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若きアーセナルとグエンドウジ 今後の成長が楽しみだ

マンチェスターシティ相手に2-0で完敗。完成度と選手層の差を思い知らされた。


未完成なアーセナル

ビルドアップの段階で連携ミスやパスミスを連発し、GKのチェフは足尾の技術に不安が残る。かつ左サイドバックの相次ぐけがの中で大抜擢されたメイトランド・ナイルズがこの試合で左腓骨骨折で6~8週間の離脱を強いられ、選手層の薄さが指摘されている。これも守備に重きを置かなかったヴェンゲルの弊害が現れた形だ。今後の数シーズンで守備の改善が必須になる。

かつ戦術面でも不安が残った。規律や戦術を重んじると発言したウナイエメリだったが、今回の4-3-3で守備時もブロックを敷くわけでもなく、前線から激しくプレスに行くわけでもなかった。よってマンCにボールをずっと保持され押し込まれる展開も多く、攻撃時も個々の能力に依存するシーンが多かった。

確実な変化

しかしそんなアーセナルもいいところなしというわけではなかった。確実ヴェンゲル体制からの変化があった。移籍シーズンで、まずDFパパ・ソクラティスをDFリヒトシュタイナーを獲得しており、守備のテコ入れを図った。そして老衰が指摘されていたチェフの代役として若いレノを獲得した。MFでは期待の新星ルーカス・トレイラを獲得し、短い移籍期間の中で多くの選手を補強し大奮闘した。

そして選手にも変化が見られた。
今まで足元でしたもらわなかったエジルが2列目からの飛び出しをしたり、プレシーズンで活躍したMFグエンドウジがマンCとの大一番で抜擢された。

グエンドウジは前半判断ミスがあったり、ボールロストするところも見受けられたが、後半に入ると果敢に体を張ったり、ボール奪取する場面が見受けられるなど良いプレーをしていた。泥臭いグエンドウジのような選手はアーセナルに少なく、周りの選手に影響を与えたり、この19歳のフランス人はチームにとってとても良いアクセントになるだろう。

またメイトランド・ナイルズの怪我によって、本来のポジションの右サイドバックではなく左サイドバックとして途中出場したリヒトシュタイナーが機能したのも朗報だ。これで怪我の多さで不安だったフルバックの心配もなくなるだろう。


若いアーセナルの将来が楽しみだ

19歳のグエンドウジがスタメンで起用、守備の積極的なテコ入れ、選手の意識変化、GKの世代交代と確実にアーセナルは変わってきている。
しかしまだ若い。まだ変わり始めで、子供のようなものだ。成熟したシティやリヴァプールらとは成熟度が違うが、それは逆にいうと伸びしろが大きく残っているということだ。いずれマンCの勝ち点100を超えるようなチームになるかもわからない。

しかし現状はまだまだだ。課題も多く残っている。それを今シーズン中にどこまで改善できるだろうか。前半戦折り返したところでアーセナルはどんな順位にいるだろうか。新戦力はどこまで機能しているだろうか。ウナイエメリの手腕はいかに。じっくりと見定めさせていただくとしよう。

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