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3/12 ニュースなスペイン語 11M:3月11日

「M」はmarzo「3月」を指す。

昨日11日、日本では東日本大震災から11年目を迎えた。犠牲者の方々には、改めて冥福を祈りたい。

実は、スペインにとっても、3月11日は忘れることのできない日である。

今年であの痛ましい事件から18年が経った(18 aniversario)。

2004年3月11日の朝7時36分から39分までの3分の間で、マドリードの近郊路線(Cercanías)の4本の列車で、相次いで、10発の爆弾(bombas)が爆発した。

イスラム過激派(yihadistas)による爆弾テロ(atentado)だった。

191名の尊い命が一瞬のうちに失われ、2000人近い人々が重軽傷を負った。

そして、昨年、10年間昏睡状態(en coma)だった患者が亡くなったので、犠牲者は192名となった。

昨日、犠牲者の追悼(homenaje a las víctimas)の式典が「太陽の門(Puerta del Sol)」で開催され、マドリード州知事のイサベル・ディアス・アジューソ(Isabel Díaz Ayuso)をはじめとする政府関係者、そして、テロ犠牲者の支援団体(asociación de las víctimas de terrorismo)の代表らが参列した。

黒っぽい服(vestimenta oscura)に身を包んだアジューソとマドリード市長のホセ・ルイス・マルティネス・アルメイダ(José Luis Martínez-Almeida)は、犠牲者、緊急援助隊(servicio de emergencia)、救援に当たった市民たちに想いを馳せ、月桂冠(corona de laurel)を記念碑(placa conmemorativa)に手向けた(写真中央 アジューソ(左)とマルティネス・アルメイダ)。

一方、アトーチャ駅(Atocha)では、犠牲者と同じ数の白い風船を飛ばし(suelta de globo blanco)、赤いカーネーション(clavel rojo)が供えられた(ofrenda floral)。

他方、レティーロ公園(Parque del Retiro)には「想いの森(Bosque de Recuerdo)」があり、犠牲者と同じ数の木が植わっている。その森に、この度、亡くなった犠牲者の分の1本が新たに植樹された。

11年目を向かえたこの日、実は、犯行に関わり服役していた3名が釈放された(salir de cárcel)。テロの実行犯は21名。懲役3万4715年の判決を受けた被告もいるが、主犯格(autor material)とされるふたりには、これを上回る懲役4万2900年がすでに言い渡されている。

被害者を記憶から消す(desmemorializar)――。被害者を置き去りにしている、ということだろう。テロをなどを犯した人物を罰する際の政府の方針(política penitenciaria )には、関係者団体から批判の声が上がっている。

出典
〈本文〉 https://www.rtve.es/noticias/20220311/madrid-18-aniversario-11m/2307941.shtml

〈写真〉
https://elpais.com/politica/2014/03/11/album/1394532312_663927.amp.html