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変わることのできる人と組織

市場やお客様の変化が激しく、先を読みづらいこの時代には、常に変化に対応できる人と組織であることが必要とされます。
しかし、新たな取り組みのための変革や行動変容に対して、すぐに切り替え対応ができるとは限りません。
新年度を迎える前に「変わることができる人と組織」について考えてみましょう。

組織のパーパス・ビジョン・ミッションを実務に連動させる

皆さんは自分の会社や自分が所属する部門が、どのような存在意義や目的(パーパス)を持ち、到達すべきあるべき姿(ビジョン)や、その実現のための目標や戦略(ミッション)について理解されているでしょうか。

「聞いたことはあるしなんとなくわかっている」という方は多いかもしれません。しかし、それを自分の実務と連動させている方は少ないのではないでしょうか。

日頃から実務と連動できていれば、例えば、「お客様や市場のニーズが変わったなら、そのための戦略も必要な能力要件も変わる」が自明であり、指示されなくても自律的に変わろうとする行動がとれます。
そのようなメンバーが集まっているチームであれば、組織全体としても変わり続けることが可能でしょう。

まずは、自組織の想いや目指す姿、そのためにどうすべきか等を、共通意識として、一人ひとりが持てるようにしましょう。

行動が変わる法則を知る・納得する➡成功期待感を持つ➡やってみる

しかし、「自律的に変わろうとする行動が取れた」としても、結果として、行動が変わる場合と変わらない場合があります。

人が行動を起こす際には、状況を認知して、自分なりの判断をして、行動に移す、というプロセスを経ています。
つまり、行動を変えるためには、「自分なりの判断」を変える必要があるのです。判断とはその人の価値観です。
これまでの知識や成功経験で培われた価値観を、新たな価値観に差し変えることができれば行動も変わります。

そのために必要なのは、「これならうまくいきそうだ、できそうだ」という成功期待感を持てるようにすること、つまり、新たな行動を取るための知識やスキルを学び、修得する機会を持って自信をつけさせることです。知識や新しい行動での経験を積むことで、「やってみよう、続けてみよう」と思えてきます。

そして、取るべき行動が具体的になっていることも重要です。
例:「よりコミュニケーションを取るようにする」よりも、「声をかける時にはその人の名前を呼ぶ」「会話の最後は(時間をとってくれたことに)ありがとうございましたと言う」等。

「朱に交われば赤くなる」をプラスに活かせる組織へ

また、「朱に交われば赤くなる」と言われるように、人は周囲の人の影響を受けやすいものです。知識やスキルを得て、正しい考え方を基に行動を変えることができたとしても、その組織の多数がやっていないのであれば「自分だけやっても…」と元に戻ってしまうことがあります。
戻らないためにも、組織として行動に対するフィードバックや評価制度や報酬などの仕組みを変えていくことも重要です。

目的のために、さらなる変化や成長を厭わない考え方が当たり前となっている組織であれば、そこに入ってきた新メンバーもその当たり前に影響されていくでしょう。

※参考情報


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