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アドラー心理学から子育てを振り返る

き~ちゃん先生です。以前,「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」の聞く読書で,大いに感動し涙を流しました。「嫌われる勇気」は,オーディブルとオーディオブックの両方で聞いてしまいました!
その後,「アドラー心理学入門」岸見一郎(ベスト書房)を聞きました。
アドラー心理学は,教師や保護者にとっても有用な考え方だなあと思います。
そこで,子どもの教育について述べている部分を箇条書きにし,最後に自分の子育てを振り返ってみます。本の中で,素敵な言葉はたくさんありましたが,本からのメモ書きをもとに今回のnoteを書きました。厳密には正しい理解ではない部分もあるかもしれません。(抜粋箇所を特定しておりません)。

①    子供は親や教師と対等な存在と考える(経験が少ないだけであって能力は劣っていない)
②    教育の目的は人が自立(自律)すること,社会と調和して暮らせることを目指すことである。
③    課題の分離をする。大人が子供の人生を決定できない。子供の人生,子供の選択を尊重する。(例)宿題をする・しないは,親の課題ではなく子供の課題
④    褒めたり叱ったり罰したりする存在ではない。できることは勇気づけと論理的結末の実感。
⑤    目的論で人生を考え,原因論ではないと捉える。「~のせいで,今の自分はこうなった(原因論)」ではなく「私は~したいから,今の自分は~している(目的論)」
⑥    攻撃的な子供は,劣等コンプレックスに囚われている。権力闘争に敗れ,闘争を放棄した子供の行きつく先は無気力。

読んでみて思ったのは,私はこれまで長男に,アドラー心理学とは正反対の教育を施し,価値を押し付けていた,ということです。夫婦2人とも教員のため,学校の尺度に価値の軸が置かれ,息子自身の価値が自由に構築される機会が余りありませんでした。

私自身は,夫からの「子供に恥をかかせるな」という号令のもと,「きちんとさせなければいけない」と必死になり,長男にプレッシャーを与えていました。
長男は,整理整頓が苦手でおしゃべりで落ち着きのないタイプでした。
学校でも家でも「きちんとする」というのは,息子にとって大変だったと思います。長男は,夫に叱られると過呼吸になったり,言葉を飲んで押し黙ったりするようになり,私には反抗的になっていきました。「学校で恥をかく・かかない」の捉えと課題は息子のものです。息子の課題は親の課題とすり替えられ,過干渉になっていたのです。

自分自身の自己決定や選択ができず,自分自身が構築されない状態で成長した長男は,高校で進学校に進んだものの,不登校になりました。再登校に向けた考えの転換ができず,大いに苦しみながら通信制高校に転校しました。一方で私は,「子供の不登校」という事象により,初めて自分の子育ての在り方を振り返ったのです。
その後,「アドラー心理学」の考えを知ってから,子供の人生は子供自身が歩んでいくもの,と割り切れるようになりました。息子が幸せになるためには,自分の選択を信じ,自分の人生を自分で生きる覚悟を持つことなのだと思います。
私も息子も環境を変えました。息子は現在,大学受験にむけて勉強に励んでいます。今後息子が自分の人生を取り戻すまで,長い時間が掛かるかもしれません。私は,子供が助けを求めてきたら,いつでも手を貸せる心の準備をしながら,子供を信じて,成長を見守ろうと思います。

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