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メンヘラ(精神障害者)が都営住宅に当選をするまで・その2

前編の「その1」で都営住宅当選後のトラブルを投稿した。

2018年8月に応募し、2019年5月に入居したわけで実に「9ヵ月」も要したわけだ。

障害年金申請と初めての受給ぐらいにまで時間が掛かっているわけで、実に難行だった。

前編でJKK東京について苦言したが、引越してみて気づいたことがある。

今、住んでいる都営住宅には空き部屋がそれなりに散見されるのだが、朝の団地には介護のワゴン車がよく見られ高齢化が猛烈に進んでいるようだ。

見受けられる空き部屋の数々はかつて高齢者の方が住んでいた事故物件なのだろう。

補修工事と特殊清掃の団地掲示板の張り紙で気づいたのだが、都営住宅は募集してから工事を依頼している。

工事の期間はおよそ「4~5週間」と示されており、特に特殊清掃を伴うケースは思うようにならず、一度ばかり工事期間の更なる訂正が入っている。

それを含めると「8週間」になる。

道理で私の入居も遅れに遅れたわけだ。

工事業者のワゴン車が棟前に常駐しているのが日常の光景で、東京五輪前に業者の手配が追い付いていないのだろう。

入居を焦らされて腹が立ったが、JKK東京側もそれなりの理由があることが分かった。

実は…私がここまで問題を騒いだのは消費税増税のせいだ。

増税したら、年金が月11万円で家賃5万5千円だと私の家計が確実に破綻し、更に景気も落ち込むので家計の足りない分をアベノミクスで株式投資で儲けて補填するという前提も大きく崩れる。

なんとかギリ一歩で都営住宅に滑り込むことが出来た。

実に私は運が良いことか!!

さて…都営住宅の事故物件のメリットとデメリットについて述べてゆきたいと思う。

まず、メリット

1、部屋がものすごく綺麗

事故物件なので「死体」があったはずなのだが、傷痕をどこにも見つけられない。

部屋の畳はすべて新しくなっており、内装は綺麗に張り替えられて、木目すらも新しく感じる。

バランス釜も浴槽も新品だ。浴室のコンクリートは塗料で綺麗に塗り固められて昭和40年台に建てられた古臭さを感じない

2、部屋が広い

今の間取りは6畳の部屋、4.5畳の部屋、台所があり、実に単身世帯にとって充分な広さで申し訳ないぐらいだ。

収納もいっぱいある。ただ台所の食器収納だけは乏しいので、スチールラックを購入した。

4.5畳の部屋にすべての家具を押し込み倉庫代わりにして、

6畳の部屋には布団とPC一式だけのシンプルライフを満喫してる。

3、家賃が安い

前の家賃は55.000円だったわけだが、今の家賃は共益費込みでも5000円以下だ。(本稿を書いてる2022年時は9100円ぐらい)

年金払い込み通知書のコピーなどを添付して減免申請したら、およそ家賃2万円付近から実に75%引きになった。(都営住宅の減免制度はあちこち変更されてる。障害年金について「収入」と認定するようになった。収入認定されたので今は「50%」)

かの座間の9人殺害、遺体を解体した部屋(たぶんザ・ベスト・オブ・大島てる案件だろう)でも家賃は1万1千円だとネット配信記事を読んだ。

それを凌駕する爆安なのだ。

一週間以内の発見、不詳死(おそらく心不全)だけなのに、圧倒的な公営住宅の強さである。

次にデメリットについて述べたいと思う。

1、心理的瑕疵

要は幽霊が現れるんじゃないかということである。

私は人間霊より確実に強い御眷属様を拝借したことで解決した。

「憑き物落とし」で有名な奥秩父の三峯神社のご神札を転居して即座に部屋に貼り付けて、神棚を祀った。

部屋に帰ったら、深夜アニメの『世話やきキツネの仙狐さん』や『小林さんちのメイドラゴン』のような御眷属様が居る生活が送れたらなと思う。

もっとも我が家は稲荷や龍ではなく、三峰真白(『未確認で進行形』に出てくるロリ幼女だが、小姑という面白いキャラ)のような狼なんですけど。

部屋で一度も幽霊を視たことはない。滅入ったり、気分が落ち込むこともない。

こういう心理的瑕疵はあれこれ考えるより、なにかスピリチュアルでいろいろ考えないほうが吉だと思う。

2、近所の視線

「事故物件」だと知りながら、あえて入居してくるとはどんな奴なのかと隣近所の人たちが1か月ぐらいはよく観察しにやってくる。

ベランダを開けると、団地敷地内で土いじりをしながら視てるし、偶然通りかかったフリをする人たちも居る。

思わず、某宗教団体の集団ストーカーかと思ったが、事故物件をあえて選んで引越す私が珍しいのだろう。

とにかく視線が困るので、すぐに生地が厚いカーテンを購入した。漫画タイムきらら系の深夜アニメをこれで躊躇なく視れる。

観察されるのは困るが、下町の濃い人情で「おかずのお裾分け」を貰った。団地内の住民の挨拶も多く、防犯にこの上なく非常に強い。

3、騒音

近くに空き部屋の補修工事が入らなければ、高齢化が著しい団地なのでこのうえなく静寂。

しかし、それなりに空き部屋があるので工事の音があちこちで鳴り響く。これは想定外だった。

4、ガス関係

転居初日にガスの点検員さんがやってきてくれたのだが、10分ちょいで終わると思いきや1時間近く難儀していた。

「ガッチガッチに安全装置を固めていやがる」と点検員さんが営業所に応援要請。工具持参の応援スタッフが駆け付けて二人がかりで安全装置をめぐって格闘して点検終了した。

最後にバランス釜の使い方をレクチャーしてくれるとのことだったが、点検員さん曰く「普通は単一電池が部屋に置かれているはずなのですが…」と解説するも部屋にはない。

点検員が帰った後、単一電池を近くのスーパーで購入してバランス釜の種火を試す。なんども試す…でも点かない。

点検員さんが「この部屋は長く使われていなかったようなので、ガス装置内に空気が充満していてガスが思い通りに点かないかもしれません」と言っていたとおりになった。

結局、転居1日目は水風呂になった。勿論、2日目には種火が点いてバランス釜で風呂が焚けた。うむ。文明開化。

以上、メリットとデメリットを述べてみた。

最後にやっぱり家賃が5万5千円から5千円以下になって、「5万円」以上も事実上の収入が得られたことに感慨深い。

ピケティが労働よりも株式投資のほうが効率的(だから貧困がなくならないし、格差社会になる)と言って、

私もそれを今まで7年ほど実践したが、都営住宅に入居して格安の家賃になって上には上があるものだと思い知った。

浮いた家賃5万×12=60万円である。毎年、コンスタントに「60万円」も得られる方法はあんまりない。

株式投資だってGAFAM株が米中貿易摩擦をモロに影響を受けて、「値上がり」を目的にした投資は相当に困難になってしまった(注;執筆時は2019年夏)

使えるお金を増やそうと就職・転職しようにも、「学歴」や「職歴」で弾かれる私たち精神障碍者にとって公営住宅はソレを訊かない公平さがあるので希望だと思う。

これから、学歴や職歴を訊かない「株式投資」と「節約」と「公営住宅」で生きていこうと私は思ってる。

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