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ベール

数年前トラウマが原因で鬱状態がひどい時、知り合いの精神科の先生が私に言ってくれた言葉を大切にしている。

何気ない地味な1日を送れますように。

それまでの10年余り、フラッシュバックや色々な出来事がこれでもかと起こり、何もない日など1日もなかった。

先生は、

毎日「安心、安全で、地に足の着いた地味な一日」が薄いベールとなって、トラウマに毎日ベールがかけ続けられることで、心の地盤が少しずつ丈夫になっていく

とアドバイスをくださった。

この言葉、本当に今でもずっと自分を振り返るためにお守りのように心に留めている。

このSNS全盛時代に、今日も地味な1日をおくれた、嬉しいと思っているのは私だけなのではないかと思う。何一つ映えて盛れる出来事がない。


時々スペシャルなことはあるけれど、本当にそれは時々。
それ以外は地味な生活で、お味噌汁が美味しくできたとか、お弁当が彩りよく作れたとか、韓国語の単語一個覚えたとか、今日も節約できたとかそんなことが私は嬉しい。

私にとって安心できる地味な生活という薄いベールかけ続けることこそが、トラウマが抑えられている証拠でもある。

最近寝る前に、

今日も何もない1日をありがとう

と、心の中で幸せを感じながら眠っている。

今日も地味な変わり映えのない1日が送れますように。

人からいいね!をもらえる人生ではないけれど、自分にはたくさんのいいね!をあげたいと思える人生になった。



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