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デザイナというもの http://jamiemichiki.com/

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新しい文字組みを求めて -卒業制作 "CONSTRUCTION TYPE"

多摩美術大学統合デザイン学科4期生の道木ジェイミーです。 今回は卒業制作の"CONSTRUCTION TYPE"の振り返りと紹介記事を書こうと思い立ち、noteを書き始めました。 新しい文字組を求めて私が制作した"CONSTRUCTION TYPE"はタテ・ヨコ・ナナメに組むことのできる書体制作プロジェクトです。 本プロジェクトで制作したのは"Amembo Slab"と"Octagon Sans"です。 卒業制作展示にて展示したのは、この2書体を用いた6枚組みポスターと

    • 文字デザインの、文字デザインによる、文字デザインのための雑誌を刊行したい

      文字デザインの新しい潮流を表現する雑誌を刊行したい私は、日本では目にすることが少ない、タイプデザインを中心にした雑誌を刊行し、タイプデザインカルチャーを、広めたいと常々思っていました。タイプデザインの本場である欧米では、当たり前のように行われている文字デザインを中心にした刊行物などを製作したいと思っています。 その雑誌のディレクションやデザイン、編集などを行いたいと思っています。 なぜ、タイプデザイン主導の雑誌なのか? 私は欧米の現代的で著しいタイプデザインカルチャーに憧

      • Helvetica | Type Directory 日本語訳

        史上最も使われている書体 スイスの書体デザイナー、マックス・ミディンガーは、ハース社の書体デザイナーでありディレクターでもあるエドゥアルド・ホフマンのディレクションのもと、おそらくあらゆる書体の中で、史上最も使われているであろうサンセリフ書体をデザインしました。 1957年にデザインされ、最初はノイエ・ハース・グロテスクと呼ばれていたが、ハース社を買収したステンペル社がライノタイプ(鋳植機)用にヘルベチカと改名し、国際的な成功を収め、各方面から支持された。 ミディンガー

        • Helvetica® Now: An Interview / 日本語訳

          当記事はWebメディア「Medium」の「Helvetica® Now: An Interview」を日本語訳した記事です。 個人で書いたものであり、広告や依頼などではないことをご承知ください。 This is a translated article of "Helvetica® Now: An Interview" published in web media "Medium". Please know this article is a personal work, n

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          Glyphs日誌 - RとかQとか

          最初に作るフォントの名前は "Lo Celso" に決めました。 これは僕の今好きなサッカー選手の中からフォントの雰囲気と合ってるのを選びました。 白い服のロ・チェルソ。DMFからの捌き、推進力のあるドリブル、適切な判断力で攻撃の起点になる選手です。 サッカー選手に例えるのは楽しいし、いつか思い返したときに「ああ、あの時ロ・チェルソ活躍してたなあ」みたいになれば良いと思って。 大文字列完成一応全文字完成、ここから微調整だったりスペーシングやらで完成度上げていきたい。

          Glyphs日誌 - RとかQとか

          未知を知る。指針ができる。

          本書は六本木未来塾にて行われた、一流クリエイター達のトークの議事録である。 広告やデジタル領域などの、最前線トピックの第一線で活躍する作り手たちの、思想や思考の深度などを、わかりやすい語り口調で記述されている。 7人のクリエイター達は皆違う業界で生きており、各分野の表層的な情報から一歩踏み込んだ知見や知恵を述べられており、広くクリエイティブの世界を理解することを強く助けてくれる。 ジョージアやTBSなどのコミュニケーションディレクター/コピーライターを務めた梅田悟司氏は、コ

          未知を知る。指針ができる。

          「グリッドシステム」誕生の本質がこの一冊に。

          本書は、近代的なグラフィックデザインに置ける革新的な思想・技術である「グリッドシステム」の創始者であるヨゼフ・ミューラー=ブロックマンの自伝である。 自伝であり、かつグリッドシステムが生まれた背景である、解題(その作品、つまりグリッドシステムが、成立、系統、確立された年月、体裁、内容、他に及ぼした影響などについての解説)が事細かに述べられている。 私は、むしろそちらの解題の方に興味が強くあり、本書を手に取った。 冒頭30%ほどがミューラー=ブロックマンによる自伝、30%ほど

          「グリッドシステム」誕生の本質がこの一冊に。

          「造形ツール」とは

          多摩美術大学統合デザイン学科3年の道木ジェイミーと申します。 この記事は学校の課題についての考察を整理、公表する為に書いたものです。 課題文はこれです なんらかの身体的な行為を介して、コンピューター空間上に「かたち」を生み出す、新しい造形/描画ツールを企画・制作してください これが今、私が取り組んでる課題のテーマです。 今回はこの中でも特に「造形/描写ツール」について考えを深めたいと思います。 造形ツールとはまず造形ツールとはなんでしょうか それは「造形」する「ツ

          「造形ツール」とは

          ジョブズよりも重要なアップルの天才デザイナー /ジョナサン・アイブ

          本書は、イギリス生まれの天才デザイナーにしてAppleのCDO(Chief Design Officer)のジョナサン・アイブ氏の自伝である。 12年以上アップルを取材し続けるジャーナリストであるリーアンダー・ケイニー氏が、アップル関係者やジョナサン・アイブ氏(以下ジョニー)の関係者を当たって、秘密主義で隠されたアップル社の中にいる天才デザイナーの正体を追った一冊である。 勤勉さがジョニーの才能本書はジョナサン・アイブがデザインを学んだ時代のデザインの潮流、育ったイギリス

          ジョブズよりも重要なアップルの天才デザイナー /ジョナサン・アイブ

          臆病者が何かを始めた試しはなく弱者は生き絶え残ったのは私たちだけだ。

          SHOE DOG 靴に全てを本書はナイキの創始者フィルナイトの自伝である。彼が大学をでてからオニツカタイガーの輸入業者ブルーリボンを立ち上げてからナイキを立ち上げるなど、彼の人生の捧げた靴の話がなんと400ページ超も書かれている。 勝利への飽くなき欲求本書400ページ超もある中で、著者のフィルナイトが一貫して伝えたいメッセージが存在する。それが勝利だ。どのページにおいても勝つこととは何か、勝つことがいかに重要かが書かれており、著者の勝利への飽くなき欲求がひしひしと伝わってく

          臆病者が何かを始めた試しはなく弱者は生き絶え残ったのは私たちだけだ。

          若きアーセナルとグエンドウジ 今後の成長が楽しみだ

          マンチェスターシティ相手に2-0で完敗。完成度と選手層の差を思い知らされた。 未完成なアーセナルビルドアップの段階で連携ミスやパスミスを連発し、GKのチェフは足尾の技術に不安が残る。かつ左サイドバックの相次ぐけがの中で大抜擢されたメイトランド・ナイルズがこの試合で左腓骨骨折で6~8週間の離脱を強いられ、選手層の薄さが指摘されている。これも守備に重きを置かなかったヴェンゲルの弊害が現れた形だ。今後の数シーズンで守備の改善が必須になる。 かつ戦術面でも不安が残った。規律や戦術

          若きアーセナルとグエンドウジ 今後の成長が楽しみだ

          マツダというローカル会社から世界一の車のデザインを作った男

          本書は世界的な賞をいくつも獲得したマツダの物語と、マツダデザイン部門最高責任者である前田育男氏によるデザインやブランディングなどの、ものづくりについて言及されている本である。 フォード傘下から離脱したマツダに前田氏が久しぶりの日本人デザイン部門トップに就任し、迷走していたマツダのデザインを見つめ直し、「魂動(こどう)デザイン」というブランドコンセプトの元、再発進する話がメインストーリーとして記述されている。 本書で特に述べられているのはデザインやその会社のあり方を表すブラ

          マツダというローカル会社から世界一の車のデザインを作った男

          noteはサッカー記事が全然読まれない・・・サッカー好きがnoteやってないのもあるけど為になるような事書いてると思うしなんかもっとなんとかできないものか・・・

          noteはサッカー記事が全然読まれない・・・サッカー好きがnoteやってないのもあるけど為になるような事書いてると思うしなんかもっとなんとかできないものか・・・

          期待の若手ナビケイタ。リヴァプールをどこまで押し上げられるのか

          ウェストハムを4-0と破壊。 相手にチャンスをつくらせず、相手陣地で何度もボールホルダーを潰し最短でゴールへと迫る。まさにリヴァプールのパーフェクトゲーム。新シーズン早々クロップのリヴァプールは絶好調だ。 昨年プレミア4位、CL準優勝と古豪の復活を高らかに謳ったリヴァプール。さらなる躍進が求められる今シーズンは大型補強を敢行。ナビケイタ、ファビーニョ、アリソン、シャキリと多くのビッグネームを獲得してきた。選手層は潤い、プレミア優勝が期待されるほどに実力をつけてきた。 中で

          期待の若手ナビケイタ。リヴァプールをどこまで押し上げられるのか

          サッリのチェルシーでモラタはスタメンを勝ち取れるのか!?

          「サッリには時間が必要だ」 チェルシーのアシスタントのゾラ氏はそうコメントした。 時間がかかるサッリの戦術サッリ新監督になって初のプレミアリーグ第1節、チェルシーはハダースフィールド相手に3-0で完勝した。新監督になっての初試合で3-0で買ったことは少なからずサッリは心を落ち着かせた事だろう。 サッリのナポリでのサッカーは美しかった。全員が一つの生命体のように意思疎通を図り、素晴らしい連携を見せていた。流れるように相手ゴールに迫り、華麗に何得点も決めていくポゼッションサッ

          サッリのチェルシーでモラタはスタメンを勝ち取れるのか!?

          エースの資格とは

          2018/19シーズン プレミアリーグ第1節 マンチェスター・ユナイテッド対レスターシティの一戦 開催場所はマンUの本拠地オールド・トラッフォード 今シーズンを占う注目すべき初戦。プレミアリーグ ビッグ6の一角マンチェスターユナイテッドにとっては是が非でも勝ちたい試合だ。対して、2015/16シーズンに奇跡の優勝を成し遂げながらも、昨シーズンは9位で終わった岡崎慎司率いるレスターも上位進出を狙うために強豪マンUには引き分けでもいいから勝ち点はもぎ取りたい所である。 マンU

          エースの資格とは