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音楽座ミュージカル&経営学習研究所「育成関係者集まれ!! 音楽座ミュージカルとともに、リアルからオンラインへの新しい時代の人材育成を考えよう」を終えて。

1週間たってようやくリフレクションです。「育成関係者集まれ!! 音楽座ミュージカルとともに、リアルからオンラインへの新しい時代の人材育成を考えよう」に参加された皆様、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。経営学習研究所は今年度はこのコロナ禍でリアルイベントは自粛し、モールナイトニッポンというラヂオ番組を毎月お届けする活動を続けています。でも、やっぱりイベントやりたいよね魂は皆持っており、先週は本当に素晴らしい皆様と素晴らしい時間を過ごせたことに感謝するとともに、いろいろと魂が騒いでいます。

実は経営学習研究所のイベントには音楽座ミュージカルは4回目のご登場です。基本的に同じことは2度やらない気持ちの私たちにとっては特別なことですが、今回の内容は全く前回までと異なりました。少し、先週の本番を迎えるまでのサイドストーリーを語ります。

「音楽座ミュージカル」をご存知ではない方のために簡単に説明しますと、オリジナルのミュージカル公演を続けている町田に本拠を持つ劇団です。えっこれをミュージカルにするの? といった題材も含めて、もともとは大劇場で毎年公演を重ねてました。セットも凝って大変に豪華なものでした。それが、とある年、スポンサーの関係で経営危機に陥ります。ミュージカルだけで全劇団員が食べていくのはできない…、そんな現実の中で、スケールダウンさせて稽古場で新たなタイプの公演をするなど本業での工夫に加えて、新たに研修事業を立ち上げることになります。私はもともと大箱の公演を続けていた頃からのファンだったのですが、研修事業に注力する時期に経営学習研究所としても中原淳代表理事のご縁であらためて音楽座ミュージカルに出会います。その圧倒的なパワーで人の心に火を焚きつけるコンテンツにより、研修事業は順調に展開を始めます。一言で「順調に」と片づけましたが、そういえるようになるまでには幾多の葛藤と努力があったでしょう。おそらく人によっては、なんで役者である我々が研修なんかをやらなきゃいけないんだと腹落ちできずに、苦しんだ方もいたと思います。でも、そこに道がありました。私も前職では新入社員研修をお願いしたりしましたが、とにかく年々クオリティは高まり、バリエーションも拡がっていくのがものすごいことだと感じました。また、ミュージカル公演も毎年少ないながらも順調に開催でき、素晴らしい新作も続けてリリースされるようになりました。今年も「SUNDAY」の公演が5月から決まり、キャストも出た折、そしてもっともかき入れ時である新入社員研修を前にした時期に、コロナ禍が襲います。音楽座ミュージカルの研修は、その熱量がものをいうタイプのコンテンツがほとんどで、リアルで密で飛沫なくしては成り立たないタイプのものでした(その雰囲気をご理解いただくために以前の経営学習研究所でのイベントの映像をご覧ください。コチラです)。なので、おそらく全研修がキャンセルになったことと推察します。そして公演もすべて延期になりました。

でも、音楽座ミュージカルは前に進みます。何が今、自分たちにできるかをチームに分かれて考え、お手製でいろいろな企画をオンラインで提供し始めます。そう、音楽座ミュージカルの魅力はすべてお手製である点です。役者の皆さんがすべて分担して劇団運営から裏方まで担います。そんないろいろな企画を整理したプロモーション映像がコチラです。

私が音楽座ミュージカルの聖子さんとたまさんを訪れたのは、緊急事態宣言は解除されて1か月以上たったけど、200人、300人と都内の感染者が増えていた7月の初めです。その時点の状況を伺い、自分として何かできないかと考えました。今、思うと、ほんとうに聖子さんもたまさんも、その時はきつそうでした。自分に何ができるんだろうと思っても「マダムの部屋」に何か通販商品を紹介するくらいのことしか思いつきません。で、考えた末に思いついたのは、自分で思いつかなければ、一緒に考えくれる人を集めるくらいのことはできるだろう…、ということです。さっそく聖子さんとたまさんに相談して了解をいただき、「育成関係者集まれ!! 音楽座ミュージカルとともに、リアルからオンラインへの新しい時代の人材育成を考えよう」という企画ができました。今回は経営学習研究所としてはラボ企画の位置づけで、運営はMall以外の人に入ってもらおう、その方が広くアイデアが出るだろうと考え、一緒に音楽座ミュージカルも見に行ったこともあり、分野的にもフィット感のあるお仕事をしている真琴さんと金子さんに声をかけます。真琴さんが墨さんを紹介してくださり、金子さんが宮川さんをつれてきてくれ、陣容は拡大します。Mallの頼れる若手理事の稲熊さんと三原さんも運用に手を挙げてくれました。そして、迎えたのが先週。

私が聖子さんとたまさんとあった7月前半の時期から、音楽座ミュージカルはどんどんと前に歩みを進めました。稽古場の一部はスタジオ化し、役者の皆さんが配信作業を当たり前のようにつかさどります。あのリアルでしかできないと思い込んでいた音楽座ミュージカルの研修ですが、オンラインで工夫をしながらの取り組みが始まりました。それは大きなうねりになりつつあります。また、お客様によっては感染予防施策を万全にして、一部リアルで研修をやる取り組み始まっています。挑音楽座は安定的に人気コンテンツの配信を重ねるまでなりました。そして1回30人という、とても商売ベースに乗る規模ではありませんが、来週には稽古場公演もあります。すでにそんなことが決まってきていた先週の9月6日。もう私たちが伝えられることはあるんだろうかと思いながら迎えた当日。本当にありがたいことに、チーフプロデューサーの石川聖子さん、たまさんこと藤田将範さんに加えて、広田勇二さん、高野菜々さん、平田薫さんという主役クラスの方々が参加してくださりました。そして配信には林さんが張り付いてくださります。参加者してくださった皆さんと一緒に、ブレイクアウト・セッションで音楽座の方々が語り合います。各部屋をまわりながら、話の内容を聞いていていろいろなことを考えます。各グループ、ほんとうによい場を作ってくださっています。協力者の皆さんで幹事団をつくり、幹事が各グループに1人入って場づくりをお願いしたのですが、やはり持つべきものは同じ志を持つ仲間ですね。

本当はここからがリフレクションなのですが、あまりに長く書いたので、ここからは簡潔に行きます。私が感じたことは、とにかく次のシンプルなことです。私たちも企業内でテレワークが進む中でいろいろな課題にぶつかっていますが、その際にも基本的な観点はまったく同じでいいんじゃないかと思います。というよりも、何か新たな環境に突然に放り出されたときの対処の仕方としても心にとめておくべきことだと思います。

■今の事態をいいとか悪いとか論評しても何も生まない。今を受け止めて、意思をもって前に進むことがすべての始まりになる。
■オンラインではできないというのは思い込みに過ぎない。オンラインでどうやるか、オンラインではこんな良さもあるという発想が大切。
■オンラインでリアルと同じものをコピーでやろうと思うことには意味がない。まずやってみることによって、オンラインの意外な良さに気づかされることが必ずある。

リアルでは圧倒的な熱量だけど、オンラインでは備長炭の炭の火のような良さがあるね、と音楽座ミュージカルのオンライン研修をされたクライアントの方の言葉だそうです。この言葉が多くの本質を語っています。

イベントの一番最後に素晴らしい映像を流していただきました。「はじまりの日」です。それも、途中に今日は参加できなかった役者の皆様がカットインして一言、語ってくださっている「Mallスペシャルバージョン」です。そちらのパーションを公開していいのかわからないので、もともとのものをご紹介します。コチラです。その代わりに語りをいれてくださった皆さんの言葉を文字に起こしてみました。

「オンラインもいいですが、そろそろライブで皆さんとお会いしたいと思っています。パワーアップして、またお会いしましょう」。
   渡辺 修也さん
「こういう時代だからこそ、力強い作品を創り続けていることに誇りを持っています。これからもよろしくお願いします」。
   井田 安寿さん
「これからは私たちの時代。今、起こっているすべてのことをブラスに変えて、挑戦し続けます」。
   毎原 遥さん
「私たちの仕事はライブでしかできないと思っていましたが、今はオンラインでもたくさん新しいことにチャレンジしています。音楽座ミュージカルは止まらない」。
   富永 波奈さん
「コロナが来たってありがたい。コロナが終わったってありがたい。今、起こっているそのすべてが、全部ありがたい。ありがとうございます」。
   森 彩香さん

それぞれのキャラクターが出た素敵なメッセージばかりでした。わざわざ準備いただき、もう感謝しかありません。安寿さんの力強い言葉、波奈さんの実感に溢れる言葉、森さんの激しい熱量でのメッセージ。どれもが音楽座ミュージカルです。涙が出ます。

参加者の皆様からもたくさんの声をいただきました。音楽座ミュージカルの皆様にそれはお送りしています。どちらかという、参加者が音楽座ミュージカルの皆様から元気をもらえたようだという感想が寄かったかと思います。それにしても、やはり皆で集まり、皆で考えるということ自体にパワーがあります。そして、太陽からの光のようにそのパワーを参加者は受けて、何か自分の中で小さな変化がある、これが「場」のパワーなんだと思います。そしてそんな場づくりの魅力に魅入られると、どんなに日常が忙しくても何かやり続けたいと思い続けてしまうのかなと思います。さらには、そういう人を増やすことが、経営学習研究所の設立理念である「日本を学習大国にする」ことにつながるんだろうなとあらためて感じました。これからも、よろしくお願いいたします。

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