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【絵本紹介】「必ず道は開くから…諦めないで」ぐるんぱが教えてくれたこと


これは、ぞうのぐるんぱの『じぶんさがし』の物語です。

『ぐるんぱのようちえん』
西内ミナミ さく
堀内誠一  え
福音館書店 《こどものとも》


自分はどう生きたらいいのか…わからない

これからの人生、考え方も進み方もわからなかったぐるんぱは、仲間のぞうに背中を押されて旅に出ます。
旅の中では、たくさん失敗を繰り返すのですが、それでもまっすぐまっすぐ進んでいくぐるんぱ…その道のりで出会った『ひと・もの・こと』は、ぐるんぱにとってひとつひとつ必要だった。

「経験したすべてに意味があったんだ」

自分に合う居場所
を探し続けることを辞めなかったからこそ、自分の持っている良さや経験を発揮できる素敵な場所にたどり着いたのです。

誰にでも自分の居場所があることを教えてくれる優しい絵本です。


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子どもたちに読み聞かせをしていると、絵本にくぎづけになって
「こんな幼稚園があったら楽しいだろうなぁ」
「大きなビスケット食べたい!」
「ぐるんぱのすべり台で遊びたいなぁ」

と、キラキラした目でつぶやきます。

わたしは、このつぶやきが大好きです。
子どもたちの声も、表情も、少し前のめりな姿勢を見るとうれしくてワクワクしてしまいます。

そして、お話の中で何度も出てくる「もうけっこう」「しょんぼり」という言葉。
何度も読み聞かせしていると、子どもたちも言葉が出てくるタイミングを覚えてしまうので、「せーの!」と心の中で呼吸を合わせて一緒に言える楽しさや、喜びも感じられます。


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現在20歳の長男が
一番好きな絵本は『ぐるんぱ』と断言するくらいお気に入り。
何度も繰り返し読んであげたこの本は、やぶれたり汚れたりしてボロボロになっていますが、今もわが家の本棚に常に置いています。


お気に入りのページは、何度も読んで破れてしまいました。



本を開くと当時の息子の声が聞こえてくる…

「ぼくもぐるんぱのビスケットが食べたい!」

当時4歳と2歳の息子たちに、顔と同じサイズの大きなクッキーを焼いてあげました。その時の「わあ~、すごい!」と驚きと感動に満ちあふれているふたりの笑顔は、15年以上たった今もわたしの宝物です。(息子の記憶には残っていなくて残念でした…)

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一般的にこの絵本は『大人にもオススメの絵本』とは紹介されていないと思います。けれど、わたしは絵本の中に『人生』があると感じました。

諦めないで、ぼくと一緒に前に進もう

ぐるんぱのメッセージが伝わってきます。
成人した息子のこころの支えになっていると知って、私は今、とても幸せです。そして、小さい頃から読み聞かせをしてきてよかったと思っています。

みなさんも『親子の宝物の一冊』に出会えるといいですね。


*下の記事を合わせて読むと、わが家の読み聞かせの様子がもっと垣間見れて、「読み聞かせって楽しそう」と感じていただけると思います。是非、参考にしていただけるとうれしいです。



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