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「あっ!」という間に

【毎週火曜更新・時間堂、年商1億プロジェクト30】時間堂プロデューサー大森晴香です。ごきげんよう。お蔭様で、時間堂シリーズ発掘02『ゾーヤ・ペーリツのアパート』終演いたしました。たくさんのご来場、応援、ありがとうございました。なんと1,024名様もいらっしゃいました!ツアーを除けば最多動員数です。6ステージしかない短期決戦、がらがらな夢に何度もうなされた7月でしたが、ふたを開けてみたら本当にたくさんの方々にお越しいただけました。

個人的には、中学・高校の同級生から大学時代の恩師、前職の上司・先輩・同期、習い事の先生とお友達などなど、演劇以外でつながる方々に観に来てもらえたことや、家族がたくさんお客さまを呼んでくれたことが印象に残っています。劇団、あるいはプロデューサーとしては、劇場・芸能事務所・マスコミ・プレイガイドなどからのお客さまが増えた印象があり、また、元劇団員たちが観に来てくれたことも嬉しかったですねぇ。

前回の更新が6/8だったので、まるまる2か月くらい放置してしまったこのnote、広報で考えたら一番大事な時期にぽっかり穴を開けたわけで、うーん、我ながらもったいないことをしたなぁと悔やまれます。前にもTwitterか何かで書いた記憶がありますが、更新が滞るときってただ多忙なだけではなくて、考えがまとまらないときというか、何を語ったらいいのか迷いがあるときだなぁと自覚しています。この2か月、人生で一二を争う頭の中が整理されていない時期を経験しました。次々と押し寄せる意思決定の嵐。なにがどうなってこうなったんだろう。

公演の制作的なふりかえりをこつこつここでやっていきたいと思います。大小取り混ぜて様々な新しい策に挑戦した1年でした(註:公演の企画はだいたい1年くらい前から本格始動します)。具体的なことは来週から。

ひとことでいうと

たいへんだったなぁぁ

でまとまる公演でした。ざっくり。

なにがどう大変で、そのときどう動いて、今振り返るとどうしたらbetterだったのか、みたいな分析は次回以降に回すとして、なんで大変だったのか、だけ。

単純に、手に余るくらいに規模が大きかったのだと思っています。全国ツアーも大変だったけど、そのときよりもはるかに大規模で、複雑で、助手や味方(時間堂には「味方」という素敵なひとびとがいます)がいなかったらどうやるつもりだったんだろうと血の気が引きます。商業の現場にも関わることはあるけれど、そういうときはもっと組織だったプロデュースになるわけで、小劇場の所帯で中劇場の公演をやるのはほんとに大変だなぁという実感。

①劇場が大きくなった(前回は100名キャパ→今回は200名キャパ)
②座組が大きかった(座組とは、公演に関わるメンバーのこと)
③作品が大きかった(日本初演の長編ロシア演劇だった)
④グッズ点数・内容が大きかった(初めて販売パンフレットを作ったり)
⑤関連企画の規模が大きかった(回数・種類・コラボ相手など)

それぞれの「大きい」は何に影響したのかというと、ざっと書き換えてこんな感じかな。

①劇場が大きくなった→広報・票券・お客さま対応
②座組が大きかった→連絡連携・マネジメント
③作品が大きかった→作品理解・広報・予算
④グッズ点数・内容が大きかった→グッズ企画・グッズのプロマネ
⑤関連企画の規模が大きかった→企画・連携・広報

そして痛感したことは、

コラボ力って大事

てことと、

体力って大事

のふたつです。私は本当にコラボレーションが下手、というか、基本的に面倒くさがりなので、誰かに仕事を頼んだり説明したり進捗管理したりするくらいなら自分でやってしまえタイプです。それでは一人分の仕事しかできないから改めたいと理性では考えるんですけど。それが物理的にひとりでは抱えきれない状況に追い込まれたのが今回で、本当にたくさんのひとに助けてもらいました。特に、私の文字通り手足になってくれた制作助手MくんとTちゃん、仕込みから千秋楽までずーっと支えてくれたKさんには足を向けて寝られません。もっと私がマネジメント系の人材だったら、もっと彼らにやりがいある現場になったかな、と思っています。外の現場では全体を見る余裕があるのに、自分の劇団では真っ先にプレイヤーになってしまう、自分の特性が浮き彫りになった公演でした。

そして、このプロジェクトに対するには、あまりにも体が脆弱でした。プレッシャーとかストレスとか、そういう心因性の体調不良だったとは思うのだけど、身体が元気だったら心も前向きになるっていう順番もあるわけです。身体に不安があると、思い切った行動がとれません。決断が及び腰になります。もうずっとお腹を壊し続けて2か月、公演が終わったとたんに治りました。今はただただ疲労困憊。全身が凝り固まってみしみし言っています。どんなに忙しくても、身体を鍛えることをさぼらなければよかったと後悔。公演が終わっても制作系の仕事はまだまだ残っています。精算と助成金報告書が終わるまでが公演、それを滞りなく粛々と進める体力も必要。

今日のふりかえりはここまで。来週からは、もっと深堀したものを書きますよ。自分のために。

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8月は20日に『夏だ一番!時間堂まつり』を十色庵でやります。月末からは若者たちに立て続けに十色庵を使ってもらう機会もあり、楽しみ満載です。『夏だ一番!時間堂まつり』の詳細はもうじき公開しますので少々お待ちを。

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9月は外の現場が2件ありますが、その後のスケジュールは結構空いています、私。公演制作、コンサルテーション、当日運営などなど、お仕事も募集中です。十色庵での企画に制作協力っていうのもいいなぁなんて夢想。私はたぶん、同世代の制作者と比べて高くもないけど安くはないです。そのぶん、きっちり仕事します。一番得意なのは校正だよ。誤字発見器を自負しております。

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久々に書いたのですが、スキとかシェアとかいただけると次も書こうと頑張れます。どうぞよろしくお願いします。

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