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2/11 Ley de Bienestar Animal(1):動物福祉法(1)

社会権省(Ministerio de Derechos Sociales)が発案していた動物福祉法が10日、国会手続き(trámite de Congreso)を終え、施行に向けて、動き出す。

動物好きの小生のことだ。今後、小欄での登場回数も増えるだろうから、ここでは本法の骨子を抑えておこう。

① ペット(mascota)の犬を飼うときには、生育(crianza)と健康維持(mantenimiento)についての基本的な知識を学ぶ義務講座(cursillo obligatorio)を受ける必要がある。

この講座は、オンライン(online)でも、獣医師の開業する診療所(consulta del veterinario)でも受講が可能。

そして、講座で扱った内容を問う簡単なテスト(un test sencillo)に合格する必要がある。

② 飼い主(dueño)は、飼い犬が第三者に危害を与えたときのために(por daños a terceros)、保険(seguro)に入らなければならない。

ほとんどの犬種(mayoría de razas)は年間25ユーロ~50ユーロの保険料がかかる。

危害を及ぼす可能性が高い犬種(potencialmente peligrosos)や大型の犬種(de gran tamaño)はふつうの犬種の約2倍の保険料。

なお、危険な犬種については、現行の法律ですでに保険への加入が義務付けられている。

③ ペットは購入する(compra)のではなく、譲り受けること(adopción y acogida)を推奨する(se aconseja)。

しかし、どうしても購入を希望する場合は、業者名簿に登録されている専門業ブリーダー(criaderos especializados incluidos en un Registro)から買わなけばならない。

いわゆるペットショップ(tienda de animales)や、承認(autorización)を受けていない個人のブリーダー(criadero particular)は、これまでのように自由に(libremente)、猫(gato)、犬(perro;cachorro)、フェレット(hurón)を販売できなくなる。

④ ペットを、監視システムなしに、三日間以上連続で置き去りにした場合、罰せられることになる(se castigará a quien deje sin supervisión a un animal de compañía durante más de tres días seguidos)。

犬の場合、置き去りの期間は、24時間以上を超えてはならない(este plazo no podrá superar las 24 horas)。

ただし、牧羊犬(perros pastores)については、自由に屋外に出られる環境にあることから(se entiende que viven en espacios en los que pueden salir al exterior)、ペット犬より、規制は緩い。

独り言(コメント):②は飼い犬が他人に危害を与えたときのための保険。犬が病気やけがをした時の保険に、飼い主は入るんだろうけど、こちらは法律上は義務じゃないのかなぁ。

写真はスペイン原産の猟犬(perro de caza)。

日本では「グレイハウンド」と呼ばれている。スペイン語では「galgo」という。

首からは「狩りで僕たちは死ぬかもしれない。愛だけが僕たちを救う」と書いたプラカードを下げている。

写真のように、犬を狩りに使うことに反対する人たちもいる。

どの犬種を動物福祉法の対象とするかについては大きく議論が分かれるところ。

明日の小欄でまとめてみよう。

出典
https://www.elmundo.es/espana/2023/02/09/63e54a7ffdddfffd678b45b4.html