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奨学金の種類についてまとめ:国立台湾大学版

こんにちは、国立台湾大学GMBA現役3年目のJinです。今回は簡単ではありますが、奨学金についてまとめます。

というのも今期2度目の学校系の奨学金を頂けることとなりまして、奨学金を希望される将来の留学生の方々の参考になればと思った次第です。

日本では奨学金は①貸与と②給付がありますが、どうやら日本国外では①貸与はただの学生ローン、奨学金は②給付のみを指すことが一般的なようで、ここ台湾でも奨学金といえば給付しかありません。

日本語の給付型奨学金は中国語で獎學金、英語でScholarshipと表記されます。ものによって年齢制限あったりなかったりです。受験と同じで複数に応募可能ですが、複数の奨学金が選考を通った場合、どれかひとつを選ばなければいけません。どれも期間を重複しての受給は出来ない条件になっていると思います。

まとめと情報元から

以下 NT$1=4円

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政府系の奨学金

国立台湾大学だけでなく、広く一般の大学、ものによっては高校や語学留学にも適用できるもの、逆に大学が独自に政府と提携して特定分野に出している奨学金もあるようです。日本人の場合は日本国政府の奨学金も台湾政府の奨学金もあります。授業料全額+生活費+往復航空券代支給されるものもあるので手厚いですね。ほぼ年齢制限あるようで僕は応募したことないですが競争率が激しいようです。

学校系の奨学金 (実体験2例あり)

僕は下記の学校系の奨学金を2つ頂きました。多くの奨学金の受給資格に年齢制限があることが多いですが、こちらに制限はありませんでした。

①Financial Assistance Grant for International Students
台湾大学の国際学生部から留学生向けに出している奨学金です。ぼくの受給期間は2019年9月~2021年8月でした。修士より博士課程の方が若干額が多いです。修士の場合は下記の通り。

最長2年間、実質最大NT$350,000 (約140万円)
一部授業免除+月額NT$6,000給付です。

一部免除というのがわかりづらいですが、基準を所属(僕の場合は管理学院)の学部の半期授業料を上限として免除という言い回しで、約NT$50,000/半期が免除でした。

内訳はつまり、
授業料免除額 約NT$50,000*4セメスター(2年)=約NT$20万強
月額給付 NT$6,000*24ヵ月=NT$144,000
合計 約NT$35万です。

応募方法は合格通知があった際に入学の意思確認のアンケートが送られてきて、その中に「奨学金を希望しますか? 」の質問がありYes/Noでチェックを入れるだけでした。学部生のときのGPAが主な選考基準だったようですが、自身のGPAは悪くはなかったですが特に際立ってはいないと思われ、実際に周りの同級生を見渡すと明らかにできるやつらばかりなので、完全にブラックボックスです。

推測ですが、まだ採用実績のない国からの学生、採用実績のない有名企業の出身者を確保する目的があるようにも見受けられます。

1年ごとの更新で最長2年ですが、継続の際は1年目の成績もみられるのでお気を付けください。

②GMBA Scholarship (Fall 2021)
GMBA生向けの奨学金ですが、他の奨学金と重ねて貰うことは出来ません。なので①の奨学金が終了したタイミングで応募したら貰えることとなりました。最長2年(4学期)ですが、今回の募集は半期のみの単発ものでNT$50,000 (約20万円)でした。しかも枠が32名もあったので応募すればほとんど採用されるだろうという状況でした。

主な必要書類は①「直近1年のGPA」(新入生は学部のときのもの)と②モチベーションレター(A4用紙1ページのみ)。応募後、発表期日から2,3日遅れて昨日、下記のメールが届きました。

Congratulations on being awarded the GMBA Scholarship for Fall 2021. We are sorry about keeping you waiting for the announcement. We have received a lot of applications and therefore, the committees had a hard time to consolidate the final list. (中略) In fact, you receive the GMBA scholarship not only because of your outstanding achievement in the academic performance but also because we noticed your participation and involvement in the GMBA community. We are trying to give a new meaning to this scholarship and hopefully with your help, we may bring more positive energy into this family together.

GPAを主な採用基準にするとしていたけど、それ以外にもGMBAに対する貢献度も加味したよってことですね。貢献の仕方は色々ありますが、学生会の運営やれば特に有利かと。あとはモチベーションレターの中でどれだけ自分だったらGMBAに貢献できるかを盛り込むといいと思います。

その他諸々の申請書類集め等もありましたが、一番時間のかかったモチベーションレターも1、2時間くらいで書き上げたので労力的コスパはそれなりによいです。

①の国際学生部からの奨学金の条件にありませんでしたが、②のGMBA奨学金については少なくとも1回 GMBAの経験を共有(つまりは宣伝)することが条件になっています。(ぼくは言われなくともガンガンやってますが)

プロジェクト系の奨学金

特定の属性を持つ学生向けの奨学金が期中でも単発であったりするのをよく見かけます。奨学生募集のお知らせが台湾大学のEmailで頻繁に入ってくるので要チェックです。企業や団体が特定の国、地域出身者向けに募集していたり、ロータリークラブが日本人向けに募集しているのを見かけました。年齢制限ありなことが多い印象です。

アシスタントシップ

経験ないので聞いた話ですが、アドミンオフィスのお手伝い、イベント手配、翻訳等、ここではティーチングアシスタント(TA)もこの部類にカウントします。奨学金というよりは学内でのアルバイトに近いです。就労許可も取って雇用契約書も結ぶみたいですが、ほぼ台湾の最低時給に近いそうです。

ただし、最大のメリットは学内での人脈形成に役立つということです。共同作業があるのでアシスタントシップの受給者同士で結束する、アドミンオフィスや教授との繋がりも強くなる、イベントの問い合わせを他の学生から受けるので学内での人脈は形成しやすいです。

ティーチングアシスタントについては実際に授業の準備もしますし、PhDに進む希望がある場合は内申点に加算されるものと考えられます。ティーチングアシスタントやアシスタントシップは重ねて受給できるようです。ティーチングアシスタント1クラスにつきNT$6,000/月で募集みかけました。1セメスターに3クラスやっている生徒もいました。複数のクラスを担当するのであれば、学生寮に入っている生徒で勉強しながら貯金を切り崩さずに学生生活を送れる最低水準かと思われます。

最後に

蛇足ですが、奨学金は非課税の(ほぼ)不労所得です。GMBA奨学金(1学期分)は約20万円なので少ないと感じる方もいらっしゃるかと思いますが、給料と比べるのは難しいです。例えば日本で給料40万円であれば、手取り30万円、生活費等諸々消費して月々の貯金が4万円だったとしたら20万円貯金するまで5ヵ月かかります。そう考えると単発ものでもありがたみが増すでしょう。

下記のリンクは以前 台湾大学MBAをまとめた記事です。台湾大学にはMBAコースがたくさんあって、それぞれの学費も合わせてまとめています。

以前は自身が奨学金を貰えるとは考えたこともありませんでしたが、また台湾に借りが出来てしまいました。将来的になにかしらのかたちで台湾に恩返しできればと思う次第です。

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