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地域に根ざした工務店がつくる、心地よい和モダンの住まい_vol.8

「和モダン」では、地域に根ざした工務店や設計事務所の事例を多く掲載しています。地域の木材や自然素材をふんだんに使った、大工や職人の技を生かした住宅や、住まい手のライフスタイルに合わせた巧みなプランニングも魅力です。和モダンならではの上質な住まいを紹介したいと思います。

神奈川県藤沢市の神奈川エコハウスさんの事例は、築40年の実家を建て替えた、三世代がほどよい距離感で心地よく暮らす住まいです。

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たくさんの住宅展示場をめぐるなかで、藤沢にある神奈川エコハウスの真壁づくりで漆喰仕上げのモデルハウスが一番気に入ったこと、県産木材を使う「地産地消」の考え方などにも共感し、依頼を決めたというTさん。庭に面して配置した大開口と吹抜けがあるリビング・ダイニングは、家族みんなのお気に入りの場所だそう。床はヒノキ張り。(写真/齋藤雄輝)

山梨県甲府市の丸正渡邊工務所さんの事例は、大工の手仕事をフルに生かした「意匠と性能の良い関係」を本気で突き詰めた住まいです。

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この甲府の家は、建築家の伊礼智さんが設計を、住まいと環境社の野池政宏さんがパッシブデザインを監修。太陽と上手に付き合いながら、快適・健康・省エネ・省光熱費を叶える住まいをつくる会社として「意匠と性能の融合」に挑戦したかったと同社の渡邊社長は話します。冬の日射と庭の景色を採り込むために設けた南面の大開口は、室内側の和紙障子、木製掃き出し窓、網付き木製ガラリ戸をすべて戸袋に引き込むことができ、内と外がシームレスにつながります。(写真/砺波周平 ※タイトル上の写真も含む)

この事例の他の写真や見どころ解説は本誌にてぜひご覧ください。他にも地域の工務店・設計事務所の事例をたくさん掲載しています。
巻頭は伊礼智さんの「住まいは、小さな居場所の集合体」。建築家事例は丸山弾さん、高橋朋之さん+川口琢磨さん、比護結子さん、横内敏人さん、西沢立衛さん、下川徹さん、斉藤智士さん、羽藤広輔さん、久我義孝さんです。今回の名建築は、吉村順三さんの伊藤邸(旧園田高弘邸)。これぞ「和モダン」という住宅事例をぜひご覧ください!

「和風住宅」のことがよくわかる書籍も発行しています。特集は「木の適材適所」、こちらもぜひ(^^)/