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手塚治虫の漫画の教科書 マンガの描き方とその技法

数えきれない漫画家を輩出した伝説のバイブル本「マンガの描き方」を完全収録。元アシスタント漫画家先生にインタビュー、手塚治虫の漫画のすごい描き方。漫画を描くための漫画、秘蔵の手塚漫画デッサンなどを収録。

手塚の著書「マンガの描き方 似顔絵から長編まで」などで学べるマンガの技法が、手塚プロダクションの監修によって網羅して収められた「手塚治虫のマンガの教科書」。原稿を描くときの注意から、キャラクターの作り方、ストーリーマンガの原則、感情の付け方、演出の仕方、フキダシの技法まで、マンガの基本がしっかりと掲載されている。さらに手塚のマンガデッサン集や、元アシスタント・堀田あきおのインタビューなども収録された。


2020年の11月に発売された本なのに、なぜ、手塚治虫が描いた本なのか。

天国からの贈り物現在に向けられたなのか。最初は不思議だった。が、よくよく説明書きをみて分かった。

ずばり、

世界一、わかりやすい漫画本

漫画の説明から、絵の書き分け、全てがわかりやすすぎて、論理に沿ってある。

とくに、いろんな絵のパターン、

怒った表情や悲しい表情、

色々な手など、そういう一つに絞ったまるまる1ページがたくさんあって、読んでいてとても楽しかった。

(これらは、ネットに公開されていたものを引用)

たしかに、手塚治虫の漫画を最初に読んだ時は大袈裟な表現やしぐさに驚いたこともあるけど、どちらかといえば、こちらが本家である。
漫画でしかできない大袈裟なことをしている。と語っている。

ちなみに、私は小さい頃漫画家になるのが夢だったけど、それは、知っているのが漫画家か、テレビに出る人か、父親がなにをしているのかもわかんない、そんくらいしか知らなかったからだ。

だけど、今でも慣れるものならなりたいとは思い続けている。しかし、手塚先生の言うように、漫画家になりたいなら、かなりの根性と忍耐力が必要。それに加えて努力も必要。絵を描くこと、物語を描くことが心から大好きで、最初から最後まで情熱を持って描ける人。

映画で例えると、脚本も監督も俳優もカメラも全部隅から隅まで自分一人でやるの漫画。

私はここまでの情熱や努力を漫画というものに注げない。しかし、程よく付き合っていきたい。ここまでしないと漫画を描いたらだめ。ということではなく、漫画家として成功するためには、これくらいしなきゃ。と言う話である。

映画の例えがとても面白かった。
カメラも、、?と思ったが、漫画に置いて、場面の切り取り方も重要である。

この本を読むと、これから、読み手側としての意識もだいぶ高くなる。コマ割りだとか背景により注目して読むことになるだろう。

漫画を描くにあたって、私は4コマ漫画しか書けずそこに悲しい思いを抱いていたが、4コマ漫画はなんにせよ、漫画の基盤であることをしった。この漫画の教科書において5分の一くらいのページを4コマ漫画に割いている。そのくらい大切なのだ。

私がこの本で一番驚いたのは、

•お母さんのための漫画の書き方
•先生のための漫画の書き方

これら二つを何ページにもわたって、作例もたくさん載せて説明した後に、
最後に漫画家になりたい人へ。と描いてあるところだ。

これは、とても驚いた。
そもそも、漫画の教科書。とタイトルがあって、お母さんや先生が買うのかはわからないが、全お母さんと先生に読んで欲しい内容だった。

手塚治虫先生は、漫画は、あたたかいコミュニケーションだ。と言っている。

今の私には深いところまでは理解できていないが、
私がお母さんになった暁には、この本をもう一度読み返して、お母さんのための漫画のところを読んで子供に漫画を描いて見せてあげたい。

先生のための漫画を読んだ時は、私は少々絵を描くのが得意だから、先生になって学級通信を書きたい。学級通信を書くためだけに先生になりたい。とすら思ってしまった。

ぼくマンガというのは教科書なんですよ。
若い連中がそれに肉付けして素晴らしい作品を作ってくれることが望ましい。

手塚先生は、こうおっしゃっていた。

この手塚治虫先生の素晴らしさよりもまず、
教科書はただ受け入れて取り入れるためのものではなく、自分がそれを肉付けしてアレンジするものなのだ。ということを知れた。どんな分野の教科書だって、そうである。


とんでもないものを結びつけるとそこから面白いアイデアがでるんだ。


手塚治虫先生は、誰よりも漫画を愛し、研究したのであろう、読んでいるととてもワクワクしてこんなに心が躍った教科書は初めてだ。

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