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494 新卒の内定辞退率の平均値・推移がめちゃくちゃ怖い。(稲田)2024/2/19

新卒の内定辞退率の平均値・推移

  • 2021年卒 57.5%

  • 2022年卒 61.1%

  • 2023年卒 65.8%

人事ZINE

めちゃくちゃ怖いですよね。10人に内定を出しても6人に断られる。しかも3年経たずに辞める可能性が高い。これでまだ自分たちを「選ぶ側」だと思っていたらちょっとどうかしていると思います。

上記の超怖い画像はこちらの記事から引用しました。本当に怖い。もしぼくが地方中小企業の採用担当者だったら登板したくないです。こんな試合したくない。というかゲームになっていない。


この傾向をふまえ、次年度のプランとして「内定辞退率が60%以上だから、目標数の10名を確保するために、次回は内定者を20名出そう」という考え方もあるかもしれません。そのためにも、3月からのエントリーを大量に確保して、内定を出せる人物の分母を増やさなければいけない。マッチングを高めるためにも自社が求める人材を明確にし、より多くのエントリーを確保しようと。

でも、本当にそうでしょうか?「自分たちが欲しい人物像」にあてはまる学生たちのエントリーを一生懸命確保しても、そもそも彼らは「この会社に入社したい」という動機を持っていないかもしれません。なにせ内定辞退率が70%に迫る勢いなんですから。(また、往々にして「欲しい人物像」はスーパーマンになりがちです。そんな人、本当に実在するんでしょうか。幸運にも実在したとして御社に入社してくれるんでしょうか)

選抜課程の中で入社動機を醸成していくという手法もありますが、それでも懸命に集めたエントリー母数に不確定要素が多く残ります。内定にたどりつくまでに企業は多くの時間とコストをかけています。

求職者が「複数から内定を獲得したけれど、どこに入社しようか」という状況になったら、知名度の高い大手企業と比べ、地方の中小企業は勝ち目が極端に薄くなります。本人は入社を希望しているのに、両親の反対で知名度のある企業に行ってしまったというケースもよくある話です。

そういったリスクを避けるためにも、地方の中小企業がまず出会うべきは「企業が望む人物像」ではなく、「どうしてもこの会社に入りたい」と思っている人物です。

簡単に実現できることではありませんが、「どうやって多くの人を集客するか」からスタートするゲームと、「どうやったら自社に入りたいと強く望む人と出会えるだろうか」からスタートするゲームでは動き方もチーム編成も変わってくるはずです。特に、旧来のように向こうから来るのを待っていて内定者を絞っていく「選ぶ側のやり方」のままでは、「どうやって多くの人を集客するか」から脱却できません。そもそも大量に集めるということ自体が困難になってきています。ぼくはそんなこと全然できる自信がありません。採用サイトをリニューアルしても集客にはほとんど貢献しないし。

「どうやったら自社に入りたいと強く望む人と出会えるだろうか」という問いは様々な視点をあなたの会社にもたらすはずです。

  1. 自社が「選ばれる理由」は何だろうか?

  2. 彼ら・彼女らはどこにいるのだろうか?

  3. 彼ら・彼女らは大学3年生なんのだろうか?

  4. どうしたら彼ら・彼女らに接点が持てるのだろうか?

  5. 従来のコンテンツで彼ら・彼女らに伝わるのだろうか?

  6. どんなメディアが彼ら・彼女らに有効だろうか?

  7. 本当に採用担当者だけの仕事なんだろうか?

まだまだあるかもしれません。上記の項目は全然検討違いかもしれません。何をやってももう手遅れなのかもしれません。ぼくにも全然わかりません。そもそも地方中小企業が太刀打ちできる状況なんだろうか?

少なくとも「ゲームが変わった。変わらなかったら置いていかれる」ということだけは間違いなく。ぼくならどうするか?全然わかりません。でも、新しいゲームを知ろうとは思います。だってもうこの球場にいても誰も訪れてくれないんだから。

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