さなぎの時代
新入社員研修で、「お互いを他の動物に例えましょう」というワークをやった。
当時8人いた同期が、「猫」とか「コアラ」とか、たしかそんな感じで思い思いにわたしを例えてくれたと思う。
「で、何て書いたの?」と、当時会社の同期だった今の夫に聞いてみて、驚いた。
「さなぎ、って書いた」
その時は「いや、さなぎって、この人どういう感性なの…?」と疑った。
「どうして、さなぎ?」
「まだまだこれから、だと思ったから」
変な人だなあ、と思った。と同時に、なんとなく「そうかも」と思ったのを覚えてる。
***
今でも思うのだけど、さなぎっていうのは、なかなか悪くない気がする。
未来へのつながり。これからへの期待。
それと同時に、今のさなぎという状態が「劣っている」わけではなくて、ただただ「さなぎ」であるというだけ。変化の過程。
いつか違う姿に変化することを楽しみにしつつも、今現状の「さなぎ」という姿も、楽しんでいる。そんな感じ。
「もっとできるはず」というプレッシャーでもなく、「あなたはまだまだな存在」と優劣をつけてくるわけでもなく、それを「さなぎ」と例えた夫は、なかなかすごい。わたしにはない発想。
もっと、さなぎの時代を楽しんでも良い気がする。わたしも、みんなも。
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サカナクションの「モス」が最近のお気に入り曲なんですが、モスを聴くたびにこの「さなぎ」の話を思い出すので、書いてみました。
もちろん、このnoteを書く時のBGMは「モス」で。
まあ、モスは「さなぎ」じゃなくて「繭」なんだけどもね。
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