見出し画像

ないしょの


散歩中に、スズメが命をうしなっていたのを見た。塀の中、芝生の上でコロンと転がったまま動かなくなっていた。車や歩行者が通るような場所ではなかったから、それだけが救いだと思った。この子は自然の者たちが分解して、文字通り土へと帰っていくのだろう。

それを見て、僕は命の終わりをよりクリアに感じるようになった。みんな当たり前のように休まず心臓を動かしているが、急に止まる時が来るのかもしれない。それを考えること自体が心臓に悪そうだが、とりあえず事実っぽい。

恥の多い生涯を送って来ました、とかっこよく言った人もいるが、僕の人生もやはり恥が多いように思う。こんな風に自分の内面の部分を恥ずかしげもなくnoteにさらけ出したり、時には恋愛に関する作り話を書いたりする。知人にnoteの存在が何度かバレたこともあったが、それでも書いている。読み返すのはかなりしんどいものがある。

なんのために撮る?

拙い写真をSNSに上げる。僕は他者からのいいねとリツイートを気にしないほうだと自負しているけど、実はめちゃくちゃ気にしているのかもしれない。SNSのために撮っている訳じゃないと思いたいが、この世からSNSが消えても、僕は写真を撮り続けようと思うのだろうか。

恥ずかしくても書くしかない。撮るしかない。恥であろうが、生きた時にしたことしかこの世には残せないのだ。きっと既に僕はそれに気づいていて、スズメの亡骸を見るまで知らないふりをしていた。

あなたも生きろ

この記事が参加している募集

今こんな気分

スキしていただけるだけで嬉しいです。