筋に注目するべきもう一つの理由について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 今回も動作時に注目したいのが腹斜筋です。 立位・座位でのリーチや歩行時に体幹は屈伸・側屈だけではなく回旋が生じます。 下の写真を例に考えると右手で右にリーチングをす

          体幹の評価⑤

          体幹の評価④

          前回までに体幹のローカルマッスルについて、各筋の機能について整理し、その筋を評価する重要性を確認しました。コアユニット、腰方形筋、腸腰筋、それぞれ機能を把握することで臨床でその筋をなぜ評価するべきか?が理解できました。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は動作時に注目していきたい筋について整理していきます。 1 どう可動しているのか? 今回動作時に注目したいのが腹筋群です。 動作時に体幹伸展が保持できないと体幹伸展筋である背筋群に注目しがちです。しかし、下記

          体幹の評価④

          体幹の評価③

          前回は腰椎の安定性に寄与している腸腰筋のついて整理しました。腸腰筋でも特に大腰筋は椎骨に付着しているため、安定性への役割を担っていました。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は腰椎の後方の安定性に寄与している筋について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 前回の復習になりますが、大腰筋の起始は胸椎から腰椎の横突起(T12~L5)に起始するため、脊柱の安定化に関わる非常に重要な筋肉となります。 走行を確認すると身体の前面を走行しています。 その

          体幹の評価③

          体幹の評価②

          前回は体幹を安定させるためのコアユニットについて整理しました。腹腔内圧は体幹伸展筋力を補助し、体幹安定性を高めるといえます。その腹腔内圧を高めるのがコアユニットです。臨床でも注目しておきたい筋ですね。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回はコアユニット以外の体幹を安定させるローカルマッスルを整理しましょう。 1 どう可動しているのか? 前回の復習になりますが、ローカルマッスルは、多裂筋や大腰筋は椎骨と付着する部分も大きく、抗重力下で脊柱を一定の形に保つことに貢

          体幹の評価②

          体幹の評価①

          前回までに10回に渡り骨盤周囲の評価方法について整理しました。臨床でなぜ骨盤の評価をするべきか?が機能解剖から理解ができ、評価をする際に目的が明確になりました。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回からは体幹を見る際に注目するべき筋について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? まず体幹の筋で注目するべきポイントはとして、脊柱は立位や座位といった抗重力環境下で椎間関節、椎間板、靭帯といった構造的な支持機構に加えて筋収縮で直立位を保っている、という点

          体幹の評価①

          骨盤の評価⑩

          前回まで腰椎骨盤リズムの屈曲時と伸展時の観察ポイントについて整理しました。運動開始時や終了時にどこを観察すればいいのか?が明確になりました。観察ポイントが明確になることで、苦手意識はかなり克服されます。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は腰椎骨盤リズムを観察した後に何を評価すればいいのか?について整理していきましょう。 1 どう可動しているのか? 体幹の屈曲・伸展時における正常な腰椎骨盤リズムを解明することは、腰椎の疾患と股関節の疾患を病理学的に識別するう

          骨盤の評価⑩

          骨盤の評価⑨

          前回は腰椎骨盤リズムの屈曲動作について整理しました。ポイントとしては終了時の姿勢、腰椎から運動が開始されているか?などが上げられ、そのポイントに視点を絞って動作を観察することでより分析が楽になります。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は伸展時の腰椎骨盤リズムについて整理してみましょう。 1 特徴 復習になりますが、腰椎骨盤リズムとは、腰部脊柱は股関節とともに、前屈、持ち上げ作業などの活動時、体幹の屈曲・伸展の回転点となる。矢状面での運動の際に腰椎と股関節の

          骨盤の評価⑨

          骨盤の評価⑧

          前回は姿勢分析をすることで、骨盤周囲の状態を推測することが可能となり、その後どの様な評価が必要か?がわかりやすくなることが理解できました。臨床では姿勢分析→介入ではなく、姿勢分析→詳細の評価→介入と繋げていくことで一貫性のあるアプローチが可能となります。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 前回までに静止時の観察について整理しましたが、今回からは動作時の観察について整理していきましょう。 ポイントは”腰椎骨盤リズム”です。 1 特徴 腰椎骨盤リズムとは、腰部脊柱は

          骨盤の評価⑧

          骨盤の評価⑦

          前回は骨盤を評価する対象はどのような人か?を姿勢から整理してみました。姿勢観察→骨盤の状態確認→骨盤の詳細評価、とつなげるためにもまずは姿勢観察ができるようになりましょう。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 前回は、姿勢を観察することで固有背筋や体幹屈筋群の筋力、骨盤・腰椎の湾曲状態を予測する事が可能になると整理しました。では具体的にはどのような状態が考えらるのでしょうか? 本日はより詳細に整理していきましょう。 1 特徴 復習になりますが、姿勢分析をする際には

          骨盤の評価⑦

          骨盤の評価⑥

          前回までに骨盤の前傾・後傾の際、どの関節が協調して動いているのか?どの筋が働いているのか?を整理しました。機能解剖を整理することで、評価項目が1つ1つ明確になり、目的を持って評価に臨めます。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 では、その骨盤前傾・後傾を評価していく場合、どの様な人が対象となるのでしょうか?本日はスクリーニングの評価について整理していきましょう。 1 特徴 骨盤を評価する際に必要なスクリーニングは、マルアライメントを評価することです。マルアライメン

          骨盤の評価⑥

          骨盤の評価⑤

          前回より骨盤前傾するために必要な筋の評価について整理しています。ポイントとしては、骨盤を前傾させるためには、まず仙腸関節が安定していることが前提条件です。そのため、仙腸関節を安定させる、多裂筋、腹直筋、外腹斜筋、ハムストリングスの筋をそれぞれ評価しておきましょう。 前回の内容はこちらから 臨床1年目の教科書 今回は骨盤前傾するために働く筋について整理していきましょう。 1 特徴 復習になりますが、骨盤は仙腸関節、股関節、腰椎が協調して動き、前傾していきます。つまり、股関節

          骨盤の評価⑤