つばきの花園〜いのちの恩人〜
“ 私たちが暮らす
この好奇心をそそる世界は、
便利である以上に
不思議なもの。
有益である以上に
美しいもの。
消費されるよりも
称賛され喜ばれるもの。
物事の順序は いささか逆転されてしかるべきです。
第7日目が、額に汗して生活の資(しつ)を稼ぐ労働の日であり、
他の6日間は愛情と魂とからなる安息の日々であるべきです。
この広い花園を歩き、
自然の穏やかな力と
荘厳なもろもろの啓示を
深く感受するために。”
(ヘンリー・D・ソロー「現代の商業精神」より)
椿は木のなかでも、特に思い入れのある木です。
おさないころ、家の横にちいさな空き地があり、そこはわたしの遊び場のひとつでした。何年か経ったあと、その空き地には家が建つことになり、コンクリートでほとんどの地面が埋められることになりました。たぶん、鳥が種を落としたのでしょう、そのちいさな空き地には、ちいさな椿の木が育っていました。わたしの幼馴染です(笑)。父と母は、そのちいさな椿の木をひきとり、うちのちいさな裏庭に植えました。
台所横の裏庭なので、日当たりはあまりよくありません。それでもその椿の木はぐんぐん育ち、今や屋根と同じくらいの大きさになりました。たくさんの鳥たちが遊びにくるので、朝の台所は鳥の歌声がにぎやかです(うるさいくらい、、、笑)。お花が咲く冬の季節には、メジロたちがお花に顔をつっこみ、たのしそうに花粉を食べる姿も見られます。そんな朝は、思わず頬がゆるみます。
そして真冬の大雪の山のなか、わたしは一輪の椿のお花に助けられたことがあります。その美しい赤い椿のお花の姿は、今もわたしの胸のなかにあざやかにのこっていて、いまでも優しく心を照らしてくれています。
ことしも咲きほこる椿の花園を歩きながら、ソローの言葉が胸にわきあがります。
椿たちはただ純粋に、今年もめいっぱい美しいお花を咲かせ、光のなかで輝いています。
【おまけ】
ことし一番に芽吹いたのは、バラたち!
そして、大好きなハマナスさんも!ち〜っちゃな顔を出してくれました。
ハマナスは毎年失敗していて(本葉3枚目くらいから枯れてしまう😂)、、、浜辺が好きな子だから、今回は海の砂を混ぜて去年の秋に種をまきました。
あの信じられなくらい!太くてトゲトゲした枝からは想像つかないくらい、本当に!ちっちゃなちっちゃな新芽。