見出し画像

『コロコロコミック』がゲーム雑誌になっていた

月刊コロコロコミック』という雑誌があります。

『月刊コロコロコミック』(げっかんコロコロコミック)は、小学館が発行している小学生向けの月刊漫画雑誌。1977年5月15日創刊。漫画の他に、様々なキャラクターや玩具、ゲームなどを扱っている。『月刊コロコロコミック』と『別冊コロコロコミック』と『コロコロイチバン!』は、「コロコロ3兄弟」と呼ばれる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/月刊コロコロコミック

45年の歴史を誇る雑誌で、現在も付録の強い号は100万部以上を発行することがあります。日本雑誌協会の印刷証明付部数データにおける2022年7月〜2022年9月(最新)の平均でも、全コミック誌(少年向け・少女向け・男性向け・女性向け)の中で『週刊少年ジャンプ』『週刊少年マガジン』に次ぐ3番手ですから、人気雑誌と言えるでしょう(月刊・週刊とかを考慮すると別ですが、一旦平均部数だけを見ています)。
ちなみに、全ジャンルを見ても『月刊コロコロコミック』の33万部を超えている雑誌は、『文藝春秋』『週刊文春』『週刊現代』『家の光』『ハルメク』のみです。『家の光』はJAグループの雑誌、『ハルメク』は中高年女性向け定期購読誌らしいです。私も今知りました。

コロコロは日本にずっと住んでいる男性なら、一度くらいは目にしたことがあるでしょうし、購入した(買ってもらった)ことがあるという人も多いはずです。
さて、そんなコロコロですが最近『ポケモン・ストーリー』という本を読んだ際、コロコロについても気になり、Wikipediaを読むなどしていました。そのときに気付いたことがあります。

載ってるマンガ、ほとんどゲーム関連では…?

ゲーム情報を幅広く収集したい私としては、見たことのないゲーム関連マンガが大量に存在している状態に危機感を覚えました。遥か昔、コロコロコミックを読んだときは、野球選手やミニ四駆、ビーダマンのマンガとかが載っていたような気がするのですが、いつの間にこうなったのでしょうか。
もしかすると、お子さんがいる人は普通に知ってるのかもしれませんが、少なくとも自分の周囲のゲーム好きの間で、コロコロの話題は(関係者の告知以外)聞いたことがありませんでした。

と、いうわけで。

いや、もうこれゲーム雑誌でしょ…

表紙に書かれている文字の中で、ゲームと関係ない文言は「ブタメン」だけ。付録は全部ゲーム関連。「まいぜんシスターズ」は人気のゲーム実況者です。子ども向けゲーム実況は中々独特なので、こちらもおすすめです。

目次を見ても、ゲーム関連が非常に多い。もちろん、コロコロへの掲載は広告という面もあるため、掲載されているタイトルがすべて人気のゲームとは限りません。とは言え、男児向け市場に投資すべきと判断した人がいることは確実で、ゲームのトレンドのうちの1つとしてはチェックする価値があると感じました。

ここからは気になったページを紹介していきます。

「2023年コロコロ激推しスマホアプリ」の『脱獄ごっこPRO』。存在は知っていたが未プレイだったので、これを機にプレイしようと思った。

Roblox』のコンテスト。「結果がヤバすぎた!!」と書かれているが、小学生向けのゲームデザインコンテストを人気コミック誌が開催してることも相当ヤバい。コミック誌にはよく漫画やイラストのコンテストがあるが、もはやそういうノリ。ゲームデザインネイティブ世代が台頭する日も近い。

コロコロらしさは維持されている模様。

『ドラえもん』の再放送。コロコロコミックは元々ドラえもんのために出来た雑誌であり、日本の伝統コンテンツを後世に伝えようという意思を感じる。雑誌の中で圧倒的に癒されるページ。
なお、本号は「四次元たてましブロック」という家の階を自在に増やせる道具の回で、のび太が自宅を高層ビルにした結果、トイレが1階にしかなく、漏らしてしまうというオチ。現代のタワーマンション批判としても読める。

以上、いつの間にかほぼゲーム雑誌になっていた、コロコロコミックの紹介でした。

コロコロがここまでゲームだらけになったのが、いつ頃からなのか今一把握していないのですが、メディアミックスにおけるゲームの「強さ」が浮き彫りになっているように思えます。

前回の記事で「どんな人にもインプットの偏りはあり、人によって見ている世界がまるで違う」という趣旨のことを書きましたが、子ども向け市場も視界に入ってこない領域だったので、たまには触れてみるのも面白いですね。漫画の中身も興味深いものが多かったので、ゲーム情報ウォッチャーの方は一度読んでみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?