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勝手にゲーミフィケーション大賞2022特別賞 受賞~『みんチャレ -三日坊主防止アプリ』インタビュー

 こんにちは。「世界を神ゲーに」するゲーミフィケーション賢者のきっしーです。
2022年末に日本ゲーミフィケーション協会が開催した「勝手にゲーミフィケーション大賞2022」にて特別賞を受賞した、『みんチャレ - 三日坊主防止アプリ』(エーテンラボ株式会社)の紹介とインタビューの記事となります。
https://www.jgamifa.jp/award2022#7


勝手にゲーミフィケーション大賞2022 特別賞
サービス名:『みんチャレ - 三日坊主防止アプリ
提供会社:エーテンラボ株式会社

概要:新しい習慣を身につけたい人が5人でチームを組み、チャットで励まし合いながらチャレンジする、無料の三日坊主防止アプリです。現在、チャレンジの種類はダイエット・勉強・筋トレ・生活習慣の改善など30種類以上、10986チームがチャレンジ中。チームで励まし合いながら習慣化・目標達成を目指します。
Hp:  https://minchalle.com/
動画: https://www.youtube.com/watch?v=d6N856qSJN4

受賞理由:勉強、ダイエット、早起きなど人が三日坊主で終わりやすいことを、楽しく継続させて、習慣化させるすばらしいアプリです。習慣化のコツは仲間を作ることだそうで、このアプリでは5人1組で続ける。最初はゆるすぎるぐらい。最初の一歩をほめられてドーパミンが出る。継続が可視化される、アプリ中のネコキャラがかわいいなど、ゲーミフィケーション要素も多彩に盛り込まれている。人は同じ属性や同じ目的の人とともに行動したほうが高い効果を得やすいことが知られていますが、このサービスを使うと実感できます。

『みんチャレ - 三日坊主防止アプリ』のサービスを提供している、長坂 剛さん(A10 Lab Inc. 代表取締役 CEO)にインタビューしました。

― 特別賞受賞のコメントをお願いします。
長坂: この度は、勝手にゲーミフィケーション大賞特別賞をいただきありがとうございます。
みんチャレは、「3日坊主防止」や「習慣化」のためのアプリとして徐々に有名になってきていることは感じますが、例えば「習慣化」と聞くと、どうしても「頑張らないといけないもの」「努力しないといけないもの」という印象を受けます。しかし、みんチャレは、「楽しいからこそ続けられる」ことをコンセプトとしているアプリです。そのためにゲーミフィケーションを取り入れていますので、今回特別賞を受賞できたことは「楽しいアプリ」として認めていただけたと受け取っています。今後もゲーミフィケーションを充実させユーザーの皆様を楽しませるアプリを目指します。

― 2022年に成果を上げた具体的な活動もお願いします。
長坂: まず2022年3月にユーザー数が100万人を突破いたしました。また2022年はBtoB事業が飛躍した年でもありました。BtoB事業は大きく分けて2つあり、一つ目は自治体と提携し進めている高齢者のフレイル予防事業で、7自治体と提携しました。高齢者同士みんチャレでチームを組んで毎日歩数を伸ばすことで虚弱化を防ぎ、介護予防につなげます。二つ目は禁煙事業で、大企業の健康保険組合をメインに導入が進みました。事業所の喫煙率をさげる目標を掲げ、禁煙の習慣化サポートの目的でみんチャレが活用されています。

― そもそも、ゲーミフィケーションとの関りは?
長坂: 学生時代にテレビ制作の業務委託で稼いだお金を300万円ほどアーケードゲームにつぎ込むほどのゲーマーでした。主にバーチャロンや三国志大戦、アイドルマスターにハマっていました。オタク気質で好きなゲームの分析など行っていてゲームの仕組みやゲーミフィケーションを学びました。就職活動ではセガのゲームプランナー職などに内定をもらっていましたが、ソニーに就職しPlay Station Networkの新規事業などを手掛けつつ引き続きゲーミフィケーションやゲームの仕組み分析などは好きで行っていました。現在は起業しゲーミフィケーションやナッジ、行動経済学、心理学を駆使し行動変容と習慣化のアプリ「みんチャレ」を開発運用しています。

― サービス開発のきっかけは?
長坂: ソニー時代に、ゲームは大好きで仕事でもゲームに携わっていたのですが、ゲームをプレイしている時人は幸せを感じるが、プレイし終えたらその幸せも終わってしまうことにモヤモヤを感じており、ゲームに人がハマる仕組みを現実世界に応用することで、行動変容や続けることができないという課題を解決し、自分から積極的に行動でき、人生に幸せを感じる人を増やしたいと考え、2014年ごろからモックの開発を開始しました。

― 開発で苦労したことは?
長坂: 現実世界の人を行動変容させ習慣化させることは容易ではなく、行動経済学や心理学の論文も対象や環境が変われば再現性が無いものも多く、アプリとして実装した時にユーザーに使ってもらって初めて効果があるかわかるので、習慣化効果を出すためにABテストを繰り返し機能改善をおこなってきました。ゲームのように完全にプログラムの中にデザインされた世界の中でユーザーの行動を設計するのと、現実世界のユーザーの生活の中にアプリを位置付けて行動を設計することの難易度の違いにぶつかりました。1000回以上のアップデートを繰り返し、現在はある程度ユーザーを行動変容させるアプリになってきましたが、まだまだ試したい機能は多くあり今後も試行錯誤は続きます。

― 開発で工夫したことは?
長坂: シンプルにする事は最初ルールを決めて取り組んでいました。ゲームと違いアプリは無限にアップデートや機能追加をしようと思えばできてしまうので、アプリの目的や本質からズレた機能も入れてしまいがちなのですが、本質的にアプリの価値を向上させる機能にフォーカスし開発をしています。またゲーミフィケーションは効果があるか試してみないとわからないことが多いので必ず新機能はABテストを行い、結果が良ければ採用し、結果が悪ければ機能を外す。良い面、悪い面が50%ずつであればその機能は外すというルールで常にユーザーにとってシンプルで理解しやすく楽しいUXになるように心がけています。

― お客さまの反響は如何でしょうか?
長坂: ユーザー数が100万人を超えて、現実世界を変えるほどの効果があるアプリとしてユーザーから多くいただく声として「人生が変わりました」というお声があります。今までできなかったことがみんチャレを使うことでできる様になったという体験に価値を感じていただき、ユーザー様からのアプリストアのレビューも平均4.7と高い評価をいただいています。

― 今後予定しているゲーミフィケーション要素の入ったサービスはありますか?
長坂: 現在のみんチャレをさらに楽しく行動変容できるアプリにバージョンアップさせていくためにも、色々なゲーミフィケーションの要素を試していきます。

以上、受賞おめでとうございました。これからも、楽しく行動変容できるアプリに期待しています。

(おわり)
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#日本ゲーミフィケーション協会 #勝手にゲミ ―賞2022 #特別賞 # みんチャレ #エーテンラボ株式会社
執筆:岸本 好弘(日本ゲーミフィケーション協会 代表賢者Lv98)

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