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事業戦略もマーケティングもストーリーに着地する

2020年4月にスマイループスのマーケティング責任者となってから、私たちが大切にしている価値観でもある「Make BIG でっかく変えよう」の視点で、マーケティングを俯瞰してみるように心がけています。

思考できる幅も精度もまだまだなのですが、日々試行錯誤する中で、学んだことを整理してみようと思います。今回は戦略がストーリーに着地するという話です。

事業戦略とマーケティング戦略

完全競争の反対が独占だ。完全競争の下の企業が市場価格を強いられている一方で、独占企業は市場を支配しているため自由に価格を設定できる。(ZERO to ONE ピーター・ティール)

事業を運営するうえで、独占ができる秀逸なポジショニング、他の追随を許さない差別化ができればベストなのは言うまでもありません。独占企業は顧客の払える金額を知ることができれば、収益を最大化できます。

このレベルの戦いにおける大方針を、事業戦略(競争戦略)と呼んでいて、単一事業の企業は経営戦略と呼ぶこともあります。事業の優位性を確立するための基本的な枠組みのことです。

マーケティングとは、顧客ニーズや顧客満足を中心に置きながら「買ってもらえる仕組み」を作る活動である。その究極の目的は、顧客が対価を払ってもよいと思える価値を効率的に提供し、顧客満足をああ耐えながら企業利益を最大化していくことにある。(グロービスMBAマーケティング)

その中でもマーケットインに検討し、顧客満足度に紐づき、売上を上げる活動全般がマーケティングと呼ばれるものだと理解しています。バックオフィス業務など一部の業務を除いたもので、事業横断で検討できるものだと思います。

戦略を描く上で必要な情報整理

戦略を描く上で、ざっくりと内部環境と外部環境の分析を行います。よく3C分析とか、STPとか、PESTとか、SWOTとか言われるフレームワークを使った領域です。

フレームワークである程度情報を整理できるようになると、戦略が考えられるという感覚にもなると思うのですが、情報を整理する中で大切なのが、下記の2つだと思います。実務で使えるとは下記が戦略に落とし込めているということではと最近思っています。

1)正しい質で情報が集められているか
2)みんなが乗っかりたいストーリーになっているか

1)正しい質で情報が集められているか

大前提で注意しながら進めたいのが、戦略策定に必要な情報は集められないことも多いということです。市場シェアもそうですし、競合の細かいデータを整理することは難しい場合も少なくありません。

そこで情報整理に差が出るのが、自社のデータだと思います。自社サービスを利用している人の属性、行動特性、インタビュー調査等も掛け合わせたうえでの趣向性、社内でまことしやかに言われていることが、「確からしい仮説」なのかどうかも調べ上げておく必要があります。

外部の関係各所へヒアリングしたり、会食などでの情報戦ももちろんありますが、自社のデータが最もアクセスが容易で、深い情報が取得できます。ここをおろそかにすると質の高い戦略は導き出せないのではと思います。

2)みんなが乗っかりたいストーリーになっているか

情報の整理ができたところで、ストーリーの構築に入ります。作る事業の特性にもよると思うのですが、特に全くの新規事業に取り掛かるほど、事業を大きく転換するほど、このストーリーは大切になってくると思います。

取得できる情報は徹底的に調べ上げるべきではあるのですが、特に外部情報はアクセスが容易ではなく、すべての情報を集めきるのは難しくなります。

そんな中では調べながら動いていくしかないのですが、「勝てそう」なストーリーになっていないと、誰も動くに動けないという事態になります。

「誰も批判しない事業は成功しない」という話も言われますが、実行には批判がつきものなので、それでも一部の人を強く引き付ける勝ち筋が描けているかどうかが、戦略としての優劣を決める分かれ目なのではと感じている次第です。

今後もマーケティングの仕事を通じて学んだことは、アウトプットしていきたいです。拙いですが、どうぞよろしくお願いいたします!

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