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元「女子高」に入学した孫息子~新しい時代を感じる「ばあば」の私

今年の4月から、孫息子は高校生になった。
毎日、何だか本当に楽しそうに過ごしている。

彼が入学した高校は、中高一貫の「元女子校」だ。

今年から、初めて「男子」を受け入れることになった。
だから、男子生徒は、中1と高1にしかいない。
中等部の事は、わからないけれど、高校は1クラス(約40名弱)に男子は3名。
高1は3クラスあって、全学年で男子生徒は9名だ。

実は、この学校は、孫息子の母親、つまり私の娘の「母校」だ。

中学生になって、高校受験の話が最初に出た頃は、完全な女子校だったから、受験校の候補には全く挙がらなかった。

ところが、中学2年の3学期に入って、本格的に受験を考えるようになった時期、まさかの「共学化」が、広報されていた。

娘は、親として自分の母校に息子を進学させたいと思った。
息子の方も、幼い頃から母親に連れられて、学園祭とかに行っていたので、その学校は、慣れ親しんだ場所のようだった。
あっさりと親子で合意し、進学先が決定した。

「女の中に男がひとり~」が、慣れている孫息子

孫息子は、中学時代、「家庭科部」に所属していた。
「家庭科部」で男子部員は、孫息子だけだった。

入部理由は「調理実習がある」ということだった。しかしながら、時期的に「調理実習」は、殆ど行われなかった。

ある時、「部活は、調理実習できなくて、どんなことやっているの~?」と私が尋ねると、意外にも「茶道」をやっているという返事が返ってきた。

「へ~~!家庭科部ってそんなこともやるんだ~」と思った。

ところが、学校が保管していた「ふくさ(袱紗)」は、女性用のみで、男性用のものは、無かった。

孫息子は、顧問の先生のご主人の持ち物を貸していただいて、部活に参加していた。

もしかしたら、孫息子は、この中学校創立以来、初めての「男子家庭科部員」だったのかもしれない。

母子家庭で育っている孫息子は、なんとなく「女ばかりの環境」で育ってきたようにも思う。確かに、母親(私の娘)も姉妹だけで、男兄弟はいない。

小さい頃から、女性に囲まれている事に慣れていた。


「バスケット部」に入部した孫息子~でも男子チームは作れない~


中学時代「家庭科部」だった孫息子が、高校で選んだ部活は、「バスケット部」だった。

スポーツ系を選んだことが、意外だった。

高校になったら「釣り部がイイ~」とあんなに言ってたのに…

バスケット部の男子は、高校生は孫息子ひとり。あとは、中学1年が2名だった。
部活動では、男女混合で練習するけれど、男子は「大会」には出られない。「チーム」が作れないからね。
それでも、楽しいらしい。

中学生の頃は、何だか身体がポチャポチャしてて「大丈夫かな~」って思っていたけれど、基礎練習ばかりとはいえ、合宿にも、夏休み中の学校練習にも参加し、今は、すっかり身体が締まってきた!



孫息子の「戸惑い」~男女における友情

この学校は、地元では、昔からある「おとなしいお嬢様学校」みたいなイメージだった。

当時「校則」もそれなりに厳しく、現役で「娘の母親」をやっていた頃、私は、学校から呼び出されることもあった。

「内部進学」で入学してきた女子生徒は、中学3年間を「女子だけ」で過ごしている。さらにこの学校には、小学校もあり、「男女共学」ではあるけれど、高学年になると「男女別学」になる。

つまり「内部進学」をしてきた女子生徒は、5年間をほぼ「女子だけ」で過ごしている。

孫息子は、公立学校の「男女共学」で育ち、小学校の時から、男の子とも遊ぶけれど、女の子ともよく遊んでいた。

その流れで、中学時代も男女仲良く過ごしてきた。

バレンタインデーが近づくと、近所の「女友達の家」で一緒にチョコレートを作ったりしていた。

高校に入学した後も、彼は「通常通りの感覚」でクラスメートと、男女問わず関わっている。

ところが、「女子校育ち」の女子生徒の中で、男子であることを過剰に意識され、やりづらさを感じているようだ。

孫息子にしたら、席が近いクラスメートが何か困っていれば、手助けしてあげることは当たり前だとの思いがある。
それを、過剰に受け止められて、戸惑うらしい。

中学・高校という多感なこの時期、「男女関係」における「友情」と「恋愛」を定義するのは難しい。

だからこそ、一番「純粋な関係性」を構築できる時期でもある。



時代の変化を感じる~制服の変化

4月の「入学式」には、ばあばの私も出席することができた。

今年40歳になった娘の「高校の卒業式」で入ったホールに、何年ぶりかで足を踏み入れた。
娘がお世話になった先生方の顔も見られ「お互い歳をとりましたね~」と心の中でつぶやいた。

「校歌」も新しくなったけれど、ホールの入り口に飾られていた木彫りの「校歌の歌詞」は、娘の頃のままだった。

私からしたら、母親として娘を通わせていた「女子校」に、「男子生徒」が入学するということに、とにかくビックリだったけれど、さらに驚いたのは、女子学生の制服に「パンツスタイル」のものが取り入れられていた事だ。(ニュースでは知っていたけれど…)

スカートを選ばず「パンツスタイル」を選んでいる女子生徒が、孫息子のクラスにもいた。

「電車通学」の女子高生にとっては、もっとも効果的な「痴漢予防」になるのは間違いないだろう。(十代の女の子が、好きなようにスカートをはいたってイイはずなんだけれどね。)



孫息子の「高校生活」を垣間見る~ばあばの私


入学式の日、校門のところで「同じ中学校」から、この学校に進学した女の子を見かけた孫息子は、「おーい!相棒~!よろしくね~」と、遠くから手を振りながら叫んでいた。

その光景が、私には眩しかった。
そして、胸が熱くなった。
こんなふうに、友達と関わっているんだ~

ばあばの私には、絶対に見せない彼の「側面」をみたようで、感動してしまった。
(後で、娘と話したら、彼女も親として、その「光景」が嬉しかったらしい~)

孫息子の学校の話を聞く度に「娘の頃と全てが違うんだな~」と思う。

ばあばの私が、孫息子に「思い描いていた高校生活」とは、全く違うけれど、イイと思う!クラスを超えて「高1男子」は、9人で仲良く楽しくやっているようだ。

私の世代とは、全く異なる感覚で、孫世代は生きているのだ。
まさに「Z世代」なのだ。

変わって欲しくないという「思い」と、変えていくべき事への「潔さ」との狭間で、バランスを取りながら、時代は新しい方へと確実に向かっている。

孫息子にとって、大人に成るまでの「最後の3年間」と私は思っている。
いろんな「経験」と「感動」を沢山して欲しい~と心から願っているばあばなのだ。

最後まで、お読み頂き、ありがとうございました!







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