スメハチ(トイカメラ)偏愛とデジタル魔改造への挑戦
チェキ(Instax)が再流行しているんだと。みんなで撮るの、たのしいねぇ。
アナログカメラといえば、10年ほど前までトイカメラを使っていた。この沼はこれまた、なかなかに、たのしい。このごろ、偏愛が再燃しつつあるので書いてみたい。
スメハチと出会う
このカメラ、Smena8M(通称スメハチ)はロシア製ロモグラフィーのおもちゃカメラ。いわゆるトイカメラなのにフルマニュアルの本格35mmフイルム式カメラ。ライカ並みのシャープな描写、青色の階調の深さが特徴的。筐体の共産色にも味がある。
20年前にネットでデッドストックを探して、金沢の雑貨屋さんで発見・注文。それからしばらく、自分の愛機にして、いろいろな写真を撮った。
作例
F値4.0のT-43というレンズが、しっかり描き出してくれる。ロモにありがちなエグい色彩やトンネル効果はそんなにない。
フイルムは現像しないと結果が分からない。アナログ専門のお店から工場に依頼し、今思えばそこそこ高いお金を現像に使っていた。
上は結婚の二次会で飾った様子(手前)左奥は奥さんのヴィンテージOlympus PEN EED(奥)
振り返ると、ここまでで撮り納めのようなカタチになってしまった。引っ越しし、プライベートでフイルムを使うことも、仕事でカメラを持つ機会も全くなくなる。
撮らなくなって以降も、スメハチの写真が好きだった。一眼でキレイな写真を何枚撮っても、スマホの画質があがっても、AIでキレイに補正してくれても、スメハチの見せてくれる世界以上はなかった。
スメハチをデジタルカメラに魔改造
そんな気持ちの悪い偏愛が高じ、何年か前に、思い切ってレンズを分解し、古いミラーレス(Canon EOS M1/BabyBlue)のマウントレンズに改造してしまったのでした。
ダサい。最高に、ダサい。よい。
ジーサンが機械に乗った老人Zみたいだ。
改造レンズの構造はシンプルで、マウントアダプターのキャップと切り出したアクリル円柱、分解したレンズ、それに黒の絶縁テープを巻きつけて接合させた。
これから、私は調整しなければならない
正直ここで満足してしまい、調整しないまま数年を過ごしてしまった。フイルム現像しなくても、この世界をリアルタイムで観れるのは、それだけで嬉しかった。撮らない期間がもったいない。
こんな感じなので、調整を、私は調整をしなければならない。柔らかいカットも嫌いじゃないんだけど。
問題1:露光
かなり溢れている。たぶんレンズ側の絞りの調整弁でなんとかなる。
問題2:フランジバック距離
ASP-Cサイズのイメージセンサーまでの距離計算をろくにしておらず、ボヤボヤになる。マウント部分を伸ばすか。ゼロから成型しちゃうか。3Dプリンタ詳しい人に教えてもらいたい。どうしよかな。
考えてるときが一番たのしい。もう少しこのレンズを調整して、これ!という写真ができたらアップしようと思います。
もし、サポートいただけるほどの何かが与えられるなら、近い分野で思索にふけり、また違う何かを書いてみたいと思います。